0 0 0 0 0 1 0 1 0 2 中部 33勝52敗3分 0.388 森井茂 久野勝美
0 0 0 0 0 2 0 0 1X 3 ゴ軍 37勝51敗1分 0.420 内藤幸三
勝利投手 内藤幸三 18勝21敗
敗戦投手 久野勝美 2勝4敗
二塁打 (中)杉浦、古川2 (ゴ)大友、辻
勝利打点(ゴ)中村信一 4
内藤幸三、円熟のピッチング
第24節最終日、後楽園の第1試合は森井茂と内藤幸三の両ベテラン投手の先発で午後1時丁度、池田球審の右手が上がりプレイボール。
日曜日のこの日、後楽園は25,132人の観衆を集めて新記録を樹立した。あまりの多さに驚いたのか、翌日の「日刊スポーツ」には「3万5千入場の新記録」の見出しが躍っている。
中部先発の森井茂はスローボールが冴えてゴ軍打線を4回まで無安打無失点に抑える。
ゴ軍先発の内藤幸三は高目を突くシュートと低目へのインドロが冴えて5回まで強打の中部打線を1安打無失点に抑える。
ゴ軍は5回裏、一死後内藤が二遊間にチーム初ヒット、大友一明の右中間への二塁打で一死二三塁、辻功の三ゴロで三走内藤がホームを突くがサード三村からの送球にタッチアウト、小前博文が四球を選んで二死満塁とするが、トップに返り中村信一は遊ゴロに倒れて無得点。
中部は6回表、一死後金山が右前打で出塁、古川の左中間へのタイムリー二塁打で1点を先制する。
ゴ軍は6回裏、先頭の酒沢が右前打から二盗に成功、坪内道則監督は四球、西沢の左前タイムリーで1-1の同点、清原の左前タイムリーで2-1と逆転に成功する。
中部は8回表、一死後岩本が中前打で出塁、二死後岩本が二盗に成功、古川のレフト線タイムリー二塁打で2-2の同点に追い付く。
中部は6回途中から森井に代わって久野勝美がリリーフ登板。
ゴ軍は9回裏、先頭の辻が左中間に二塁打、小前の送りバントに久野が尻もちをついて倒れ、犠打とエラーが記録されて無死一三塁、トップに返り中村信一がセンターにサヨナラ犠飛を打ち上げてゴ軍がうっちゃる。
内藤幸三は6安打1四球3三振の完投で18勝目をマークする。翌日の「日刊スポーツ」は「よく投げた内藤」と大見出しで報じている。昭和11年のプロ野球初年度は剛速球で沢村を上回る奪三振を記録して初代最多奪三振投手となった内藤は、10年経った戦後初年度は技巧派に転じてキャリアで最高の状態にある。
このところいい所で打っている辻功がこの日も最終回の先頭打者で二塁打を放ってサヨナラのホームを踏み、影の殊勲者となった。
2万5千の大観衆に燃えた両軍ナインは好守を連発した。スコアカードには、7回は中村信一の三ゴロを三村が好守、坪内の遊ゴロをファースト小鶴が好捕、8回は三村の左飛を早川平一が好捕、9回は杉浦清の三ゴロを清原が好守と書かれている。
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