2013年1月20日日曜日

15年 南海vsセネタース 8回戦 満州リーグ


8月9日 (金) 奉天 満鉄球場

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計
0 0 0 1 0 0 0 0 0  0   0  1 南海          17勝41敗4分 0.293 政野岩夫
0 0 0 0 0 0 0 1 0  0   0  1 セネタース 36勝18敗8分 0.667 浅岡三郎

二塁打 (南)岡村

勝利打点 なし


政野-浅岡の投げ合い

 南海は昨日の名古屋戦で3安打を記録した岡村俊昭を四番に起用、三番は岩本義行がスタメン出場となった。

 南海は初回、先頭の国久松一が左前打を放つがピッチャー浅岡三郎の牽制に釣り出されてタッチアウト。2回も先頭の岡村俊昭が左中間に二塁打を放つが吉川義次は三飛、清水秀雄は二ゴロ、前田貞行は遊ゴロに倒れて得点ならず。

 セネタースは3回、先頭の八番柳鶴震が左前打、続く織辺由三が右前打を放って下位打線で無死一二塁のチャンスを作るがトップに返り苅田久徳の二ゴロで織辺は二封、一死一三塁から横沢七郎の右飛は浅く柳は三塁ストップ、期待の野口二郎は遊飛に倒れてスリーアウトチェンジ。

 南海は4回、一死後岩本が四球から二盗に成功、岡村の二ゴロの間に岩本は三進、吉川が中前にタイムリーを放って1点を先制する。

 セネタースは5回、先頭の佐藤武夫が四球で出塁するが後続なし。6回、先頭の横沢が遊失に生きるがキャッチャー吉川からの牽制球にタッチアウト。7回、先頭の山崎文一が右前打で出塁、浅岡が送って一死二塁とするが佐藤は左飛、柳が四球を選んで二死一二塁、織辺は左飛に倒れて3イニング連続で先頭打者を出しながら無得点が続く。

 セネタースは8回、先頭の苅田の遊ゴロをショート前田が一塁に悪送球、横沢が送って一死二塁、ここで野口が中前に同点タイムリーを放って1-1と追い付く。

 南海は11回、先頭の国久が四球で出塁、岩出清が送って一死二塁、岩本は四球を選んで一死一二塁、これは敬遠の可能性がある。岡村の二ゴロで岩本が二封されて二死一三塁、吉川は遊ゴロに倒れて南海の勝ちはなくなる。

 セネタースは11回裏、浅岡は三振、佐藤は左飛、最後は柳が投ゴロに倒れて試合終了を告げるサイレンが満州の空に高々と響き渡る。


 政野岩夫は11回を完投して7安打3四球3三振、浅岡三郎も11回を完投して5安打5四球1三振、共に1失点で引き分けた。




          *政野岩夫と浅岡三郎の投げ合いは延長11回引分けに終わった。











 

2013年1月19日土曜日

15年 ライオンvsタイガース 8回戦 満州リーグ


8月8日 (木) 奉天 満鉄球場

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 ライオン     16勝41敗3分 0.281 井筒研一 福士勇
0 0 0 0 0 5 0 0 X  5 タイガース 36勝23敗3分 0.610 藤村隆男

勝利投手 藤村隆男 1勝2敗
敗戦投手 福士勇    6勝13敗

二塁打 (タ)本堂

勝利打点 森国五郎 2

藤村隆男、1安打完封


 ライオンの先発は4月9日のセネタース戦以来プロ入り2度目の先発となる井筒研一、タイガースはこれがプロ入り5度目の先発となる藤村隆男。

 タイガースは初回、先頭のジミー堀尾文人が四球で出塁するが無得点。2回、先頭の松木謙治郎が三塁内野安打で出塁するとライオンベンチは早くも井筒を下げて福士勇をマウンドに送る。福士は宮崎剛を二ゴロ、土井垣武を中飛に抑え、好調森国五郎に左前打を許すが藤村を二ゴロに打ち取る。

 タイガースは6回、先頭の松木謙治郎が左翼線にヒット、宮崎剛の送りバントが内野安打となり、土井垣に代わる代打カイザー田中義雄の投前送りバントをピッチャー福士がエラーして無死満塁、森が投前にスクイズを決めて1点を先制、藤村は三振に倒れるが、トップに返り堀尾が中前に2点タイムリーを放って3-0、皆川定之の三ゴロをサード鬼頭政一が失して二死一三塁、本堂が左中間に二塁打を放って二者を迎え入れ5-0とリードを広げる。

 藤村隆男は2回に井筒に中前打を許してからはライオン打線を無安打に抑えて1安打4四球3三振の完封でプロ入り初勝利を飾る。戦後まで投げ続けて通算135勝をマークすることとなる藤村隆男の初勝利は1安打完封であった。


 森国五郎のスクイズが決勝点となり森には勝利打点が記録された。森は満州リーグでは絶好調で、1日の金鯱戦では4打数4安打、6日の南海戦でも勝利打点を記録しており現在満州リーグ勝利打点王である。



 タイガースは5回まで無得点であったが6回裏に猛虎打線が爆発して5得点をあげた。この試合展開は昭和50年夏の甲子園決勝、銚子商業vs防府商業戦と同じである。0対0のまま迎えた6回裏、銚子商業は黒潮打線を爆発させて一挙6点を奪って試合を決めた。銚子商業土屋、防府商業井神の投げ合いで始まった決勝戦は5回まで0対0。6回表、防府商業は無死二塁のチャンスを迎えるが銚子商業土屋-太田のバッテリーがスリーバントを見破り三振ゲッツーで切り抜ける。その裏、ここまで井神の前に1安打無得点に抑え込まれてきた銚子商業は先頭の加藤が遊失に生き、トップに返り宮内主将が送りバント、九番を打つことが多かったが3回戦と準々決勝で3安打ずつを放って準決勝から二番に上がっている若海は二ゴロ、しかし五番から三番に上がった2年生の前嶋が中前に先制タイムリー、2年生の不動の四番篠塚も中前打、土屋四球から太田が中前打を放って井神をKO、筒井が二塁打、三番から八番に下がった池永も意地の中前タイムリーを放ち一挙6点をあげて優勝を決めた。木樽、阿天坊を擁しながら決勝戦で三池工業に敗れて準優勝に終わってから9年、斎藤監督悲願の全国制覇を成し遂げた瞬間であった。真紅の大優勝旗は、開会式で選手宣誓を行った銚子商業宮内主将の手に渡されたのであった。





                 *藤村隆男は1安打完封でプロ入り初勝利を飾る。











       *昭和50年夏の甲子園を制覇した銚子商業優勝メンバーによるサイン色紙。










        *銚子商業が優勝した当時は全国のデパート等で写真パネル点が開催されました。












*この時のベースボールマガジン社が作成した写真パネル全52枚は何故か当ブログが所有しています。サイン色紙は2度目の公開となりますがパネル写真は本邦初公開となります。いずれ全52枚を公開します。








                    *故・斎藤一之監督の胴上げシーン。








                       *斎藤監督も若い!











*準々決勝の平安戦で登板した控えの筒井投手。決勝戦では七番ライトで出場して貴重なタイムリーを放ちました。エース土屋が肘に不安を抱えていただけに頼もしい存在でした。実力的には千葉県では土屋に次ぐNo2でした。土屋がいなくても筒井をエースとして全国優勝していたと考えられます。












                 *平安戦でホームランを放った2年生の篠塚。









 

15年 南海vs名古屋 8回戦 満州リーグ


8月8日 (木) 奉天 満鉄球場

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 南海    17勝41敗3分 0.293 清水秀雄
0 0 0 0 0 0 0 2 X 2 名古屋 33勝24敗5分 0.579 大沢清 西沢道夫

勝利投手 大沢清     1勝1敗
敗戦投手 清水秀雄 7勝13敗
セーブ     西沢道夫  1

勝利打点 大沢清 7


大沢清、投打に活躍

 南海は5日のイーグルス戦で試合途中左足に痙攣を起こして退場を余儀なくされた清水秀雄が先発、名古屋は大沢清が先発する。

 名古屋は初回、一死後村瀬一三が四球で出塁するが大沢の投ゴロは「1-6-3」と渡ってゲッツー。2回も先頭の吉田猪佐喜が中前打で出塁、桝嘉一の投ゴロでランナーが入れ替わり、三浦敏一の二ゴロが「4-6-3」と渡ってゲッツー。

 南海は4回、先頭の岡村俊昭が中前打を放つが国久松一は一邪飛、吉川義次の三ゴロが「5-4-3」と渡ってゲッツー。この試合は両軍ノーエラーであった。

 南海は7回、先頭の岡村が本日3本目のヒットを中前に放って出塁、国久が送って一死二塁、吉川の左飛で二走岡村がタッチアップから三塁に進んで二死三塁、南海ベンチはここで木村勉に代えて代打岩本義行を起用するが名古屋ベンチは岩本を敬遠、二死一三塁となったところで清水が中前に先制タイムリーを放って1-0とする。

 名古屋は8回、先頭の中村三郎が三遊間に内野安打、代走に木村進一を起用、芳賀直一は左飛に倒れるがトップに返り石田政良の右前打で木村は三塁に進み一死一三塁、石田が二盗を決めて一死二三塁、村瀬の中飛は浅く三走木村は還れず二死二三塁、ここで大沢が中前に逆転の2点タイムリーを放って2-1とする。

 名古屋は最終回、大沢をファーストに回して西沢道夫を投入、西沢は先頭の当っている岡村を中飛、国久には四球を与えるが吉川を二飛、岩本を左飛に抑えて名古屋が逆転勝利を飾る。西沢には当ブログルールによりセーブが記録される。西沢は小さく落ちる変化球を得意としているが本日は3つのフライアウトを取っているようにストレートで押したようだ。因みに当ブログは西沢の小さく落ちる変化球を「カットボールの元祖」と呼んでいます。西沢は当時としては長身で、手も大きかったと考えられるので当時の普通のピッチャーとは違う変化球を投げていた可能性があると考えています。


 この試合の全打点は南海が清水秀雄、名古屋は大沢清が記録、ピッチャー対決を大沢が制した試合となった。


 大沢清は8イニングを4安打1四球1三振1失点に抑えて今季初勝利を飾る。大沢は今季7個目の勝利打点を記録したがピッチャー&勝利打点は初のこととなる。そもそも当ブログが勝利打点を公表するきっかけとなったのは昭和15年3月19日、25日、30日に菊矢吉男が完投勝利&勝利打点を記録したことを記念して開始したものです。今季ここまでピッチャー&勝利打点を記録したのは菊矢吉男が3回、亀田忠が2回、清水秀雄が2回、三輪八郎が2回、野口二郎が2回、若林忠志が1回、長谷川重一が1回、スタルヒンが1回、福士勇が1回、松尾幸造が1回、大沢清が1回となります(順番は回数、最初の達成日順)。清水秀雄が大沢に打たれずに抑え切っていれば清水が今季3度目のピッチャー&勝利打点となるところでした。指名代打制ではこのような記録を発掘することは可能性はゼロではありませんが極めて困難なこととなります。





            *大沢清は8イニングを4安打に抑えて今季初勝利を飾る。








     *大沢清が勝利投手&勝利打点を記録した名古屋打線。







 

15年 阪急vsジャイアンツ 9回戦 満州リーグ


8月8日 (木) 新京 児玉公園球場

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10  11  計
1 0 1 0 0 0 0 0 0  0    0   2  阪急             33勝23敗4分 0.589 森弘太郎
0 2 0 0 0 0 0 0 0  0   1X  3  ジャイアンツ 43勝20敗 0.683 中尾輝三 スタルヒン

勝利投手 スタルヒン 21勝11敗
敗戦投手 森弘太郎  20勝7敗

二塁打 (ジ)呉、平山、中尾、中島、スタルヒン
三塁打 (阪)山下好一
本塁打 (阪)井野川 2号

勝利打点 白石敏男 4


白石敏男サヨナラ打

 阪急は初回、先頭の上田藤夫が四球で出塁、フランク山田伝が送って一死二塁、黒田健吾が右前に先制タイムリーを放って1-0とする。黒田が二盗を決めて井野川利春四球で一死一二塁、しかし山下好一は二ゴロ、新富卯三郎は三ゴロに倒れて追加点はならず。

 ジャイアンツは2回、一死後平山菊二が右翼線に二塁打、林清一は三ゴロに倒れるが吉原正喜が四球を選んで一死一二塁、中尾輝三が左中間に逆転二塁打を放って2-1とする。

 阪急は3回、二死後井野川利春が満州の空に初めてのアーチを架ける左翼本塁打を放って2-2とする。続く山下好一も右翼線に三塁打を放つが新富は中飛に倒れて追加点はならず。阪急としては序盤の二度の追加得点のチャンスを潰したことが敗因となった。

 ジャイアンツは中尾不調と見て4回からスタルヒンを投入する。スタルヒンは4回以降11回までの8イニングを2安打無四球7三振無失点と阪急打線を寄せ付けなかった。

 ジャイアンツは3回の二死満塁のチャンスを逃すと、5回は川上哲治の内野安打、中島治康の左越え二塁打などで無死満塁とするが平山のピッチャーライナーに三走川上が飛び出してゲッツーとなり又もチャンスを潰す。7回も二死後白石敏男、平山が連続四球を選ぶが林は二ゴロに倒れて無得点。

 ジャイアンツは11回裏、先頭のスタルヒンが中越えに二塁打、この回が最終回となるので代走に鈴木田登満留を起用、トップに返り呉波が二塁前に送りバントを決めて一死三塁、記録は「4-3」で四角で囲んであり犠打が記録されているのでセカンド伊東甚吉がバントシフトで突っ込んできて処理したのか、呉が二塁前にドラッグバントを試みて一塁アウトでランナーを三塁に進めて犠打が記録されたものでしょう。阪急バッテリーはスクイズを警戒して水原茂を歩かせ、川上哲治も敬遠して満塁策をとり一死満塁、中島は三邪飛に倒れて満塁策成功かと見られたが白石がワンストライクツーボール後の4球目をライトにサヨナラ打、ジャイアンツが接戦を制す。


 井野川利春が満州リーグ初ホームランを放った。井野川は各打者が打率を落とす中、7月の月間打率3割5分1厘を記録して月間MVPに選ばれており、6日の名古屋戦でも決勝タイムリーを放つなど好調をキープしている。

 ジャイアンツは5本の二塁打を記録したが2回には中尾輝三が2点タイムリー二塁打、11回にはスタルヒンが決勝点のきっかけとなる二塁打を放った。

 試合終了は午後7時50分、翌日の満州日日新聞は「11回薄暮迫って」と伝えている。この7時50分は現在の中国時間ではなく日本時間であると考えられます。現在の中国時間では午後6時50分となります。因みに現在の長春(当時は新京)の8月8日の日の入りは午後6時53分です。




*4回から登板して好リリーフを見せたスタルヒンが21勝目をあげる。











     *白石敏男がサヨナラ打を放ったジャイアンツ打線。











 

一試合最多守備機会



 昭和15年8月8日のイーグルスvs金鯱戦でイーグルスのショートストップ、山田潔が刺殺9個、補殺7個で守備機会16個という記録を達成しました。遊撃手による一試合最多守備機会記録がいくつであるのか知りませんが、戦後の阪神で守備の名手として知られる吉田義男の最多記録が15個なのでショートとしての一試合守備機会記録としては歴代最多記録の可能性があります。


 1回無死一塁、森田実の投ゴロはピッチャー長谷川重一からショート山田潔に送られて一走五味芳夫を封殺して1個目の刺殺、濃人渉が四球で出塁して黒澤俊夫の二ゴロは「4-6-3」と渡ってダブルプレー、これで2個目の刺殺と1個目の補殺。二回、室脇正信の遊ゴロで2個目の補殺。3回、一死一塁で黒澤の二ゴロはセカンド岡田福吉から山田に送球されて一走濃人を封殺して3個目の刺殺。

 4回、一死一二塁で中山正嘉の投ゴロをピッチャー長谷川が弾くがバックアップのセカンド岡田から山田に送られ一走漆原進が二封されて4個目の刺殺。5回、二死一塁で一走佐々木常助が二盗を試みるがキャッチャー清家忠太郎から二塁ベースカバーの山田に送球されて盗塁失敗、これで5個目の刺殺。6回、松元三彦の遊直で6個目、漆原の遊飛で7個目の刺殺。中山が右翼線に二塁打を放ち五味の二ゴロをセカンド岡田がエラーする間に中山が二塁から還るが打者走者の五味芳夫は一塁をオーバーランして一二塁間に挟まれ、バックアップのセンター岩垣二郎から「8-1-6-3」と転送されてタッチアウト、山田には3個目の補殺が記録される。

 7回、無死一二塁で黒澤の二ゴロが「4-6-3」と転送されてダブルプレー、山田には8個目の刺殺と4個目の補殺が記録され、室脇正信の遊飛で9個目の刺殺。8回、漆原の遊ゴロで5個目の補殺。9回、古谷倉之助の遊ゴロで6個目の補殺、更に続く五味芳夫の遊ゴロを捌いて7個目の補殺を記録した。


 この試合は延長10回で決着がつきましたが山田の9個の刺殺と7個の補殺は9回までに記録されていますので延長戦に助けられた訳ではありません。


 山田潔は打率は低いながらも守備と選球眼に優れており戦後も昭和31年まで現役を続けることとなります。大映時代の昭和27年6月29日の毎日戦ではショートで一試合2度の三重殺を記録することにもなります。




         *山田潔は一試合16守備機会を記録してノーエラーであった。




*「今牛若丸」、「飛燕のごとき」と言われた守備の名手吉田義男。Wikipediaによると一試合15個の守備機会記録を作ったようです。











 

2013年1月16日水曜日

15年 イーグルスvs金鯱 8回戦 満州リーグ


8月8日 (木) 新京 児玉公園球場

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
0 0 0 0 2 0 0 2 0  2  6 イーグルス 30勝29敗4分 0.508 長谷川重一
0 0 0 0 2 1 0 0 1  0  4 金鯱           15勝40敗7分 0.273 中山正嘉 古谷倉之助

勝利投手 長谷川重一 8勝4敗
敗戦投手 古谷倉之助 4勝13敗

二塁打 (イ)岡田、中河 (金)中山
三塁打 (金)濃人

勝利打点 玉腰忠義 2


シーソーゲーム

 4回まで0対0で進んだ試合は5回に動いた。

 イーグルスは5回、先頭の長谷川重一が四球で出塁、木下政文が送って一死二塁、清家忠太郎の三ゴロをサード漆原進が一塁に悪送球する間に二走長谷川が還って1点を先制、白球がファウルグラウンドを転々とする間に打者走者の清家は一気に三塁に進み、山田潔の二ゴロの間に清家が還って2-0とする。

 金鯱は5回裏、先頭の森田実が左前打、濃人渉が左中間に三塁打を放って1-2、黒澤俊夫の右犠飛で2-2の同点とする。

 金鯱は6回、二死後中山正嘉が右翼線に二塁打、五味芳夫の二ゴロをセカンド岡田福吉がエラーする間に中山が還って3-2と逆転する。

 イーグルスは8回、先頭の清家の二ゴロをセカンド五味がエラー、山田が送って一死二塁、トップに返り岡田の左中間二塁打で3-3の同点、岩垣二郎の二ゴロを再び岡田がエラーして一死一三塁、岩垣が二盗を決めて一死二三塁、杉田屋守の右犠飛で4-3と逆転する。

 金鯱は9回、二死後森田が四球で出塁、濃人が中前打を放って二死一二塁、黒澤が中前に同点タイムリーを放って4-4とする。

 金鯱は9回の攻撃で中山に代打古谷倉之助が起用され、10回から中山に代わって古谷がマウンドに上がる。

 イーグルスは10回、先頭の山田が中前打、トップに返り岡田が送って一死二塁、岩垣の二ゴロで一死三塁、8回の守備から杉田屋に代わってライトの守備に入っている玉腰忠義が左翼線に決勝タイムリーを放って5-4、玉腰が二盗を決め、中河美芳が追撃の二塁打を中越えに放って6-4として勝負を決める。


 長谷川重一は9安打8四球無三振で10回を完投して8勝目をあげる。


 イーグルスのショートストップ山田潔は9刺殺、7補殺を記録して無失策であった。







                 *長谷川重一は延長10回を完投して8勝目をあげる。













                    *山田潔は9刺殺7補殺を記録する。














                  *名前の左の欄は写真の記録を表している。
















 

2013年1月14日月曜日

15年 セネタースvsタイガース 9回戦 満州リーグ


8月7日 (水) 奉天 満鉄球場

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 セネタース 36勝18敗7分 0.667 三富恒雄
0 0 2 0 0 0 0 0 X 2 タイガース 35勝23敗3分 0.603 若林忠志

勝利投手 若林忠志 12勝10敗
敗戦投手 三富恒雄   2勝3敗

二塁打 (セ)横沢 (タ)本堂
三塁打 (タ)皆川

勝利打点 なし


若林忠志、完投で12勝目

 ピッチャーを使い果たしたセネタースは三富恒雄が先発、タイガースは若林忠志が先発する。

 タイガースは初回、先頭のジミー堀尾文人の三ゴロをサード横沢七郎がエラー、皆川定之が三前にバントヒット、本堂保次も三前にバントヒットして無死満塁、しかし伊賀上良平のファーストライナーに一走本堂が戻れずダブルプレー、カイザー田中義雄は投ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。

 タイガースは3回、一死後皆川が右中間に三塁打、捕逸で皆川が生還して1点を先制、本堂が左中間に二塁打、伊賀上が右前にタイムリーを放って2-0とする。

 セネタースは4回、先頭の横沢が右中間に二塁打、野口二郎の遊ゴロの間に横沢は三進して一死三塁、小林茂太の当りはピッチャーを強襲するがバックアップのセカンド宮崎剛から一塁に送球されてアウト、この間に三走横沢が還って1-2とする。

 セネタースは6回、二死後小林、浅岡三郎が連続左前打、しかし佐藤武夫はサードライナーに倒れてスリーアウトチェンジ。

 セネタースは9回、先頭の小林が右前打で出塁、浅岡の二ゴロでランナーが入れ替わり、佐藤が四球を選んで一死一二塁、しかし柳鶴震に代わる代打西岡義晴の遊ゴロは「6-4-3」と渡ってダブルプレー、ゲームセットを告げるサイレンが満州の空に高々と鳴り響く。

 若林忠志は5安打2四球無三振の完投で12勝目をあげる。









                 *若林忠志は5安打完投で12勝目をあげる。