2025年10月4日土曜日

22年 太陽vs金星 10回戦

7月26日 (土) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
3 1 0 0 0 1 0 0 1 6 太陽 23勝37敗1分 0.383 真田重蔵 
1 0 0 1 0 0 0 0 1 3 金星 22勝39敗1分 0.361 江田孝

勝利投手 真田重蔵 8勝12敗 
敗戦投手 江田孝     5勝15敗

二塁打 (太)辻井、松井
本塁打 (太)中谷順次 3号 (金)清原初男 1号

勝利打点(太)中谷順次 1

猛打賞 (太)藤井勇 7 (金)酒沢政夫 2


中谷順次が決勝スリーラン

 甲子園の第1試合は真田重蔵と江田孝の先発で午後1時36分、金政球審の右手が上がりプレイボール。

 太陽は初回、先頭の辻井弘の当りは二ゴロ。これをセカンド大友一明がエラー、辻井が二盗を決め、藤井勇の右飛で辻井がタッチアップから三進、森下重好はスリーボールツーストライクから2球ファウルで粘って四球で出塁し一死一三塁、ここで中谷順次がセンター左奥に先制のスリーランホームラン、3-0として試合の主導権を握る。

 金星は1回裏、先頭の酒沢政夫が右前打で出塁、大友が四球を選んで無死一二塁、坪内道則監督の左前タイムリーで1点返して1-3とする。

 太陽は2回表、先頭の荒川昇治が四球で出塁、一死後真田の三ゴロの間に荒川が一気に三塁に進む好走塁を見せ、トップに返り辻井のレフト線タイムリー二塁打で4-1とする。点を取られた直後に突き放す効果的な適時打であった。続く藤井勇も左前打を放って辻井は三塁ベースを蹴ってホームに向かうが、レフト小前博文からの好返球にタッチアウト。

 金星は4回裏、一死後清原初男がレフトスタンドにプロ入り初ホームランを叩き込んで2-4と追い上げる。

 太陽は6回表、二死後松井信勝が右中間に二塁打、真田は四球で二死一二塁、トップに返り辻井の左前タイムリーで5-2と再度突き放す。

 太陽は9回表、先頭の真田が中前打で出塁、トップに返り辻井が送りバントを決め、藤井の中前タイムリーで6-2とリードを広げる。

 金星は9回裏、先頭の大友に代わる代打内藤幸三が二遊間にヒット、代走に起用された門馬祐が二盗を決め、坪内は四球を選んで無死一二塁、一死後清原が左前にタイムリーを放ち3-6としてなお一死一二塁、しかし小前の二遊間ゴロををセカンド荒川がベースを踏んで一塁送球して「4B-3」のゲッツー、ゲームセットとなる。

 真田重蔵は7安打2四球6三振の完投で8勝目をマークする。

 第一の殊勲者は初回に先制の決勝スリーランを放った中谷順次であるが、辻井弘の2本の追撃タイムリーも効果的であった。

 金星の清原初男は昨年101打席で1三振、今季も開幕から103打席連続無三振を記録した巧打者であるが長打力には乏しい。本日の本塁打がプロ入り初ホームランであった。

 本日本塁打を放った清原初男は1950年に西鉄クリッパーズに、1951年には名称変更した西鉄ライオンズに所属することになり、中谷順次も1955~57年に西鉄ライオンズに所属することになる。

2025年10月3日金曜日

22年 東急vs南海 13回戦

7月26日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 1 0 0 0 2 3 東急 24勝33敗2分 0.421 白木義一郎 
0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 南海 32勝26敗3分 0.552 中谷信夫

勝利投手 白木義一郎 12勝12敗 
敗戦投手 中谷信夫      6勝9敗

二塁打 (東)大下
三塁打 (南)堀井
本塁打 (東)鈴木圭一郎 3号

勝利打点(東)白木義一郎 4


白木が土壇場で決勝打

 第15節3日目、後楽園の第1試合は白木義一郎と中谷信夫の先発で午後1時1分、池田球審の右手が上がりプレイボール。

 東急は初回、先頭の一言多十が一塁線にヒット、一死後飯島滋弥が死球を受けて一二塁、流し打ちが目立つ大下弘の当りは三ゴロ、これが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。

 南海は1回裏、先頭の安井亀和が中前打で出塁、河西俊雄が送りバントを決めて一死二塁、田川豊の当りは右翼への飛球で二走安井はスタートを切るがライト長持栄吉が捕球して二塁に送球、ダブルプレーでスリーアウトチェンジ。

 南海は2回裏、先頭の山本一人監督が左前打で出塁、飯田徳治の三ゴロの間に山本は二進、堀井数男の当りは遊ゴロ、二走山本はセオリーを無視して三塁に走り、ショート鈴木清一はサードに送球するがセーフ、野選が記録されて一死一三塁、筒井敬三の当りは真っ芯を捕らえるがピッチャー正面へのライナー、白木が捕球して素早くサードに送球、三走山本は戻れずダブルプレー。

 南海は4回裏、先頭の河西がストレートの四球で出塁、田川が送って一死二塁、山本が左前にタイムリーを放ち1点を先制、レフト大下からのバックホームの間に打者走者の山本は二塁を狙うがキャッチャー鈴木圭一郎からの送球にタッチアウト、飯田がレフト線ヒットで出塁するが二盗に失敗してこの回は1点止まり。

 東急は5回表、先頭の鈴木圭一郎がレフトスタンドに同点の第3号ホームランを叩き込んで1-1と追い付く。

 南海は7回裏、一死後堀井が右越えに三塁打、筒井敬三のレフトライナーで三走堀井はタッチアップからホームを狙うが、レフト大下からの返球を中継したピッチャー白木の本塁送球にタッチアウト。

 1対1の同点で迎えた最終回、東急は一死後飯島が四球を選んで出塁、大下がレフト線に流し打って二塁打、一死ニ三塁から長持は歩かされて一死満塁、二死後白木が右前に起死回生の2点タイムリー、3-1とリードする。

 白木義一郎は6安打1四球3三振の完投で12勝目をマークする。土壇場での決勝打が光った。
 南海は得意の機動力が本日は暴走気味であった。

 大下の流し打ちは、初回は三ゴロ併殺に終わったが最終回はチャンスを広げるレフト線二塁打になった。今期は昨年の本塁打王から一転して首位打者を狙っている。

2025年10月2日木曜日

22年 巨人vs太陽 10回戦

7月25日 (金) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 0 1 0 1 3 0 6 巨人 31勝29敗1分 0.517 多田文久三 
1 0 1 0 0 0 0 0 X 2 太陽 22勝37敗1分 0.373 池田善蔵

勝利投手 多田文久三 7勝4敗 
敗戦投手 池田善蔵    5勝10敗

二塁打 (巨)川上、宮下、平山、林 (太)森下、中谷

勝利打点(巨)多田文久三 2

猛打賞 (巨)川上哲治(4安打)4


多田が投打に活躍

 甲子園の第2試合は多田文久三と池田善蔵の先発で午後3時15分、杉村球審の右手が上がりプレイボール。

 巨人は初回、一死後田中幸男がストレートの四球で出塁、しかし田中の二盗は伊勢川真澄からの送球に刺されて失敗、山川喜作がストレートの四球で出塁、川上哲治の右前打で二死一二塁、ここで重盗を試みるが伊勢川の三塁送球に山川も刺されてスリーアウトチェンジ。キャッチャー伊勢川は初回に2補殺を記録した。

 太陽は初回、先頭の辻井弘がストレートの四球で出塁、藤井勇の三ゴロでランナーが入れ替わり、森下重好の中前打で一死一三塁、中谷順次の二ゴロをセカンド宮下信明がエラーする間に三走辻井が還って1点を先制、中谷には打点が記録された。

 巨人は3回表、一死後田中が中前打で出塁、山川の一ゴロでランナーが入れ替わり、川上の右中間タイムリー二塁打で1-1の同点に追い付く。

 太陽は3回裏、一死後藤井はキャッチャーファウルフライを打ち上げるが武宮敏明が落球、武宮に失策が記録され、生き延びた藤井は一二塁間に内野安打、セカンド宮下の悪送球も加わり藤井は二塁に進み、森下の左中間タイムリー二塁打で2-1と勝ち越す。

 巨人は5回表、一死後山川が四球で出塁、川上の右前打で一死一三塁、小松原博喜の中前タイムリーで2-2の同点に追い付く。

 巨人は7回表、先頭の川上が中前打で出塁、小松原が送りバントを決め、当たっている平山菊二は歩かされて一死一二塁、多田が中前に勝越しのタイムリーを放ち3-2とリードする。

 巨人は8回表、先頭の田中が三塁線にヒット、二死後小松原はストレートの四球で二死一二塁、平山が右中間にタイムリー二塁打を放ち4-2、二死二三塁からパスボールの間に三走小松原に続いて二走平山も還って6-2とする。

 多田文久三は7安打3四球7三振の完投で7勝目をマークする。決勝打も放つ活躍であった。

 巨人は千葉茂の欠場を全員野球で埋めて貯金2をキープした。

2025年10月1日水曜日

22年 中日vs南海 10回戦

7月25日 (金) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計
0 0 0 0 0 0 0 0 1  0   0  1 中日 34勝24敗1分 0.586 藤本英雄 
0 0 0 1 0 0 0 0 0  0 1X  2 南海 32勝25敗3分 0.561 別所昭

勝利投手 別所昭     17勝9敗 
敗戦投手 藤本英雄 15勝10敗

二塁打 (中)加藤
三塁打 (南)山本

勝利打点 なし


別所がライバル対決を制し、南海は中日に1.5ゲーム差と迫る

 後楽園の第2試合は激しく最多勝を争う藤本英雄と別所昭の先発で午後2時55分、島球審の右手が上がりプレイボール。

 中日は序盤ヒットが出ず4回まで無安打。

 南海は4回裏、一死後山本一人監督がライト線に三塁打、飯田徳治の二ゴロの間に三走山本が還って1点を先制する。

 1点を追う中日は5回表、一死後加藤正二がチーム初ヒットとなるレフト線二塁打、藤本の二ゴロで加藤は三進、藤原鉄之助は四球で二死一三塁、しかし三村勲に代わる代打清水秀雄は遊ゴロに倒れて無得点。

 中日は9回表、先頭の大沢清の右打ちは右飛、これをライト田川豊が落球して打者走者の大沢は二塁に進み、大沢の代走に杉江文二を起用、二死後藤本が起死回生の同点タイムリーを左前に放ち代走杉江が還って土壇場で追い付く。

 南海は9回裏、先頭の山本が左前打で出塁、飯田徳治の二遊間ヒットで無死一二塁とサヨナラのチャンス、堀井数男に代わる代打朝井昇の送りバントを藤本が三塁に送球して二走山本は三封、別所の遊ゴロは「6-4-3」と渡ってダブルプレー。

 最終回の藤本と別所の打者対決は藤本が勝った。

 中日の10回表は三者凡退。

 南海は10回裏、先頭の坂田清春が中前打で出塁、しかし小林悟楼の遊ゴロは6-4-3」と渡ってダブルプレー。南海は終盤に2イニング連続併殺でチャンスを潰す。

 中日は11回表、先頭の杉浦清監督が四球を選んで出塁、古川清蔵の三ゴロの間に杉浦は二進、しかし別所が踏ん張り杉江と小鶴誠は連続三振。

 南海は11回裏、先頭の河西俊雄が三塁線にヒット、田川豊の一塁線バントが内野安打となって無死一二塁、山本が送りバントを決めて一死二三塁、飯田徳治の三ゴロをこの回からサードに入った浜崎忠治がサヨナラタイムリーエラー、あっけなく勝負が決した。

 別所昭は最多勝を争う藤本との投げ合いを制し、3安打5四球6三振、自責点ゼロで11回を完投して17勝目をマークする。負ければ勝ち数が並ぶところであったが、ライバルを2勝差と引き離して最多勝に向けて突っ走ることになった。

 強竜打線は別所の前に3安打と沈黙。気が付けば南海に1.5ゲーム差と迫られてきた。