2019年8月27日火曜日

21年 中部日本vsセネタース 1回戦


4月29日 (月) 後楽園 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 中部 2勝1敗 0.667 林直明 松尾幸造 
4 0 0 0 2 0 0 0 X 6 セ軍 2勝1敗 0.667 一言多十 

勝利投手 一言多十 1勝1敗
敗戦投手 林直明     0勝1敗 

二塁打 (セ)横沢、熊耳

勝利打点 (セ)飯島滋弥 1

猛打賞 (セ)熊耳武彦 1


両軍22四球

 後楽園の第2試合は中部日本が林直明、セネタースが一言多十の先発で午後3時14分、池田豊球審の右手が上がりプレイボール。審判は池田と島の二氏。

 なお、スコアカードには「林貞明」のスタンプが押されていますが、これは単純な間違いの可能性がありますので、以降、「林直明」でお伝えします。改名の事実が判明した場合は、自動的に「訂正」とさせていただきます。

 セ軍は1回裏、先頭の横沢七郎から5者連続四球、必然的に四番飯島滋弥と五番長持栄吉は押出し四球で2-0、上口政の遊ゴロの間に三走大下弘が還って3-0、熊耳武彦が左前にタイムリーを放ち4-0、続く根津弘司もストレートの四球で一死満塁、中部の竹内愛一監督はここで先発の林をあきらめ松尾幸造をリリーフに送り、一言の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー。

 セ軍先発の一言も荒れ模様で、初回は金山次郎、古川清蔵に連打を浴びるが後続を抑え、2回は松尾と鈴木秀雄に連続四球、3回、4回も四球の走者を出すが無失点で切り抜ける。

 中部は5回表、一死後岩本章がチーム5個目となる四球を選んで出塁、金山次郎が三塁線にバントヒットを決めて一死一二塁、古川清蔵の三ゴロをサード横沢が二塁に送球して金山は二封、セカンド根津がゲッツーを狙って一塁に転送するがこれが悪送球となる間に二走岩本がホームに還り1点返して1-4とする。

 セ軍は5回裏、飯島、長持が連続四球、上口が送って一死二三塁、熊耳が左中間に二塁打を放って二者を迎え入れ6-1と突き放す。この一打で勝負は決した。

 一言は相変わらずのピッチングで、6回は二死から3連続四球で満塁とするが岩本の当りがサードライナーとなって命拾い、7回は古川を四球で歩かせるが小鶴誠を三ゴロ併殺に打ち取り、8回も服部受弘を四球で出すが藤原鉄之助を投ゴロ併殺に打ち取る。

 8回まで10個の四球を与えてきた一言は9回、先頭の松尾をストレートの四球で歩かせると鈴木、岩本にも四球を与えて無死満塁、しかし金山を三振に仕留め、最後は一死満塁から古川を三ゴロ併殺に打ち取り完投勝利を飾る。

 一言多十の1試合13与四球完投勝利の記録は、1994年7月2日に野茂英雄が16与四球完投勝利で更新することになる。

 なお、2019年8月27日現在、「Wikipedia」には「中部日本が無死満塁などの場面で1試合で4併殺するなど拙攻に助けられ」と書かれているが、「4併殺」は事実であるが、実況のとおり「無死満塁」ではなく「一死満塁」の場面での併殺が事実である。

 林直明も先頭打者からの5連続を含む6個の与四球、松尾幸造も7回3分の2で3個の四球を与えて
おり、両軍22個の四球が入り乱れる乱戦となった。まともなピッチングをしたのは松尾だけであった。


*両軍22四球。「林直明」については「林貞明」のスタンプが押されているが、単純な間違いの可能性がある。



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