5月7日 (日) 甲子園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計
0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 2 阪神 7勝3敗1分 0.700 藤村冨美男 若林忠志
0 0 0 0 1 0 0 0 1 0 0 0 2 巨人 7勝2敗1分 0.778 須田博
三塁打 (神)金田
勝利打点 なし
伝統の一戦
ここまで巨人が7勝2敗、阪神は7勝3敗。春季リーグ戦前半の天王山を迎えた。
阪神先発の藤村冨美男は4回まで2安打無失点。
巨人先発の須田博も4回まで2安打無失点。
巨人3回裏の攻撃、一死一塁で木暮力三が三邪飛、これを捕球した際にサード本堂保次は「溝にはまり」足を痛めた。
阪神4回表は本堂が先頭打者、本堂の当りは三塁への内野安打、しかし本堂はここで動けなくなり、若林忠志監督が代走で登場。藤村冨美男が送りバントを決めて一死二塁、門前真佐人は三ゴロ、辻源兵衛は四球を選んで二死一二塁、小林英一は三振に倒れてスリーアウトチェンジ。
阪神は4回裏の守備から本堂の代走に出た若林がそのまま三塁の守備についた。昭和24年までの一リーグ時代に、若林がサードを守るのはこの試合だけである。二リーグ時代にもないと考えられますが、どなたかお調べください。
阪神は5回、先頭の武智修が三塁にヒット、トップに返り塚本博睦が送りバントを決めて一死二塁、金田正泰が右越えに三塁打を放って1点を先制、ここで須田がワイルドピッチ、三走金田が還って2-0とする。
巨人は5回裏、先頭の川畑博は二飛、杉江繁雄は三飛に倒れるが、呉新亨が右前打で出塁、トップに返り黒沢俊夫の中前打で呉が三塁に走り、センター塚本からのバックサードが悪送球となる間に呉が生還、1-2とする。
阪神は8回、先頭の若林が三塁にヒット、藤村も左前打で続いて無死一二塁、門前の遊ゴロで藤村は二封、門前が二盗を決めるが、辻と小林は連続三振に倒れて無得点。
巨人は8回裏、一死後藤本英雄が三塁にヒット、中村政美は右前打、須田も右前打を放って一死満塁、近藤貞雄の遊ゴロで三走藤本は本封、川畑は三振に倒れて無得点。
巨人は9回裏、先頭の杉江が中前打で出塁、呉が送りバントを決めて一死二塁、トップに返り黒沢の中前打で一死一三塁、木暮が左犠飛を放ち、土壇場で2-2と追い付く。
阪神は10回から若林が三塁の守備からマウンドに上がり藤村冨美男をリリーフ。
若林は12回まで巨人打線を無得点に封じた。
巨人は須田が続投して12回を9安打5四球6三振で完投。
昭和19年前半を飾る名勝負であった。
若林の三塁守備の記録は、「日本プロ野球私的統計研究会」様のサイトを参照させていただきました。
*「雑記」欄に、「本堂溝にはまり足を傷く」と書かれている。
0 件のコメント:
コメントを投稿