2022年6月14日火曜日

21年 タイガースvs阪急 14回戦

10月13日 (日) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 0 0 3 0 0 0 0 0 5 タ軍 52勝39敗 0.571 若林忠志
4 0 0 0 0 2 0 0 X 6 阪急 46勝48敗1分 0.489 今西錬太郎 野口二郎

勝利投手 野口二郎 11勝14敗 
敗戦投手 若林忠志   1勝3敗

二塁打 (タ)山口 (急)坂井、野口明、鳥居
三塁打 (タ)土井垣

勝利打点(急)鳥居兵治 1

猛打賞 (急)上田藤夫(4安打)12


鳥居兵治が決勝二塁打

 23,532人の観客を集めた西宮の第2試合は第1試合の終了から3時間40分後、若林忠志と今西錬太郎の先発で午後3時10分、二出川球審の右手が上がりプレイボール。

 タ軍は初回、先頭の呉昌征が出塁すると一死後二盗に成功、本堂保次の右前打で一死一三塁、本堂が二盗を決めて二三塁、藤村冨美男監督の右前2点タイムリーで2-0とする。続く土井垣武の三ゴロは「5-4-3」と渡ってダブルプレー。

 阪急は1回裏、二死後青田昇が中前打で出塁すると二盗に成功、野口二郎の右前タイムリーで1-2、野口明も右前打で続き、日比野武はストレートの四球で二死満塁、上田藤夫が一二塁間を破るヒット、これをライト山口政信が後逸する間に満塁の走者が還って4-2と逆転、上田には2打点が記録された。

 タ軍は2回表、先頭の宮崎剛が左前打で出塁するが、山口の遊ゴロは「6-4-3」と渡ってダブルプレー。

 タ軍は4回表、一死後土井垣が右越えに三塁打、宮崎の中前タイムリーで3-4、阪急ベンチはここで先発の今西に代えてライトから野口二郎をマウンドに呼び、タイムリーエラーに併殺打と冴えなかった山口が左中間に二塁打を放って一死二三塁、若林が左前に逆転の2点タイムリーを放ち5-4とリードする。

 阪急は6回裏、一死後野口明がセンターに二塁打、日比野の二ゴロの間に野口は三進、上田が右前に同点タイムリーを放ち5-5、鳥居兵治のタイムリー左中間二塁打で上田が一塁から生還して6-5と逆転に成功する。

 初回の攻撃で22試合連続安打を記録した野口二郎は、4回途中にマウンドに上がると5回3分の2を3安打無四球無三振1失点、6回以降は4イニング連続三者凡退に抑える好リリーフで11勝目をマークする。

 野口二郎の後にライトに入った鳥居兵治が殊勲の決勝二塁打を放った。今季阪急に入団した鳥居兵治は岐阜商業では松井栄造、大島信雄に続く左腕エースとして活躍。NPBホームページによると岐阜商業卒業後は満州映画協会に就職したようだ。李香蘭と同僚だったということでしょうか。

2 件のコメント:

  1. 満映時代の鳥居兵治は先ごろ出版された「紀元2600年の満州リーグ 帝国日本とプロ野球」(坂本邦夫著)に詳しいです。
    あまり詳細に書けませんが、逓信局への就職が決まっていたのを翻意して創設間もない満映野球部に入り、エース兼中心打者として投打の大黒柱として活躍しました。監督だった浜崎真二と同じく甘粕正彦に気に入られていたそうです。
    満映野球部のスカウトは一風変わっていて、李香蘭をはじめとする所属女優のブロマイドを並べて見せて説得にあたったとか。

    この「紀元2600年の満州リーグ」は、近年の野球史関係にありがちな過去の出版物にたよらない、当事者に取材した『生の証言』がちりばめられている非常に資料性の高い力作です。

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    1.  ありがとうございます。「紀元2600年の満州リーグ」は蛭間さんにも勧められていたのですが読んでいませんでした。今度購入します。
       ところで、2019年3月で定年退職しましたが、元職場からの誘いで2020年11月より再任用で勤務しています。2024年3月で本当に退職しますので、執筆活動に入ろうかと考えています。現在は、山内以九士氏のお孫さんが山内氏の伝記を発表されるお手伝いをしており、今月出版予定です。
       いくつかの構想がありますので、ご協力お願いいたします。

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