8月16日 (金) 熊本水前寺
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ゴ軍 21勝37敗1分 0.362 江田孝
0 0 3 0 0 0 0 0 X 3 グ軍 38勝22敗 0.633 松川博爾
勝利投手 松川博爾 7勝3敗
敗戦投手 江田孝 1勝8敗
敗戦投手 江田孝 1勝8敗
二塁打 (ゴ)坂本、辻
勝利打点 (グ)岡村俊昭 2
グ軍、松川の完封で虎の尻尾を捕える
第16節は4チームがプロ野球公式戦としては初めてとなる九州遠征。
熊本水前寺球場の第1試合は江田孝と松川博爾の先発で金政球審の右手が上がりプレイボール。
ゴ軍は初回、一死後大友が四球を選んで出塁、酒沢は二飛に倒れるが、坪内の中前打で二死一三塁、しかし末崎はニゴロに倒れて無得点。
グ軍は1回裏、先頭の安井が左前打で出塁、河西の遊ゴロでランナーが入れ替わり、田川の遊ゴロで再びランナーが入れ替わり、田川が二盗に成功、鶴岡は四球で二死一二塁、しかし堀井の遊ゴロで鶴岡が二封されて無得点。
グ軍の初回のアウトは全て「6-4B」であった。これはプロ野球史上初の可能性がある。
ゴ軍は2回表、二死後大崎欣一が右前打で出塁、しかし江田は捕邪飛に倒れて無得点。
グ軍は2回裏、一死後木村勉が四球を選んで出塁、松川の中前打で一死一二塁、しかし宮崎は左飛、トップに返り安井はショートライナーに倒れて無得点。
ゴ軍は3回表、この日プロ入り初めてトップに起用された坂本がレフト線に二塁打を放ち無死二塁、大友は捕邪飛、酒沢は中飛、キャッチャー木村の二塁牽制が悪送球となって二死三塁、坪内は二飛に倒れて無得点。
グ軍は3回裏、先頭の河西が中前打で出塁、しかし江田の牽制に釣り出されて「1-3-6」でタッチアウト、田川が左前打から捕逸で二進、鶴岡は四球で一死一二塁、堀井の遊撃内野安打で一死満塁、岡村の一ゴロが野選を誘って1点を先制、なおも一死満塁から木村が左前に2点タイムリーを放ち3-0とリードする。
松川博爾は4回以降もゴ軍打線を無得点に抑え、6安打3四球無三振の完封で7勝目をマークする。
この試合の勝利打点は一ゴロ野選の岡村俊昭であるが、「真の殊勲打」を放ったのは追撃の2点タイムリーの木村勉であった。木村は粉河中学時代は投手であり、外野を守ることが多いが強肩を活かしてキャッチャーを務めることもある。今季でグ軍を離れて国民リーグに移るが、昭和23年には大洋ロビンスでプロ野球に復帰、昭和25年の松竹水爆打線にも名を連ねることとなる。その後も大洋、広島、近鉄で主軸打者として活躍を続け、無名ではあるが名選手であった。
グ軍はこれで7連勝、いつの間にかタ軍に2ゲーム差と迫ってきており、虎の尻尾を捕らえた。
*この試合で「真の殊勲打」を放った木村勉の直筆サイン入りカード。
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