8月10日 (土) 西宮
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計2 2 0 3 0 1 2 0 2 12 グ軍 35勝22敗 0.614 松川博爾 大橋一郎
0 1 0 0 1 0 0 0 0 2 ゴ軍 20勝35敗1分 0.364 江田孝
勝利投手 松川博爾 6勝3敗
敗戦投手 江田孝 1勝6敗
敗戦投手 江田孝 1勝6敗
二塁打 (ゴ)江田
三塁打 (グ)松川、筒井 (ゴ)坪内
勝利打点 (グ)岡村俊昭 1
猛打賞 (グ)河西俊雄 6、田川豊 3
グ軍、控え陣の活躍で大量得点
第16節3日目の第1試合は松川博爾と江田孝の先発で午後1時丁度、金政球審の右手が上がりプレイボール。
グ軍は初回、一死後河西が四球を選ぶと二盗に成功、田川の右前打で一三塁、山本一人監督はストレートの四球で一死満塁、堀井は一邪飛に倒れるが、岡村が三遊間に2点タイムリーを放ち2-0、一走山本は二塁をオーバーランしてタッチアウトとなりスリーアウトチェンジ。これは二走田川のホームインをアシストしたものと考えられる。田川の得点が認められたのは山本のアウトよりも田川が早くホームインしたからであり、山本がゴ軍の中継を引き付けたものでしょう。このシーンはグ軍の機動力野球を象徴するものとして記憶しておきたい。
グ軍は2回表、一死後松川が中前打で出塁、宮崎も左前打、トップに返り安井がストレートの四球を選んで一死満塁、河西が左前に2点タイムリーを放ち4-0とする。
ゴ軍は2回裏、一死後大友が四球を選んで出塁、辻功の捕前ゴロをキャッチャー木村勉が二塁に悪送球、更に白球を拾い上げたセカンド安井も一塁に悪送球して大友は三進、打者走者の辻も二塁に進んで一死二三塁、江田のニゴロの間に三走大友が還って1-4とする。
2回までに5安打を許した江田は3回表のグ軍の攻撃を三者凡退に退ける。
ゴ軍は3回裏、先頭の中村信一がピッチャー強襲ヒット、酒沢は右前打、坪内も左前打で続いて無死満塁、ここで田中宣顕のサードライナーに一走坪内が飛び出しており「5-3」と送球されてダブルプレー、続く末崎は遊ゴロに倒れて無得点。ゴ軍はこの回、向かいかけていた流れを自ら放棄してしまった。
グ軍は4回表、先頭の松川が四球で出塁、宮崎の投前送りバントを江田がファンブル、犠打とエラーが記録されて無死一二塁、トップに返り安井は中飛に倒れるが、河西が中前にタイムリーを放ち5-1、一走宮崎は三塁に進み、河西が二盗を決めて一死二三塁、田川が中前に2点タイムリーを放ち7-1として決定的リードを取る。
ゴ軍は5回裏、一死後坪内が走塁ミスを挽回する右中間三塁打を放って出塁、田中のニゴロの間に坪内が還り2-7とする。
グ軍は6回表、一死後6回の守備から宮崎に代わってショートに入っている桶川隆が右前打で出塁、トップに返り安井が左前打、河西も左前打で続いて一死満塁、田川の右犠飛ですかさず8-2と突き放す。
グ軍は7回表、一死後岡村が右前打で出塁、6回の守備から木村に代わってマスクを被っている筒井敬三が三遊間にヒット、松川が左中間に2点タイムリー三塁打を放ち10-2とする。
グ軍は9回表、8回の守備から岡村に代わってライトに入っている櫛田由美彦が中前打で出塁、筒井が左越えにタイムリー三塁打を放ち11-2、8回から先発の松川をリリーフ下大橋一郎が四球を選び、桶川は浅い右飛に倒れて一死一三塁、トップに返り安井のニゴロ併殺崩れの間に三走筒井が還って12-2とする。
松川博爾は7イニングを7安打4四球1三振2失点に抑えて6勝目をマークした。
江田孝は6安打7四球12失点で完投した。
3裏と4表の攻防で決まった試合であった。ゴ軍が3回裏に少しでも追い付いていたら試合の展開は分からなかった。
グ軍は大量リードということもあってレギュラー陣を休ませて試合途中から順次控え選手を繰り出したが、その控えがことごとく活躍した。長期シーズンを見据えて夏場にレギュラー陣を休ませる山本一人監督の戦略が功を奏したのである。
8回から松川をリリーフした大橋一郎はこれが今季唯一にしてプロでは最後の登板となった。この試合で大橋一郎が付けた背番号「19」は、京都商業時代の盟友である神田武夫が戦前に付けていたものであった。
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