2021年5月7日金曜日

21年 巨人vs中部日本 9回戦

8月31日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5  6  7 8 9  計
2 0 1 7 3 11 0 0 2  26 巨人 41勝26敗1分 0.612 藤本英雄 宮下信明
0 0 0 1 0  1  0 0 0   2  中部 22勝42敗2分 0.344 星田次郎 松尾幸造 井上嘉弘 西沢道夫

勝利投手 藤本英雄 9勝3敗
敗戦投手 星田次郎 0勝2敗
セーブ    宮下信明 1

二塁打 (巨)藤本、中島、呉新亨、山川 (中)古川
三塁打 (巨)呉新亨、中島、黒沢2
本塁打 (巨)川上哲治 4号、藤本英雄 1号

勝利打点 (巨)川上哲治 2

猛打賞 (巨)川上哲治(4安打)4、藤本英雄 1、呉新亨 5


クリーンナップトリオで15打点

 後楽園の第2試合は藤本英雄と星田次郎の先発で午後3時4分、池田球審の右手が上がりプレイボール。

 巨人は初回、一死後山川が四球で出塁、黒沢の中前打で山川は三塁を狙うがセンター古川からの好返球にタッチアウト、二死一塁から川上がライトスタンドにツーランホームランを叩き込んで2点を先制する。

 巨人は3回表、山田潔、山川が連続四球、黒沢の投前送りバントを星田は三塁に送球するがセーフ、犠打と野選が記録されて無死満塁、中部ベンチはここで先発の星田から松尾幸造にスイッチ、川上の左犠飛で3-0とする。

 巨人は4回表、先頭の藤本が左中間に二塁打、呉新亨のタイムリー右中間三塁打で4-0、坂本茂は三振に倒れるが、トップに返り山田、山川が又も連続四球で一死満塁、黒沢のニゴロをセカンド山本尚敏が二塁に悪送球する間に三走呉に続いて二走山田も還って6-0、何故か黒沢には2打点が記録された。続く川上の中飛で二走山川と一走黒沢がタッチアップから進塁して二死二三塁、多田は四球を選んで二死満塁、中島治康監督が右中間に2点タイムリー三塁打を放ち8-0、多田は四球で二死一三塁、打者一巡して藤本の三遊間タイムリーで9-0、呉新亨のライト線タイムリーでこの回7点、10-0とする。

 中部は4回裏、先頭の杉浦清監督がストレートの四球で出塁、一死後杉浦が二盗に成功、大沢清は四球、藤原のニゴロの間に二者進塁して二死二三塁、ここで杉浦がホームスチールを決めて1-10、二走大沢もスタートを切っていて三盗に成功し記録はダブルスチール、理解不能の本盗ではあるが何とか1点を返す。

 7月22日のグ軍戦でも二走大沢、三走杉浦の時にダブルスチールを決めた。8月8日の阪急戦でも杉浦が単独ホームスチールを決めており、最下位街道を驀進する中部では杉浦清監督が孤軍奮闘しているようにも見えるが、一人浮いた存在になっていると見る方が正解かもしれない。後に「赤嶺旋風」に発展する中部の内紛の火種は、すでに燻っているのである。

 中部は5回から松尾に代わって井上嘉弘が3人目のマウンドに上がる。

 巨人は5回表、山田、山川が3打席連続となる連続四球で無死一二塁、黒沢の左前打で無死満塁、川上の一ゴロで黒沢が二封される間に三走山田が還って11-1、川上が二盗を決め、中島が左中間に2点タイムリー二塁打を放ち13-1とする。

 巨人は6回表、先頭の呉新亨が左中間に二塁打、坂本は四球、トップに返り山田の投ゴロで坂本は二封されて一死一三塁、山川は5打席連続四球、黒沢が押出し四球を選んで14-1、川上のニゴロ併殺崩れの間に三走山田が還って15-1、中島は四球で二死満塁、多田が押出し四球を選んで16-1、ここで藤本がレフトスタンドに満塁ホームランを放ち遂に20-1、続く呉新亨の遊ゴロをショート杉浦が一塁に悪送球、坂本が四球を選んで二死一二塁、中部はここで井上に代えて4番手として西沢道夫をマウンドに上げ、トップに返り山田がこの日4個目の四球を選んで二死満塁、山川のニゴロをセカンド山本が大きく逸らす間に塁上の3走者が一気に還って23-1、黒沢が右越えにタイムリー三塁打を放ちこの回11点、24-1とする。バレーボールならマッチポイントであるが野球はまだ終わらない。

 巨人は6回から藤本をベンチに下げて宮下信明をマウンドに送る余裕を見せる。

 中部は6回裏、先頭の藤原が二遊間にヒット、一死後西沢がストレートの四球を選んで一二塁、山本が三塁線にタイムリーを放ち2-24とする。

 巨人は最終回、先頭の山川が右中間に二塁打、黒沢が右越えに2打席連続となる三塁打を放ち25-2、川上のニゴロの間に黒沢が還って26-2とする。

 巨人は15安打で26得点、中部投手陣は合計16四球と壊滅した。

 三番黒沢が5打点、四番川上が6打点、五番中島が4打点とクリーンナップトリオで15打点、更に藤本もグランドスラムを含む5打点を記録した。

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