2023年6月14日水曜日

22年 東急vs中日 1回戦

4月21日 (月) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 計
0 0 4 1 0 0 0 5 東急 2勝2敗 北川桂太郎
0 0 0 1 0 0 0 1 中日 2勝2敗 久野勝美 服部受弘

勝利投手 北川桂太郎 1勝0敗 
敗戦投手 久野勝美    0勝1敗

二塁打 (東)大下2 (中)岩本

勝利打点(東)大下弘 1


大下弘、左方向へ二塁打2本

 開幕週第4日は後楽園で1試合のみ。

 この日は東西で雨に見舞われた。気象庁ホームページのデータによると神戸地方は7ミリの雨で、前日の気温18度から11度と冬並みの寒さ。東京地方も11.5ミリの雨であったが、北川桂太郎と久野勝美の先発で午後1時15分、島球審の右手が上がりプレイボール。通常であれば午後1時プレイボールであるが、雨模様で様子を見ていたことから開始時間が少し遅れたのであろう。

 東急は初回、先頭の鈴木清一が四球を選んで出塁、しかしサウスポー久野の牽制にタッチアウト、一言多十が右前打、飯島滋弥が四球を選んで一死一二塁、しかし大下弘は二飛、長持栄吉は二ゴロに倒れて無得点。

 中日は1回裏、先頭の岩本章が右中間に二塁打、二死後小鶴誠は四球、そのフォアボール目に岩本が三盗を決めて二死一三塁、ここでダブルスチールを敢行するがキャチャー熊耳武彦からの送球をキャッチしたセカンド清水喜一郎がホームに送球して三走岩本はタッチアウト。

 東急は3回表、一死後一言が左前打で出塁、飯島の右前打で一三塁、ここで大下が左中間にタイムリー二塁打を放ち1点を先制、長持の中前タイムリーで2-0、送球の間に長持は二塁に進んで一死二三塁、熊耳の三塁線タイムリーで3-0、中日ベンチはここで久野から服部受弘にスイッチ、北川の遊ゴロをショート杉浦清監督がエラーして4-0とする。

 東急は4回表、先頭の鈴木が左前打で出塁、一言の一ゴロの間に鈴木は二進、飯島は四球を選んで一二塁、大下がレフト線にライナーでタイムリー二塁打を放ち5-0と突き放す。

 中日は4回裏、先頭の古川清蔵が四球で出塁、小鶴の右前打で無死一三塁、杉浦の三ゴロで小鶴が二封される間に三走古川が還って1-5とする。

 東急の8回表の攻撃は三者凡退。

 中日は8回裏、藤原鉄之助の代打清水秀雄が四球で出塁、代走に杉江文二を起用、服部は中前打、トップに返り岩本は四球を選んで無死満塁、東急ベンチはここで好投を続けてきた北川から白木義一郎にスイッチ、金山次郎の三ゴロの間に三走杉江が還って2-5と追い上げ開始、ところがここで雨が強まり7回コールドゲーム。

 8回の両軍の記録は全て取り消され、東急が5対1での勝利となった。

 北川桂太郎は7回を2安打3四球2三振に抑えてプロ入り初勝利を飾る。8回に白木のリリーフを仰いだがコールドゲームのため記録には残らず、7回完投勝利であった。北川は島田商業時代、同学年の鈴木清一と共に1941年センバツに出場した。本日2安打の活躍で北川のプロ初勝利をアシストした一言多十も島田商業の4年先輩となる。

 大下弘が左方向にタイムリー二塁打を2本放った。大下は昨年20本塁打の新記録を作ったが、三振が多く引っ張るだけのバッティングは評論家から批判の的になった。18号から一月本塁打が出ず、19号から半月後に放った20本目は初めて左方向への本塁打であった。昨シーズン終盤から大下の打撃は変わった。今季は首位打者を獲るであろう。逆方向に強い打球を打つ打法は、大谷に通ずるものがある。奇しくも大谷の2023年第20号は、大下の1946年第20号と同じく左方向への一発であった。

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