2018年4月29日日曜日

19年 阪急vs産業 1回戦


5月13日 (土) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 2 0 0 0 0 0 0 2 阪急 6勝5敗 0.545 高橋敏
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 産業 5勝4敗 0.556 森井茂

勝利投手 高橋敏 1勝1敗
敗戦投手 森井茂 4勝4敗

二塁打 (急)野口明

勝利打点 坂田清春 1

猛打賞 (急)野口明 2


髙橋敏、無四球完封

 阪急は初回、先頭の山田伝が一塁にバントヒットを狙うが、ピッチャー森井茂がベースカバーに入って「3-1A」でアウト、二死後野口明がライト線に二塁打を放つが、髙橋敏は三ゴロに倒れて無得点。

 阪急は4回、先頭の上田藤夫が四球で出塁、野口明の中前打で上田は三塁に進み無死一三塁、髙橋敏の三ゴロで三走上田は動けず一死二三塁、ここで坂田清春が中前に2点タイムリーを放って2-0とする。

 阪急は5回、先頭の伊藤健一が左前打で出塁、トップに返り山田も左前打を放って無死一二塁、上田のライト線ヒットで二走伊藤は三塁ベースを回るが、ライト井上嘉弘からのバックホームからキャッチャー藤原鉄之助が三塁に送球、オーバーランしていた伊藤はタッチアウトとなって一死一二塁、野口明の三前内野安打で一死満塁、しかし三走山田がキャッチャー藤原からの牽制球にタッチアウト、高橋が四球を選んで二死満塁とするが、坂田は左飛に倒れて、この回4安打を放ちながら無得点。藤原鉄之助の2補殺に阻まれた。

 産業先発の森井茂は、5回までに8安打を許すが2失点のみ、9回を完投して11安打を許したが2失点のままであった。

 阪急先発の髙橋敏は快調なピッチングを続け、4安打無四球4三振で今季初勝利を無四球完封で飾る。

 髙橋敏は昭和14年4月、5月に当ブログ選定の月間MVPに選出された隠れた戦前の名投手で、コントロールでは森弘太郎を上回り戦前最高のピッチャーであったと言える。戦後は都市対抗野球で強打をみせて、全日本代表として海外遠征することにもなる。当ブログ開設以前は、「Wikipedia」に「髙橋敏」の頁は無かったが、今では充実した内容が書かれている。当ブログが発掘した、大谷出現以前の隠れた「二刀流」である。


*阪急初回の攻撃、先頭の山田伝の一塁へのバントはピッチャー森井茂が一塁ベースカバーに入って「3-1A」のアウト。山田のバントは一塁線であったのか、一二塁間へのへのプッシュバントを狙ったのか、今では常識となったピッチャーによる一塁ベースカバーも、戦前では珍しい。3-1Aの上に書かれているのは「BN」で、山内以九士のスコアによく見られる。 

 

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