2021年6月13日日曜日

21年 グレートリングvsタイガース 9回戦

9月2日 (月) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
1 1 2 0 0 0 0 2 3  9  グ軍 44勝26敗 0.629 櫛田由美彦 松川博爾 田川豊 長沼要男 
0 1 1 7 3 2 0 0 X 14 タ軍 44勝23敗 0.657 野崎泰一 藤村冨美男 森下博 藤村冨美男

勝利投手 藤村冨美男 11勝0敗
敗戦投手 櫛田由美彦   3勝1敗

二塁打 (グ)山本、堀井、筒井 (タ)御園生、金田、本堂
三塁打 (グ)筒井 (タ)金田
本塁打 (グ)安井亀和 2号

勝利打点 (タ)金田正泰 6

猛打賞 (タ)金田正泰(4安打)15、本堂保次 7


藤村冨美男、開幕11連勝

 昭和21年度ペナントレースの重要な節目となった5日間開催の第19節もいよいよ最終日、西宮では首位争いを繰り広げるタ軍とグ軍のダブルヘッダーが行われる。第2試合とのインターバルを取るため第1試合の開始時間はいつもより2時間早くなった。第1試合は櫛田由美彦と野崎泰一の先発で午前11時2分、杉村球審の右手が上がりプレイボール。

 グ軍は初回、一死後安井亀和がレフトスタンドに先制ホームランを叩き込んで1点リードする。

 グ軍は2回表、先頭の岡村俊昭が右前打で出塁、筒井敬三が四球を選んで無死一二塁、櫛田が送りバントを決めて一死二三塁、宮崎剛の三ゴロをサード藤村冨美男監督がエラーする間に三走岡村が還って2-0とする。

 タ軍は2回裏、先頭の藤村が二塁に内野安打、セカンド安井からの一塁送球が悪送球となって藤村は二塁に進み、御園生崇男の投ゴロで藤村は三塁に走り、ピッチャー櫛田が三塁に送球するがセーフ、野選が記録されて無死一三塁、タ軍ベンチはここで早くも野崎に代えて岐阜商業時代から「代打男」として鳴らす高山泰夫を代打に起用、その2球目に御園生がディレードスチール、キャッチャー筒井敬三が二塁に送球すると三走藤村がスタート、ショート宮崎からサード河西俊雄に送球されると藤村は三本間に挟まれ、「2-6-5-2」でタッチアウト、御園生は二塁に進み、高山の一塁内野安打で一死一三塁、長谷川善三の一ゴロで三走御園生がホームに突っ込み、ファースト山本一人監督がバックホームするがセーフ、野選が記録されて1-2とする。

 先発野崎に代打を送ったタ軍は3回から藤村監督がマウンドに上がる。

 グ軍は3回表、一死後山本監督が中前打で出塁、堀井数男の左中間タイムリー二塁打で山本が還って3-1、岡村は遊飛に倒れるが、筒井が中越えにタイムリー二塁打を放ち4-1とリードを広げる。

 タ軍は3回裏、先頭の金田正泰が左前打で出塁、土井垣武の中前打で無死一二塁、本堂保次は右飛に倒れるが、藤村が四球を選んで一死満塁、御園生の中犠飛で2-4、二走藤村もタッチアップから三塁を狙うがセンター田川豊からの返球にタッチアウト。

 タ軍は4回裏、先頭の乾国雄が中前打で出塁、長谷川も中前打、塚本博睦の一塁線ヒットで無死満塁、トップに返り呉昌征がストレートの押出し四球を選んで3-4と1点差に迫り、なおも続く無死満塁から金田が中越えに走者一掃の逆転三塁打を放って6-4と試合をひっくり返し、土井垣は二ゴロに倒れるが、本堂の左前タイムリーで7-4、藤村の右前打で一死一三塁、今度は三走本堂がスタートの構え、キャッチャー筒井が三塁に送球すると一走藤村がスタート、サード河西からの二塁送球が悪送球となる間に本堂が還って8-4、一死二塁から御園生が左中間にタイムリー二塁打を放ちこの回7点、9-4とする。グ軍はここで先発の櫛田から松川博爾にスイッチ、タ軍の攻撃を止める。

 タ軍は5回裏、先頭の呉昌征が三遊間にヒット、金田はストレートの四球、土井垣もストレートの四球で無死満塁、タ軍ベンチは松川を下げて田川豊をマウンドに送るが、本堂が左前に2点タイムリーを放ち11-4、一死後御園生も右前にタイムリーを放ち12-4と大量リードする。

 タ軍は6回裏、先頭の呉昌征が四球で出塁、金田の右越えタイムリー二塁打で13-4、土井垣の二ゴロの間に金田は三進、本堂がライトにタイムリー二塁打を放ち14-4と10点差を付ける。

 グ軍は7回表の攻撃で田川に代打別所昭を起用したのでその裏から長沼要男がマウンドに上がる。

 タ軍は余裕を見せて8回表の守備から藤村監督がサードに戻り、プロ入り初登板となる森下博をマウンドにあげる。

 グ軍は8回表、先頭の堀井が四球で出塁、岡村の一ゴロをファースト御園生がエラーして無死一二塁、筒井が中越えに2点タイムリー三塁打を放ち6-14と反撃する。

 グ軍は最終回、先頭の安井に代わる代打野口渉が7球粘った末に四球を選んで出塁、長沼も7球粘って四球を選び無死一二塁、余裕のなくなってきたタ軍はここで森下を下げて再度藤村監督がマウンドに上がり、山本監督は左飛に倒れるが、堀井の中前打で一死満塁、岡村に代わる代打阪本政数も7球粘った末に押し出し四球を選んで7-14、筒井の投ゴロ併殺崩れの間に三走長沼が還って8-14、木村勉の中前タイムリーで9-14まで反撃するが、最後は宮崎の代打丸山二三男が二ゴロに倒れてゲームセット。

 藤村冨美男監督は開幕から無傷の11連勝をマークする。

 グ軍は前半の大量失点が響いて追い付けなかった。しかし、野口渉、長沼要男、阪本政数、木村勉といった控えメンバーがよく粘ってタ軍に食らいついた。チーム全体が逆転優勝に向けて燃えている。

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