0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 巨人 64勝39敗2分 0.621 中尾輝三 川崎徳次
1 1 0 0 2 0 0 0 X 4 セ軍 47勝58敗 0.448 白木義一郎
勝利投手 白木義一郎 30勝22敗
敗戦投手 中尾輝三 11勝10敗
三塁打 (セ)鈴木
本塁打 (セ)大下弘 20号
勝利打点(セ)熊耳武彦 3
白木30勝、大下20号 グ軍の優勝決定
昭和21年最終日、巨人が勝ってグ軍が負けると同率となって優勝決定戦にもつれ込むとあって、平日にもかかわらず後楽園球場には11,583人の観衆が詰めかけた。
その第1試合は中尾輝三と白木義一郎の先発で午後零時38分、島球審の右手が上がりプレイボール。
巨人はグ軍との優勝決定戦に備えて藤本英雄を温存したか。
白木義一郎は30勝目を狙う。
セ軍は初回、先頭の鈴木清一はセンターライナー、一言多十はファーストライナーと、打球は芯で捉えている。続く飯島滋弥は四球で出塁、大下弘は流し打って三塁内野安打、白木も四球を選んで二死満塁、熊耳武彦の右前タイムリーで1点を先制、二走大下も三塁ベースを蹴ってホームを狙うがライト林清一からの好返球にタッチアウト。
セ軍は2回裏、二死後清水喜一郎がストレートの四球で出塁、トップに返り鈴木の打席でパスボールがあり二死二塁、鈴木が右中間にタイムリー三塁打を放ち2-0とする。続く一言が四球で歩くと巨人ベンチはピッチャー交代の様子、当然藤本の登板かと思われたところ、マウンドには8月に南方戦線から帰還して10月23日に選手登録されたばかりの川崎徳次が上がり、飯島も四球を選んで二死満塁、大下は第2打席も流し打ちを狙うが三邪飛に倒れて三者残塁。
セ軍は5回裏、先頭の飯島が3打席連続四球で出塁、大下はここも流し打つと打球は大きく弧を描いてレフトスタンドに吸い込まれ第20号ツーラン、4-0と大きくリードする。
巨人は8回表、一死後呉新亨が左前打から二盗に成功、二死後千葉茂が左前にタイムリーを放ち1点を返すが反撃もここまで。
セ軍が逃げ切りグ軍の優勝が決定した。
白木義一郎は4安打3四球3三振の完投で30勝目をマークする。
大下弘がレフトスタンドに第20号ホームランを叩き込んだ。大下の左方向への本塁打はこれが初めてである。大下は第4打席でもレフトフライを打っており、この日の打球は全て意識的に逆方向に打っている。当ブログは、今後大下はアベレージヒッターへの道を歩んで行くと予言する。
白木の30勝、大下の20号の陰に隠れているが、鈴木清一が今季14本目の三塁打を放ち、13本で並んでいた金田正泰を抜いて戦後初年度の三塁打王に輝いた。首位打者の金田は152安打、鈴木は約半分の84安打で14本の三塁打を記録しており価値が高い。当ブログが大下の革命的バッティングを間近で見ていたことが要因であると推測しているのは既報のとおり。
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