0 0 0 0 1 3 0 0 0 4 東急 21勝33敗2分 0.389 黒尾重明 北川桂太郎 白木義一郎
0 1 0 2 0 0 0 2 X 5 太陽 22勝35敗1分 0.386 湯浅芳彰
勝利投手 湯浅芳彰 1勝2敗
敗戦投手 白木義一郎 10勝12敗
二塁打 (東)北川、白木 (太)藤井、森下
勝利打点(太)森下重好 7
猛打賞 (太)森下重好 2
下位チーム同士の激戦
甲子園の第1試合は黒尾重明と湯浅芳彰の先発で午後1時42分、金政球審の右手が上がりプレイボール。
太陽は2回裏、先頭の佐竹一雄が左前打で出塁、佐竹が二盗を決め、怪我のため7月4日以来2週間ぶりの出場となった中谷順次はストレートの四球で無死一二塁、松井信勝の送りバントをピッチャー黒尾がファンブル、犠打とエラーが記録されて無死満塁、一死後荒川昇治の遊ゴロ併殺崩れの間に三走佐竹が還って1点を先制する。
湯浅は好調な立ち上がりで3回まで東急打線をパーフェクトに抑える。
太陽は4回裏、先頭の中谷が中前打で出塁、松井も中前打、センター一言多十のファンブルで中谷は三塁に進み無死一三塁、湯浅の中前タイムリーで2-0、トップに返り荒川の送りバントを黒尾をが三塁に送球するがセーフ、犠打と野選が記録されて無死満塁、東急ベンチはここで先発の黒尾から北川桂太郎にスイッチ、辻井弘の投ゴロの間に三走松井が還って3-0とリードを広げる。
東急は5回表、先頭の鈴木圭一郎が左越えに三塁打、北川がレフト線にタイムリー二塁打を放ち1点返して1-3として反撃開始。
東急は6回表、先頭の鈴木清一が中前打で出塁、鈴木が二盗を決め、キャッチャー伊勢川真澄の悪送球で三塁に進み、飯島滋弥は四球で無死一三塁、大下弘の右前タイムリーで2-3と1点差、長持栄吉が送りバントを決めて一死二三塁、鈴木圭一郎が左前に逆転の2点タイムリーを放ち4-3と試合をひっくり返す。続く北川の遊ゴロは「6-4-3」と渡ってダブルプレー。
東急は7回表、一死後清水喜一郎が四球で出塁、トップに返り一言の右前打で一死一二塁、鈴木清一の中飛で二走鈴木圭一郎がタッチアップから三塁に向かうが、センター森下重好からの送球にタッチアウトでゲッツー。
太陽は7回裏、先頭の森下が中越えに二塁打、東急ベンチはここで北川から三番手としてエース白木義一郎にスイッチ、白木が後続の3人を抑えてこの回の太陽は無得点。
太陽は8回裏、一死後湯浅が3球ファウルで粘って四球で出塁、トップに返り荒川の中前打で一死一二塁、辻井の右前打で一死満塁、藤井勇の投ゴロで三走湯浅が本封されて二死満塁、森下が中前に逆転の2点タイムリーを放ち5-4とリードする。これが決勝打となった。
東急は最終回、一死後白木が三塁線を破る二塁打、大沢喜好に代わる代打熊耳武彦は四球で一死一二塁、清水の投ゴロが「1-4-3」と渡るゲッツーでゲームセット。
湯浅芳彰は8安打4四球3三振の完投で今季初勝利をあげる。湯浅は今季限りで球界を離れることになり、この勝利がプロでの最後の勝星となる。
太陽は全員安打の総力戦で快勝した。
東急と太陽は下位に沈んではいるが、この試合は稀に見る激戦であった。
東急の二番手で登板した北川桂太郎は打っては2打数1安打1打点二塁打1本。前回登板でも2打数2安打1打点を記録するなど打撃好調である。昭和26年でプロ野球退団後は打撃の良さを生かして会人野球の名内野手として鳴らし、昭和31年にはプロに復帰して高橋ユニオンズで野手として活躍することになる。
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