0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 大阪 0勝1敗 若林忠志
0 0 0 1 1 0 1 2 X 5 太陽 1勝0敗 池田善蔵
勝利投手 池田善蔵 1勝0敗
敗戦投手 若林忠志 0勝1敗
二塁打 (大)藤村 (太)藤井
勝利打点(太)辻井弘 1
猛打賞 (太)松井信勝 1
池田善蔵、初登板初勝利
今年から甲子園がプロ野球で使えることとなった。
ということで、開幕週初日、甲子園の第1試合は今季監督に就任した若林忠志と新加入の池田善蔵の先発で午後1時5分、金政球審の右手が上がりプレイボール。
大阪は初回、一死後塚本博睦が中前打、三番に起用された山口政信が四球を選んで一死一二塁、監督から主将に変わった藤村富美男の二ゴロは「4-6-3」と渡るゲッツー。
太陽は1回裏、一死後佐竹一雄の三ゴロをサード藤村が一塁に悪送球、藤井勇の二ゴロは「4-6-3」と渡るゲッツー。
大阪は3回表、二死後塚本が2打席連続中前打、塚本が二盗を決め、山口の中前タイムリーで1点を先制する。
太陽は4回裏、先頭の藤井がライト線に二塁打、四番に入った中谷順次は左邪飛に倒れ、森下重好の一ゴロの間に藤井は三進、伊勢川真澄の中前タイムリーで1-1の同点に追い付く。
太陽は5回裏、先頭の池田が右前打で出塁、松井信勝も右前打で続いて無死一二塁、大阪ベンチはここでライトの山口をファーストに回しファースト玉置玉一に代わり富樫淳をライトに入れて一息入れるが、トップに返り辻井弘が右前にタイムリーを放ち2-1と勝ち越す。
太陽は7回裏、先頭の松井が中前打、トップに返り辻井が三塁に内野安打、佐竹の遊ゴロでショート長谷川善三は三塁に送球して二走松井は三封、藤井の遊ゴロで一走佐竹は二封されて二死一三塁、中谷が左前にタイムリーを放ち3-1とリードを広げる。
太陽は8回裏、先頭の伊勢川真澄の当りは遊ゴロ、これをショート長谷川がエラー、平野徳松は二遊間にヒット、池田が3球ファウルで粘って四球を選び無死満塁、松井の3安打目が右前タイムリーとなって4-1、トップに返り辻井の中犠飛で5-1と突き放す。
池田善蔵は最終回、死球とヒットで2走者を出すが最後は長谷川に代わる代打御園生崇男を遊ゴロに打ち取り、6安打4四球1死球2三振でプロ入り初登板を完投で飾りプロ入り初勝利をあげる。
この試合では筒井修が三塁塁審として審判デビューしている。筒井は戦争で負傷して選手生命を絶たれたが、審判員として3,451試合に出場し野球殿堂入りすることとなる。
この試合では治村宗三も公式記録員としてデビューしている。スコアカードの「記録者署名」欄に「治村宗三」の署名が認められるのはこの試合が初めてであるが、戦前から非公式に公式記録員を務めていた可能性は否定できない。昭和17年から関西の試合で公式記録員を務めていた山内以九士は郷里の松江に戻っていたが上京してこの年の後半から関東の試合で公式記録員を務めることとなる。
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