8月11日 (日) 西宮
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 中部 22勝33敗2分 0.400 松尾幸造
0 0 0 0 0 2 0 0 X 2 ゴ軍 21勝35敗1分 0.375 内藤幸三
勝利投手 内藤幸三 10勝14敗
敗戦投手 松尾幸造 1勝9敗
敗戦投手 松尾幸造 1勝9敗
二塁打 (中)大沢、服部 (ゴ)坪内、早川
勝利打点 (ゴ)菊矢吉男 4
内藤-松尾の初対決
第16節4日目の第1試合は内藤幸三と松尾幸造の両ベテラン左腕の先発で午後零時55分、二出川球審の右手が上がりプレイボール。
松尾と内藤はプロ野球黎明期から投げ続けている古参同士であるが、不思議なことに両者の先発対決はこの試合が初めてである。ウソだと思ったら調べてみてください(笑)。
ゴ軍は1回裏、二死後坪内が三塁に内野安打、サード小鶴が間に合わない一塁に悪送球する間に打者走者の小鶴は二塁に進む。このところ目に付く小鶴のエラーでゴ軍が先制のチャンスを作ったが、田中宣顕の四球後、末崎正隆は三振に倒れて無得点。
ゴ軍は2回裏、先頭の内藤が三塁線にセーフティバントを決めて出塁、坂本勲の中前打で無死一二塁と初回に続いてチャンス到来、しかしキャッチャー藤原鉄之助からの二塁牽制に二走内藤が戻れず「2-6-5」と転送されてタッチアウト。これは内藤の走塁ミスとは言い切れない。打者辻功は初球を見逃しててストライク、この時藤原が内藤のリードが大きいのを見て二塁に送球した。これは送りバントのサインが出ていた可能性が高い。無死一二塁での送りバントの場合、二塁走者からは投球がストライクかボールかが分かるので、ストライクの場合どうしてもバットにボールが触れる直前に三塁方向に体重が移動する。これを打者がバントの構えから見逃すと、二塁走者は三塁へスタート体勢になっているのでキャッチャーからの二塁牽制には逆モーションとなってしまい帰塁できない。素人の解説者は「バットにボールが当たってからスタートを切らなきゃダメですね。」と解説するが、実際に二塁走者になってみれば、打者がバントの構えでストライクと判断すればどうしても三塁方向にスタートを切ってしまう。このようなケースで打者がストライクを見逃して二塁走者がアウトになった場合の責任は、走者よりも打者の方が重いのである。ということで一死一塁、辻は右前打を放って一死一二塁、しかし早川平一の遊ゴロが「6-4-3」と転送されてダブルプレー。
ゴ軍はその後3回、4回と三者凡退。
中部は5回表、先頭の岩本が左中間に三塁打、松尾は三振に倒れ、金山が四球から二盗を決めて一死一三塁、トップに返り古川の遊ゴロで三走岩本はホームを狙うが三本間に挟まれる。しかし挟殺プレーでキャッチャー辻の落球があって岩本が三塁に戻り一死満塁、しかし杉浦清監督は一邪飛、小鶴も三振に倒れて無得点。
ゴ軍は5回裏、二死後早川が左中間にヒットを放つが二塁を欲張りタッチアウト。
中部は6回表、先頭の加藤正二が右前打で出塁、加藤が二盗を決め、大沢清が珍しく引っ張って三ゴロ、この間に二走加藤は三進、藤原の左犠飛で1点を先制する。
ゴ軍は6回裏、先頭の酒沢が中前打、これをセンター古川がファンブルする間に打者走者の酒沢は二塁に進み、大友一明の中前打で無死一三塁、坪内がレフト線に同点のタイムリー二塁打を放ち1-1、田中は浅い中飛に倒れて一死二三塁、末崎に代わる代打菊矢が決勝の右犠飛を打ち上げて2-1と勝ち越す。
中部は9回表、二死後松尾に代わる代打服部がレフト線に二塁打、更に三盗を決めて二死三塁、しかし金山に代わる代打西沢は左飛に倒れてゲームセット。
内藤幸三は6安打1四球6三振の完投で初めてとなる松尾との投げ合いを制し10勝目をマークする。
内藤と松尾の先発対決が戦後になって初めてだったとは、歴史的大発見ですね(笑)。
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