2022年10月31日月曜日

21年 巨人vsゴールドスター 14回戦

10月21日 (月) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 0 0 0 0 4 0 5 巨人 58勝34敗2分 0.630 近藤貞雄 
0 0 0 1 0 0 0 1 0 2 ゴ軍 39勝58敗1分 0.402 江田孝

勝利投手 近藤貞雄 21勝12敗 
敗戦投手 江田孝      7勝15敗

三塁打 (巨)多田 (グ)坪内、小前

勝利打点(巨)黒沢俊夫 9


巨人、ダブルヘッダー連勝

 西宮の第2試合はダブルヘッダー第2試合。近藤貞雄と江田孝の先発で午後2時7分、金政球審の右手が上がりプレイボール。

 巨人は3回表、先頭の近藤がストレートの四球で出塁、山田潔の右前打で無死一二塁、トップに返り呉新亨の二遊間ヒットで無死満塁、山川喜作の三ゴロで三走近藤は本封、千葉茂の中犠飛で1点を先制する。

 ゴ軍は4回裏、酒沢政夫、大友一明は連続投ゴロに倒れて二死無走者、坪内道則監督が右中間に三塁打、西沢道夫の三ゴロをサード山川が一塁に悪送球する間に三走坪内が還って1-1の同点とする。

 この後は近藤と江田の投げ合いが続き同点のまま試合は8回に進む。

 巨人は8回表、先頭の山川が四球から二盗を決めると千葉は右に打って二ゴロの進塁打、川上哲治は敬遠気味に歩かされて一死一三塁、黒沢俊夫が一塁線にタイムリーを放ち2-1と1点リード、更に多田文久三が左中間に2点タイムリー三塁打を放ち4-1、中島治康監督の遊ゴロの間に三走多田が還って5-1とする。

 ゴ軍は8回裏、先頭の小前博文が左中間に三塁打、辻功の遊ゴロの間に小前が還って2-5とするが反撃もここまで。

 近藤貞雄は3安打無四球1三振の完投で21勝目をマークする。

 巨人はゴ軍とのダブルヘッダーに連勝して首位グ軍に9厘差と迫った。この日は藤本、近藤でゴ軍に連勝したが、今のゴ軍であれば中尾でも勝てたのではないか。何故中島監督は昨日のグ軍戦に藤本を先発させなかったのか。中尾の先発でも4回に追い付いたところで藤本を投入するべきではなかったのか。

 確かにローテーション通りであれば20日のグ軍戦の先発は中尾輝三であるが、シーズン半ばであればいざ知らず、終盤の勝負所であればローテーションを崩してでもエースで勝負に行くべきである。グ軍が中一日の別所で勝負を賭けてきたのとは対照的であった。

 1965年ワールドシリーズ、サンディー・コーファックスが宗教上の理由から日曜日の第1戦に登板せず、ドン・ドライスデールが先発した。したがって第1戦と第4戦がドライスデール、最2戦と第5戦がコーファックスで、第6戦を終えたところで3勝3敗のタイとなった。ローテーション通りであれば第7戦はドライスデールであるが、ウォルター・オルストン監督は中二日のコーファックスで勝負、コーファックスは期待に応えて3安打完封でドジャースに勝利をもたらしたのである。

 中島監督の弱気な采配が原因であるのか、監督交代の確執があった藤本が登板要請を拒否したのか。真相は謎であるが、巨人が戦後初年度優勝を逃した要因が、10月20日のグ軍戦で藤本で勝負をせず中尾で敗れたことにあるのは歴史的事実である。

0 件のコメント:

コメントを投稿