2023年3月22日水曜日

22年 東急vs金星 1回戦

4月18日 (金) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8  9  計
0 0 0 1 0 0 0 0  0  1 東急 0勝1敗 白木義一郎 
0 0 0 0 0 0 0 0 2X 2 金星 1勝0敗 江田孝

勝利投手 江田孝        1勝0敗 
敗戦投手 白木義一郎 0勝1敗

二塁打 (東)鈴木 (金)坪内、内藤

勝利打点 なし


内藤幸三の実質的サヨナラ打で開幕

 昭和22年プロ野球が開幕。

 第1節初日の後楽園第1試合は白木義一郎と江田孝の先発で午後1時2分、国友球審の右手が上がりプレイボール。

 昨年終盤急速に力を付けた江田は立ち上がりから好調で3回まで三者凡退に抑える。

 昨年最多勝の白木も3回まで味方エラーで一人の走者を出したのみ。

 東急は4回表、昨年の三塁打王鈴木清一がレフトに二塁打で出塁、一言多十が中前にタイムリーを放ち1点を先制する。

 金星も4回裏、一死後坪内道則監督が右中間に二塁打を放つが、西沢道夫は中飛、清原初男は右飛に倒れて無得点。

 東急は5回、6回と走者を出すが何れも併殺でチャンスを潰す。

 金星は5回裏、先頭の小前博文が右前打から二盗を決め、辻功の送りバントで一死三塁と同点のチャンス、しかし江田は三振、坂本勲はファーストライナーに倒れて無得点。

 金星の6回裏は一番から始まる好打順、先頭の酒沢政夫が中前打、大友一明が左前打で続いて無死一二塁、坪内の三ゴロで二者進塁して一死二三塁と一打逆転のチャンス到来、西沢の遊ゴロで三走酒沢がホームに突っ込むがショート鈴木からの好返球にタッチアウト、西沢が二盗を決め、清原が四球で歩いて二死満塁、しかし小前は一塁ファウルフライに倒れて無得点。

 東急は7回表、一死後大下弘が二遊間にゴロのヒット、長持栄吉の二ゴロで大下は二進、熊耳武彦が三遊間を破ると大下は三塁ベースを蹴ってホームに突進、しかしレフト小前からの返球をカットしたピッチャー江田の本塁送球にタッチアウト。

 昭和22年になっても外野からの本塁送球に対してピッチャーが中継に入っている。

 1点ビハインドのまま迎えた金星最終回の攻撃、先頭の西沢が中前打で出塁、清原も左前打を放って無死一二塁、小前は一邪飛、辻勇夫に代わる代打中村信一も三振に倒れて二死一二塁、ここで江田の代打に内藤幸三が登場、内藤の打球は左中間を抜け、二走西沢は生還してまず同点、一走清原も二塁、三塁を回ってホームに向かい、レフト大下からの返球を中継したサード大沢喜好からの本塁送球にタイミングはアウトであったがキャッチャー熊耳が落球、金星スターズが開幕戦をものにする。

 江田孝は4安打2四球2三振の完投で今季初勝利を飾る。

 決勝点は熊耳のエラーによるもので勝利打点は付かないが、実質的ヒーローが内藤幸三であったことは言うまでもない。内藤の記録は打点1の二塁打である。

 注目の大下のバッティングであるが、昨年終盤にかけて打撃スタイルを変えた方向を踏襲しており、ヒットは二遊間にゴロのヒット、凡退もレフトフライが2本である。大下は今年は首位打者を狙っているのではないか。

 この開幕戦では新戦力の登場は無く、スポンサーが変わっただけで昨年のセ軍vsゴ軍戦とほぼ同じメンバーでの戦いであった。

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