2014年7月5日土曜日

25位、26位、27位




 タイトルを見てそんなランキング下位の選手を話題にしようとするなんて、との批判は甘んじてお受けいたしますが、まぁ読んでみてください。



 2014年7月4日現在(現地時間)アメリカン・リーグの打撃成績を打率順にソートすると25位が286打数80安打2割8分のホセ・アブレイユ、26位が327打数91安打2割7分8厘3毛のエドウィン・エンカーナシオン、27位が320打数89安打2割7分8厘1毛のネルソン・クルーズとなります。


 エクセルシートを少しいじって本塁打順にソートすると1位ホセ・アブレイユ27本、2位タイにエドウィン・エンカーナシオンとネルソン・クルーズ26本で、4位のヴィクター・マルチネス21本に大差を付けています。


 更に打点順でソートすると1位タイにホセ・アブレイユとエドウィン・エンカーナシオン69点、3位ネルソン・クルーズ68点となります。但しこちらは67点でミゲール・カブレラが迫っていますが。


 ということで、ア・リーグバットマンレースはホセ・アブレイユ、エドウィン・エンカーナシオン、ネルソン・クルーズの3人が激しくタイトル争いを繰り広げています。首位打者はメジャー1のチビ、ホセ・アルトゥーベが3割4分2厘でエイドリアン・ベルトレ3割3分6厘を抑えています。当然MVP争いは打率25位、26位、27位の3人とここに名前が登場した合計7人の争いかと思いきや、8番目の候補として二番打者でありながら3割1分3厘、20本塁打63打点でOPSはリーグトップの1.022をマークするマイク・トラウトが加わってくるので更に豪華メンバーとなります。



 まだ半分が終わった段階でのMVP予想など単なる邪道に過ぎませんので当ブログはそんなハシタないマネはしませんが、敢えて現時点で予想するとするれば、マイク・トラウトと予想します。




 

16年 朝日vs阪急 11回戦


10月28日 (火) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 1 3 4 朝日 23勝52敗1分 0.307 福士勇
0 3 0 4 0 0 0 0 X 7 阪急 45勝30敗1分 0.600 笠松実

勝利投手 笠松実 10勝11敗
敗戦投手 福士勇 17勝24敗

二塁打 (朝)広田、鬼頭 (急)中島、新富

勝利打点 笠松実 2


笠松実、帰還後二桁勝利

 阪急は2回、先頭の上田藤夫が四球を選んで出塁、山下好一の遊ゴロをショート五味芳夫がエラー、森田定雄の三ゴロを捕球したサード岩田次男がそのままベースに入り二走上田は三封、伊東甚吉の中前打で一死満塁、笠松実の遊ゴロ併殺崩れの間に三走山下が還って1点を先制、トップに返り中島喬の三ゴロをサード岩田がエラーする間に三走森田が還って2-0、黒田健吾がセンター左にヒットを放って二死満塁、新富卯三郎の遊ゴロを又も五味がエラーする間に三走笠松が還って3-0とする。

 阪急は4回、先頭の伊東が中前打、笠松は左飛に倒れるが、トップに返り中島が右翼線に二塁打を放って一死二三塁、黒田が四球を選んで一死満塁、新富が左中間に二塁打を放って5-0、日比野武の遊ゴロの間に三走黒田が還って6-0、上田が左前にタイムリーを放って7-0と序盤戦で大量リードを奪う。

 阪急先発の笠松実は大量得点をバックにスイスイと投げ続けて7回まで朝日打線を2安打無失点に抑える。

 朝日は8回、一死後広田修三がレフト線に二塁打、福士勇は二飛に倒れるが戸川信夫が右前にタイムリーを放って1点を返す。

 朝日は9回、二死から粘りを見せた。岩田が三塁に内野安打、鬼頭政一が左中間にタイムリー二塁打を放って2-7、広田が左前にタイムリーを放って3-7、レフトからの返球の隙に打者走者の広田は二塁に進み、福士の左前タイムリーで4-7、しかし最後は戸川信夫が二ゴロに倒れて万事休した。


 笠松実は8安打3四球3三振の完投で10勝目をあげる。笠松は昭和12年秋季シーズン後に応召し、昭和16年に戦地から帰還してマウンドに帰ってきた。戦場から戻ってきて二桁勝利をあげた最初のピッチャーとなったのである。澤村栄治でも帰還後は昭和15年が7勝、16年が9勝に終わっています。これが歴史的記録である事は、追々当ブログで明らかになっていきます。






 

16年 阪神vs大洋 12回戦


10月28日 (火) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 1 0 5 0 1 7 阪神 38勝35敗 0.521 藤村隆男
0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 大洋 40勝32敗2分 0.556 三富恒雄 古谷倉之助

勝利投手 藤村隆男   10勝9敗
敗戦投手 古谷倉之助 3勝6敗

二塁打 (神)宮崎
本塁打 (神)村瀬 1号

勝利打点 御園生崇男 2

猛打賞 (神)森国五郎 4、村瀬一三(4安打) 1


村瀬一三4安打1本塁打

 阪神打線は4回まで大洋先発の三富恒雄に5安打を浴びせながら無得点。

 大洋は4回裏、2四球と敵失で二死満塁のチャンスを作ると三富に代えて代打浅岡三郎を起用、しかし浅岡は遊ゴロに倒れる。

 先発の三富に代打を起用した大洋は5回から古谷倉之助をマウンドに送るがこれが試合の流れを変えた。

 阪神は5回、先頭の宮崎剛が右中間に二塁打、森国五郎の三塁線バントが内野安打となって無死一三塁、カイザー田中義雄が四球を選んで無死満塁、キャッチャー佐藤武夫からの一塁牽制で田中はタッチアウト、四番土井垣武に代わる代打松木謙治郎監督が四球を選んで一死満塁、御園生崇男の二ゴロの間に三走宮崎が還って1点を先制する。

 阪神は7回、先頭の森が右前打で出塁、田中の左前打で無死一二塁、松木の一前バントをファースト石井豊が間に合わない二塁に送球し、これが悪送球となる間に二走森が三塁ベースを蹴ってホームを駆け抜け2-0、森に続いて一走田中までもホームに還り3-0、犠打と野選とエラーが記録される。打者走者の松木は二塁に進み、御園生は中飛に倒れるが松下繁二が四球を選んで一死一二塁、ここで村瀬一三がレフトスタンドにスリーランをホームランを叩き込み6-0として試合を決めた。

 大洋は7回、先頭の古谷がストレートの四球、織辺由三は三振に倒れ、トップに返り苅田久徳の遊ゴロで一走古谷は二封、中村信一の右前打で二死一二塁、森田実が中前にタイムリーを放って1点を返す。

 阪神は9回、一死後村瀬がこの日4本目となるヒットを中前に放って出塁、藤村隆男の三ゴロをサード中村が一塁に悪送球して一死一三塁、皆川定之の遊ゴロの間に村瀬が還って7-1として快勝する。

 藤村隆男は6安打5四球7三振の完投で10勝目をあげる。


 9月24日に名古屋から阪神に移籍登録された村瀬一三が5打数4安打2得点3打点、本塁打1本の活躍を見せた。シーズン終了後応召して戦死することとなる村瀬にとって、最後の大仕事となた。







*藤村隆男は6安打完投で10勝目をあげる。











*村瀬一三が4安打1本塁打の活躍を見せた阪神打線。













 

2014年7月3日木曜日

三冠への道 2014 その8




 ア・リーグ打撃部門は残念ながらホセ・アルトゥーベが落選してマイク・トラウトが当選しました。6月のトラウトは5日にDHで出場するまで休んでいましたので、その後の活躍が素晴らしかったことは認めますがちょっと厳しいかなと判断しました。母数が少ないと数字が有利に出やすいことはよく知られている事実です。


 他の3部門は予想通りの結果でした。ナ・リーグ投手部門と打撃部門は簡単でしたが、ア・リーグ投手部門のフェリックス・ヘルナンデスは投球内容まで分析しないと予想は難しかったかもしれません。


 これで3か月連続的中率は7割5分となりました。7月こそはパーフェクト予想を目指します。但し、6月のホセ・アルトゥーベのような選手が登場したら同じ予想をするでしょうね。当てんがための保守的予想をするつもりは毛頭ありませんので悪しからず。






 

16年 巨人vs黒鷲 12回戦


10月28日 (火) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
1 7 0 0 0 7 0 0 1  16 巨人 54勝20敗2分 0.730 多田文久三
0 0 0 0 0 0 1 0 X  1   黒鷲 25勝49敗 0.338 金子裕 石原繁三 畑福俊英

勝利投手 多田文久三 1勝0敗
敗戦投手 金子裕        0勝4敗

二塁打 (黒)畑福
本塁打 (巨)中島 3号、楠 1号、千葉 1号

勝利打点 川上哲治 

猛打賞 (巨)白石敏男 6、千葉茂 4、川上哲治(4安打) 6

ファインプレー賞 (黒)中河美芳 13、14


多田文久三、プロ入り初勝利

 巨人は初回、先頭の白石敏男が右前打、水原茂の遊ゴロをショート山田潔がエラー、千葉茂の三ゴロの間に二者進塁して一死二三塁、川上哲治が左犠飛を打ち上げて1点を先制する。

 巨人は2回、吉原正喜、平山菊二が連続四球、林清一の右前打で無死満塁、多田文久三の投ゴロを金子裕がエラーして2-0、黒鷲はピッチャーを石原繁三に交代、トップに返り白石は中飛に倒れるが水原の右犠飛で3-0、千葉が中前タイムリーを放って4-0、川上のレフト線タイムリーで5-0、中島治康がレフトスタンドにスリーランホームランを叩き込んで8-0と大量得点。

 巨人は6回、千葉が中前打、川上がライトに線ヒット、中島のレフト線タイムリーで9-0、5回の守備から病み上がりの吉原に代わってマスクを被っている楠安夫がレフトスタンドにスリーランホームランを叩き込んで12-0、更に平山が中前打、林は中飛に倒れるが多田が四球で一死一二塁、トップに返り白石が中前にタイムリーを放って13-0、水原の右前タイムリーで14-0、千葉は左飛に倒れるが川上の右翼線タイムリーで15-0とする。

 黒鷲は7回、木下政文が右前打から二盗に成功、谷義夫に代わる代打渡辺絢吾の二ゴロで木下は三進、7回から三番手として登板している畑福俊英がセンター左奥に二塁打を放って辛うじて1点を返す。

 巨人は9回、千葉がレフトスタンドにソロホームランを放って16-1として大勝する。


 黒鷲では中河美芳が2つのファインプレーを見せたのが目立った。スコアカードに「一塁手好捕」と書かれているように、得意のタコ足キャッチを披露したようだ。


 多田文久三は5安打4四球6三振1失点の完投でプロ入り初勝利をあげる。多田はこの後、投手と捕手の“二刀流”として長く球界で活躍し、通算58勝をあげることとなる。








*多田文久三は大量得点をバックに5安打完投でプロ入り初勝利をあげる。













*19安打で16得点をあげた巨人打線。3本のホームラン以外は全てシングルヒットでした。















 

2014年7月2日水曜日

三冠への道 2014 その7




 月間MVPの季節がやってまいりました。


 ナ・リーグ打撃部門は昨年の年間MVPアンドルー・マカッチェンと予想します。マカッチェンは6月、26試合に出場して105打数36安打25打点8本塁打、3割4分3厘、OPS1.096でした。本塁打、打点の二冠です。打率では94打数34安打、3割6分2厘のバスター・ポージーがトップですが。


 ア・リーグ打撃部門は超混戦となりました。当ブログはホセ・アルトゥーベで勝負します。ちょっと危険ですが。アルトゥーベは6月、24試合に出場して95打数39安打9打点0本塁打、17盗塁、4割1分1厘です。通常この手のタイプは月間MVPには選出されません。この手のタイプの代表格であるイチローも月間MVPは2004年8月の一度きりなのです。公称165センチ、実際は163センチとも160センチとも言われるメジャー1のチビですが、スピードでは間違いなくメジャーN01です。先日のタイガース戦でも一三塁の三塁ランナーで、キャッチャーの一塁牽制の隙を突いてホームスチールを決めています。メジャー最弱球団ヒューストン・アストロズのメジャー1のチビによる月間MVP獲得に期待しましょう。

 4月に衝撃のデビューを果たしたホセ・アブレイユは5月はDL入りしていましたが6月は復活、99打数31安打22打点10本塁打、3割1分3厘、OPS1.032。本塁打、打点の二冠ですから今季2度目の月間MVPは濃厚です。バッティング内容ではボルチモアのアダム・ジョーンズが素晴らしい。112打数39安打20打点9本塁打、3割4分8厘、OPS1.026です。最近までジョーンズで行こうと思っていました。欠場はありましたがマイク・トラウトは83打数30安打21打点7本塁打、3割6分1厘、OPS1.230で、欠場を除くと内容ではNo1となります。

 アルトゥーベは本塁打は0本ですが二塁打が8本あり、基礎となる打率が高いことからOPSは0.941と、スラッガー連中に見劣りしません。ここは、清水の舞台から飛び降りる覚悟でホセ・アルトゥーベと心中します。



 ナ・リーグ投手部門は昨日お伝えしたとおり6試合に登板して6勝0敗、44回を投げて61奪三振、防御率0.82、WHIP0.68、被打率0.165のクレイトン・カーショウで鉄板です。但しライバルはいます。シカゴ・カブスのジェイク・アリエタは6試合に登板して4勝0敗、39回3分の1を投げて48奪三振、防御率0.92、WHIP0.69、被打率0.157で例月であれば月間MVPが“あり得た”レベルです(笑)。被打率ではカーショウを上回っているのです。ミルウォーキー・ブルワーズのウィリー・ペラルタも5勝0敗と健闘しましたが防御率4.22、WHIP1.28では圏外でしょう。


 ア・リーグ投手部門は6試合に登板して3勝1敗、44回3分の1を投げて54奪三振、防御率1.22、WHIP0.72、被打率0.170のフェリックス・ヘルナンデスと予想します。ロサンゼルス・エンゼルスのギャレット・リチャーズは6月30日に登板する予定でしたが(恐らく)雨のため順延となりましたので5試合に登板して4勝0敗、34回3分の1を投げて35奪三振、防御率1.05、WHIP0.90、被打率0.161のままでした。6月のア・リーグは4勝投手が7人、3勝投手が16人います。ギャレット・リチャーズが30日に登板して5勝目をあげていれば受賞と考えていたのですが、4勝止まりだと7分の1の存在に過ぎません。となれば、圧倒的投球内容を誇るキング・ヘルナンデスで勝負します。








 

2014年7月1日火曜日

16年 名古屋vs阪急 11回戦


10月27日 (月) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 名古屋 35勝40敗 0.467 村松幸雄
0 1 0 0 0 1 0 0 X  2 阪急    44勝30敗1分 0.595 森弘太郎

勝利投手 森弘太郎 25勝8敗
敗戦投手 村松幸雄 12勝9敗

二塁打 (急)山下、日比野

勝利打点 山下好一 1


森弘太郎、ノーヒットノーラン

 阪急は2回、先頭の日比野武が四球を選んで出塁、上田藤夫が送って一死二塁、山下好一が右中間に二塁打を放って1点を先制する。

 阪急は6回、先頭の日比野がレフト線に二塁打、上田は四球を選んで無死一二塁、山下の一ゴロで上田が二封されて一死一三塁、森田定雄が中前にタイムリーを放って2-0とする。


 森弘太郎が快投を見せた。1回、先頭の石丸藤吉を遊ゴロに打ち取るがショート上田がエラー、桝嘉一の二ゴロでランナーが入れ替わり、古川清蔵は三振、桝に二盗を許すが大沢清を右飛に打ち取る。2回、3回は三者凡退。

 4回、先頭の桝に四球を与え、古川が送って一死二塁、大沢を中飛に打ち取るが服部を歩かせて二死一二塁、ここも吉田猪佐喜を遊ゴロに打ち取る。5回、6回は三者凡退。

 7回、一死後服部に四球を与え二盗も許して一死二塁、しかし吉田を遊ゴロ、芳賀直一を左飛に仕留める。8回も一死後村松幸雄に四球を与えるが石丸藤吉を中飛、桝に代わる代打岩本章を遊ゴロに打ち取る。

 9回、先頭の古川は遊ゴロ、大沢に四球を与えるが最後は服部を三ゴロ併殺に打ち取り無安打無得点を完成する。


 8回、桝嘉一に代打岩本章が起用されて森弘太郎はほっとしたのではないでしょうか。こういう時のピッチャーは、ベテランの桝嘉一の方が嫌なはずです。


 最近見つけた資料によると森弘太郎は昭和5年の第7回センバツにレフトとして登録されて出場しているようです。この大会に一宮中学は初出場しました。「センバツ高等学校野球大会50年史」に記載されているメンバー表には「遊 森」とだけ書かれており、この「森」が森弘太郎だとしたらショートで登録されていることとなります。Wikipediaの「第7回選抜中等学校野球大会」における「主な出場選手」には森弘太郎の名前は見られません。昭和8年の第10回センバツにも一宮中学が出場しましたが、「センバツ高等学校野球大会50年史」に記載されているメンバー表には「森弘太郎」の名前は見られません。ところが、Wikipediaの「第10回選抜中等学校野球大会」における「主な出場選手」には森弘太郎の名前が認められます。


 果たしてどの資料が正確なのか、戦前を代表する好投手・森弘太郎の経歴についてさえもこの有様ですから、当ブログの“野球史探訪”の役目はますます重要になってきました。





*森弘太郎は無安打無得点を達成して25勝目をマークする。








*森弘太郎に無安打に抑え込まれた名古屋打線。












*ベースボールマガジン社「NO-HITTERS」より。