8月2日 (金) 西宮
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計2 0 0 0 0 1 2 5 1 11 阪急 32勝27敗 0.542 溝部武夫 天保義夫
0 0 0 0 1 0 0 3 0 4 中部 21勝27敗2分 0.438 森井茂 服部受弘
勝利投手 溝部武夫 1勝0敗
敗戦投手 森井茂 8勝9敗
敗戦投手 森井茂 8勝9敗
二塁打 (急)日比野、野口明
三塁打 (急)青田
本塁打 (急)青田昇 3号、野口二郎 1号
勝利打点 (急)青田昇 4
猛打賞 (急)青田昇 9、野口明 3
阪急、18安打で快勝
西宮の第2試合は溝部武夫と森井茂の先発で午後2時57分、杉村主審の右手が上がりプレイボール。
阪急は初回、一死後山田伝が四球を選んで出塁、青田昇がレフトスタンドに先制ツーランを叩き込んで2-0とする。更に野口二郎、野口明が連続中前打で一死一二塁とするが、坂井豊司の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。
阪急は2回表、先頭の日比野武が左中間に二塁打、荒木茂の三ゴロをサード小鶴誠がエラー、日比野は動けず無死一二塁、溝部の一塁線バントが内野安打となって無死満塁、中部ベンチはここで先発の森井から服部受弘にスイッチ、トップに返り上田藤夫は三振、山田の三ゴロで三走日比野は本封、青田も中飛に倒れて追加点はならず。
この後阪急は5回まで三者凡退が続き試合の流れが変わりそうな雰囲気。
中部は5回裏、二死後服部が四球を選んで出塁、三村勲の遊ゴロをショート上田がエラーして二死一二塁、トップに返り古川清蔵が三遊間を破るタイムリーを放ち1-2、しかし二塁に向かった古川が「7-5B」でタッチアウト。三遊間のゴロを追ったサード坂井がそのまま二塁ベースに走ってレフト青田からの送球を受けて二塁に走ってきた打者走者の古川にタッチしたようだ。このケースだとセカンドの荒木は二塁ベースカバーに入るしか仕事が無いはずであるが、青田は坂井に送球した。現在のメジャーのシフトではサードが二塁ベースの右を守ることも多いので「7-5B」は起こり得るが、その74年前に「7-5B」が起きたのである。
阪急は6回表、一死後野口明が右越えに二塁打、二死後日比野はストレートの四球、荒木が左前にタイムリーを放ち3-1とする。
阪急は7回表、山田、青田が連続左前打で無死一二塁、野口二郎のニゴロをセカンド三村が後逸する間に二走山田が還って4-1、一走青田は三塁に進むが、打者走者の野口二郎はバックアップしたセンター古川からの二塁送球にタッチアウト、一死三塁から野口明が右前にタイムリーを放ち5-1とする。
阪急は8回表、一死後溝部が中前打、トップに返り上田は右前打、山田も左前打で続いて一死満塁、ここで青田が走者一掃の右中間三塁打を放ち8-1、野口二郎がライトスタンドにツーランを叩き込み、5連打で5点をあげて10-1とする。
中部は8回裏、先頭の服部が左前打、三村は中前打、トップに返り古川も二遊間にヒットを放ち無死満塁、阪急ベンチはここで先発の溝部から天保義夫にスイッチ、杉浦清監督が左前にタイムリーを放ち2-10、小鶴が押出し四球を選んで3-10、加藤正二のニゴロで小鶴が二封される間に三走古川が還って4-10、大沢清の中飛に一走加藤が飛び出しており「8-3」と送球されてダブルプレー。
阪急は9回表、先頭の荒木が右前打、天保の左前打で荒木が三塁に進んで無死一三塁、トップに返り上田のニゴロ併殺の間に三走荒木が還って11-4とする。
阪急は全員安打の18安打で快勝。青田昇は5打数3安打5打点、三塁打1本、本塁打1本の活躍を見せた。
中盤は中部に試合の流れが傾きかけたが、古川清蔵が「7-5B」で二塁に刺されて流れを阪急に戻してしまった。9回も加藤正二が走塁ミス、6回にも左前打で出塁した小鶴誠がサードライナーに飛び出してゲッツーとなるなど、走塁ミスのオンパレードが敗因となった。
青田はシングル、三塁打、本塁打を放ち、凡退の2度は中飛であった。このうち1本が抜けていて二塁打であれば、史上初のサイクルヒットを記録するところであった。最終回は二番山田で終わってしまったが、三番青田に回っていれば、この日の振りであれば二塁打を放っていたかもしれない。史上初のサイクルヒットは、昭和23年10月2日に藤村冨美男が記録するまでお預けとなった。
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