7月10日 (土) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 0 0 1 3 3 0 8 西鉄 13勝24敗3分 0.351 重松通雄
2 0 1 0 1 0 0 0 0 4 阪神 22勝16敗2分 0.579 中原宏 仁科栄三 御園生崇男
勝利投手 重松通雄 6勝12敗
敗戦投手 御園生崇男 1勝4敗
二塁打 (神)門前
本塁打 (西)濃人 1号
勝利打点 中村民雄 1
中村民雄、逆転タイムリー
阪神は初回、先頭の塚本博睦が四球を選んで出塁、金田正泰の右前打で無死一二塁、玉置玉一の三ゴロが野選を誘い無死満塁、四番・景浦将が押出し四球を選んで1点を先制、門前真佐人は浅い右飛に倒れて一死満塁、カイザー田中義雄の遊ゴロ併殺崩れの間に三走金田が還ってこの回2点を先制する。
西鉄は3回、鵜飼勉、山田秀夫、中村信一が3連続四球を選んで無死満塁、阪神ベンチは先発の中原宏から仁科栄三にスイッチ、濃人渉の三ゴロをサード玉置が三塁ベースを踏んでから一塁に送球してゲッツー、この間に三走鵜飼は還り1-2とする。
阪神は3回裏、先頭の金田正泰が死球を受けて出塁、玉置の右前打で無死一三塁、景浦が四球を選んで無死満塁、門前は浅い中飛に倒れて一死満塁、田中の右邪犠飛で3-1とリードを広げる。
阪神は5回、一死後玉置が左前打で出塁、景浦は3打席連続四球、門前が左中間に二塁打を放ち4-1と突き放す。なお一死二三塁とチャンスが続くが、田中のピッチャー返しのライナーが重松通雄のグラブに収まり二死二三塁、仁科の当りは右前に抜けるが、ライト山田秀夫が一塁に送球してアウトとなりライトゴロでスリーアウトチェンジ。結果論となるが、ここで追加点を奪えなかったことが逆転を喫する原因となった。
西鉄は6回、一死後黒沢俊夫が中前打で出塁、重松は四球、鵜飼は死球を受けて一死満塁、西鉄ベンチは鵜飼に代えて代打野口二郎を起用、野口はきっちりと中犠飛を打ち上げて2-4と2点差に追い上げる。
西鉄は7回、先頭の濃人が四球で出塁、富松も四球を選んで無死一二塁、阪神ベンチはここで仁科から三番手の御園生崇男にスイッチ、野口明が中前にタイムリーを放って3-4、センター塚本からのバックホームをキャッチャー田中が逸らす間に走者それぞれ進塁、一走冨松の三進はバックホームの間の進塁と判断されてエラーは記録されていないが、打者走者野口明の二進はキャッチャーのエラーによるものと記録されている。ということで無死二三塁、中村民雄がレフト線に逆転タイムリーを放って5-4と試合をひっくり返す。
西鉄は8回、二死後濃人がレフトスタンドにホームランを叩き込んで6-4、富松が4打席連続となる四球を選んで出塁、野口明の中前打で二死一二塁、中村民雄が左前に2打席連続となるタイムリーを放ち7-4、黒沢も中前にタイムリーを放って8-4として試合を決める。
前半失点を重ねた重松通雄は6回以降立ち直り、7回~9回は阪神打線を三者凡退に退ける好投を見せて、5安打5四球1死球3三振で粘りの完投、味方の逆転劇を呼び込み6勝目をあげる。景浦将を3打席連続歩かせたことも勝因かもしれない。
殊勲者は逆転タイムリーを含む2本のタイムリーを放った中村民雄で当然であるが、影のヒーローも存在する。8回のダメ押し点は二死無走者から濃人のホームランによるもので、更なる2点の追加点がなかったら試合の行方は分からなかった。4打席連続四球で2得点の富松信彦の働きも大きい。6回に反撃のきっかけとなる中前打、8回にはダメ押しとなる中前タイムリーを放った黒沢俊夫もいい働きをした。開幕から不振が続いてい黒沢も、ここにきてようやく復調の兆しが見えてきた。
そして何より、5回に阪神の追加点を阻んだライト山田秀夫の守備が貢献度大であった。仁科の右前に抜ける当りを山田が一塁に送球してライトゴロに仕留めていなければ、1対5と4点のビハインドとなるところで、試合の流れを一気に味方に引き寄せたファインプレーであった。
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