2020年7月11日土曜日

タイガースvsパシフィック 6回戦


7月22日 (月) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 2 1 1 0 1 0 1 0 6 タ軍 31勝17敗 0.646 野崎泰一 呉昌征 
0 0 0 1 0 1 5 0 X 7 パ軍 20勝29敗2分 0.408 湯浅芳彰 井筒研一

勝利投手 井筒研一 7勝11敗
敗戦投手 呉昌征  10勝3敗

二塁打 (タ)渡辺、長谷川御園生、長谷川 (パ)森下、伊勢川、白石
三塁打 (タ)土井垣、金田
本塁打 (パ)中谷順次 1号(満塁)

勝利打点 (パ)中谷順次 1

猛打賞 (パ)伊勢川真澄 2


中谷順次、逆転満塁本塁打 タ軍14連勝でストップ

 第13節の最終戦、西宮の第2試合は野崎泰一と湯浅芳彰の先発で午後3時15分、金政球審の右手が上がりプレイボール。

 タ軍は2回表、先頭の渡辺誠太郎が左中間に二塁打、御園生がライト線に二塁打を放ち1点を先制、野崎が送りバントを決め、長谷川善三は四球を選んで一死一三塁、トップに返り呉昌征の投ゴロ併殺崩れの間に三走御園生が還って2-0とする。

 タ軍は3回表、先頭の土井垣が左中間に三塁打、本堂が左前にタイムリーを放ち3-0とする。本堂は二塁を欲張りレフト森下重好からの送球にタッチアウト。

 パ軍は4回から湯浅に代わって井筒研一が二番手としてマウンドに上がる。

 タ軍は4回表、先頭の御園生が四球を選んで出塁するが湯浅の牽制に刺されてタッチアウト、野崎も四球を選び、長谷川の中前打で一死一二塁、トップに返り呉昌征の一二塁間ヒットがタイムリーとなって4-0、自慢のダイナマイト打線が着々と加点する。

 敗色濃厚のパ軍は4回裏、一死後主砲森下がライト線に二塁打、中谷順次の遊ゴロの間に森下は三進、伊勢川がセンター右後方に二塁打を放ち1点返して1-4とする。

 タ軍は6回表、先頭の御園生が三遊間にヒット、野崎の投ゴロでランナーが入れ替わり、、長谷川は四球を選んで一死一二塁、トップに返り呉昌征の三前バントが内野安打となって一死満塁、金田の中犠飛で5-1と突き放す。

 パ軍は6回裏、二死後森下が四球で出塁、中谷も四球を選んで二死一二塁、伊勢川が中前にタイムリーを放ち2-5と追い上げる。

 パ軍は7回裏、先頭の松井信勝はニゴロ、井筒も遊ゴロに倒れて二死無走者、トップに返り白石がレフト線に二塁打、富松信彦が四球を選んで二死一二塁、木暮の右前タイムリーで3-5と2点差に迫ると、タ軍は先発の野崎に代えてセンターの呉昌征をマウンドに送り、森下が四球を選んで二死満塁、ここで中谷がレフトスタンドに逆転満塁ホームランを叩き込んで7-5と大逆転。

 タ軍は8回表、一死後長谷川がライト線に二塁打、二死後金田が右越えに三塁打を放ち6-7と1点差に迫る。

 15連勝を狙うタ軍は9回表、一死後藤村冨美男監督が中前打、渡辺の三ゴロでランナーが入れ替わり、代走に小林英一を起用、御園生が四球を選んで二死一二塁と一打同点のチャンス、しかし二走小林がピッチャー井筒からの牽制に刺されてゲームセット。

 中谷順次は昭和13年秋に1本塁打を記録しているが、昭和18年にリーグ最多となる14本の二塁打を放つ中距離打者である。通算記録でも1,083安打で94本塁打、二塁打225本と名中距離打者と言える成績を残している。通算2本目となる本塁打が逆転満塁グランドスラムであった。

 タ軍は14連勝でストップ。この日もダイナマイト打線が着々と加点していったが、「弱点」と言える粗い走塁が敗因となった。3回にタイムリーを放った本堂が二塁を欲張りタッチアウト、4回も御園生が一塁牽制にタッチアウト、9回は代走の小林が決勝のホームを焦ったのか二塁牽制に引っ掛かった。現在首位のタ軍が優勝を逃すとすれば、この「粗い走塁」が原因となるのではないか。

*逆転満塁決勝本塁打を放った中谷順次。1953年阪急時代「中谷演男」の直筆サイン入りカード。

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