2023年9月30日土曜日

22年 巨人vs大阪 3回戦

5月4日 (日) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
0 0 0 1 0 0 2 0 0  0  3 巨人 4勝6敗 0.400 中尾輝三 
0 0 0 2 0 0 1 0 0 1X 4 大阪 7勝3敗 0.700 御園生崇男

勝利投手 御園生崇男 2勝0敗 
敗戦投手 中尾輝三    0勝2敗

三塁打 (巨)川上、中尾 (大)長谷川

勝利打点(大)塚本博睦 1

猛打賞 (巨)内堀保 1


全イニングで両軍の最終打者の打順が同じ

 甲子園の第2試合は伝統の一戦。中尾輝三と御園生崇男の先発で午後3時2分、杉村球審の右手が上がりプレイボール。

 3回までは両軍全く同じ展開で、1回、2回は共に三者凡退。3回表の巨人は先頭の内堀保がレフト線ヒットで出塁するが併殺でチャンスを潰した直後に田中資昭がヒットを放つがトップに返り山川喜作は右飛。3回裏の大阪は先頭の富樫淳が中前打で出塁するが併殺でチャンスを潰した直後に長谷川善三が中越え三塁打を放つがトップに返り呉昌征は遊ゴロ。

 巨人は4回表、二死後川上哲治がセンター左後方に三塁打、小松原博喜が中前にタイムリーを放ち1点を先制する。更に平山菊二が中前打で二死一二塁、内堀保の二塁内野安打で二走小松原が三塁からホームも狙うがセカンド本堂保次からの送球にタッチアウト。

 大阪は4回裏、先頭の塚本博睦が二遊間にヒット、山口政信の三ゴロで塚本は二進、藤村富美男はストレートの四球で一死一二塁、本堂の右前タイムリーで1-1の同点、一走藤村が三塁に向かい、ライト小松原がサードに送球するが悪送球となる間に藤村が生還して2-1と逆転する。

 5回、6回は両軍三者凡退。

 巨人は7回表、先頭の小松原が中前打で出塁、一死後内堀の右前打で一三塁、中尾が左中間に2点タイムリー三塁打を放ち3-2と逆転する。続く田中の二ゴロで中尾はホームを狙い、セカンド本堂がバックホームすると中尾は三本間に挟まれ、この間に打者走者の田中が二塁を狙うとキャッチャー土井垣武が二塁に送球してタッチアウト。

 大阪は7回裏、一死後土井垣はストレートの四球で出塁、富樫の中前打で一死一二塁、御園生の三ゴロをサード山川がベースを踏んで二死一二塁、7回表の守備から長谷川に代わってショートに入っていた武智修がライト線に同点タイムリーを放ち3-3と追い付く。

 8回、9回は両軍三者凡退。9回表の巨人は小松原、平山が連続捕邪飛、内堀が一邪飛と、御園生の老練なピッチングに差し込まれている。

 巨人は10回表、先頭の中尾が右前打で出塁、田中の投ゴロで中尾は二封、トップに返り山川の右前打で田中は三塁に向かうがライト富樫からの返球にタッチアウト、多田文久三が三ゴロに倒れて無得点。

 10回裏、勝負に出た大阪は先頭の御園生に代えて代打に金田正泰を起用、金田はストレートの四球で出塁、武智がきっちりと送りバントを決めて一死二塁、トップに返り呉昌征の二遊間ヒットで一死一三塁、塚本が中飛を打ち上げると三走金田がタッチアップからホームイン。緊迫な展開となった伝統の一戦は塚本博睦のサヨナラ犠飛で決着がついた。

 御園生崇男は11安打無四球3三振で10回を完投、2勝目をマークする。

 中尾輝三も7安打3四球1三振の好投を見せたが、3つの四球が何れも失点につながった。3つの四球はいずれもストレートの四球であった。4回の藤村は一死二塁で勝負を避けたかもしれないが、7回の土井垣と10回の金田は走者なしの場面。戦後になって投球スタイルは柔らかくなってきたが、荒れ球癖は治っていない。

 この試合では両軍の各インニングの最終打者の打順が全て同じという歴史的珍記録を達成。詳細は別掲にて。

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