2021年2月21日日曜日

21年 グレートリングvs阪急 11回戦

8月24日 (土) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 2 0 0 0 0 0 0 3 グ軍 41勝22敗 0.651 丸山二三雄
0 0 0 0 0 0 0 1 1 2 阪急 38勝33敗 0.535 天保義夫 今西錬太郎

勝利投手 丸山二三雄 15勝9敗
敗戦投手 天保義夫     10勝8敗

二塁打 (急)青田、野口明、今西
三塁打 (急)青田

勝利打点 (グ)田川豊 4


好走と暴走は紙一重

 西宮の第2試合は丸山二三雄と天保義夫の先発で午後3時1分、杉村球審の右手が上がりプレイボール。

 グ軍は初回、先頭の河西が三塁に内野安打、安井の投ゴロをピッチャー天保が二塁に送球するがセカンド荒木茂が後逸、この間に河西が三塁に進んで無死一三塁、田川の右犠飛で1点を先制する。

 グ軍は3回表、先頭の河西がスリーボールツーストライクから1球ファウルで粘って四球を選び、安井が初球を送りバント、一死二塁から田川が二遊間をゴロで抜くタイムリーヒット、これをセンター山田伝が後逸する間に田川が快足を飛ばして一気にホームに還り3-0と試合の主導権を握る。

 グ軍先発の丸山は4回まで12人で抑えるパーフェクトピッチング。

 阪急は5回表、一死後野口明が右前に初ヒット、坂井豊司の右前打で野口明は三塁に進み、送球の間に打者走者の坂井も二塁に進んで一死二三塁、しかし打撃好調の坂田清春は三振、荒木が死球を受けて二死満塁とするが、天保の代打に出た打撃好調の日比野武は遊ゴロに倒れて無得点。

 阪急は6回から先発の天保に代えて今西錬太郎をマウンドに送る。

 阪急は6回表、二死後青田が左中間に三塁打を放つが、四番野口二郎は投ゴロに倒れて無得点。

 グ軍は8回表、先頭の河西が左前打で出塁、安井は一塁に内野安打、河西は一気に三塁を狙うが、ファースト野口明からの送球にタッチアウト、この間に打者走者の安井も二塁を狙うが、サード坂井から二塁ベースカバーのショート上田に送球されてタッチアウト、田川が右前打で出塁すると二盗を試みるが、キャッチャー坂田からの送球にタッチアウト。

 阪急は8回裏、一死後山田の当りは三ゴロ、これをサード河西がエラー、上田は三邪飛に倒れるが、青田の中越えタイムリー二塁打で1-3、続く野口二郎の遊ゴロをショート宮崎がエラー、これを見て青田は三塁ベースを回りホームに突っ込むが、ショート宮崎からの送球にタッチアウト。

 阪急は9回裏、先頭の野口明がライト線に二塁打、坂井は三振に倒れ、坂田の二遊間へのゴロはセンターに抜けるが二走野口明は動けず一死一二塁、田中幸男は一邪飛に倒れて二死一二塁、今西の右越えタイムリー二塁打で2-3、トップに返り山田はストレートの四球で二死満塁、しかし上田は4球ファウルで粘った末に三振、ゲームセット。

 丸山二三雄は8安打1四球1死球4三振の完投でハーラートップの15勝目をマークする。

 この試合はグ軍機動力野球の勝利であった。8回は河西が三塁アウト、安井が二塁アウト、田川が二盗失敗と暴走もあるが、1回と3回は河西、安井、田川の積極的走塁を得点に結び付けた。「好走と暴走は紙一重」と言われるが、グ軍の記録に表れない積極的走塁が戦後復活初年度ペナントレースを制すことになるのである。

 阪急はリリーフの今西が好投したが青田の暴走が痛かった。青田は足は遅くはないが盗塁失敗が多く機動力野球とは縁が遠い。阪急が機動力野球を身に付けるのは約30年後、福本が走りまくる頃のことになる。

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