2021年1月11日月曜日

21年 巨人vsパシフィック 12回戦

8月20日 (火) 後楽園 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 6 1 0 0 0 1 0 9 巨人 35勝26敗1分 0.574 中尾輝三 
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 パ軍 24勝37敗2分 0.393 井筒研一

勝利投手 中尾輝三 6勝5敗
敗戦投手 井筒研一 9勝13敗

二塁打 (巨)山田、川上
三塁打 (巨)多田 (パ)森下
本塁打 (巨)千葉茂 2号

勝利打点 (巨)千葉茂 3

猛打賞 (巨)川上哲治 2、黒沢俊夫(4安打)4


両軍8併殺のタイ記録

 第17節最終日、後楽園の第1試合は中尾輝三と井筒研一の先発で午後零時33分、桝球審の右手が上がりプレイボール。

 巨人は前日1回3分の0で4四球降板の中尾を再度先発に起用した。

 巨人は初回、二死後千葉がレフトスタンドに先制ホームランを叩き込んで1-0とする。

 パ軍は1回裏、先頭の白石がライト線にヒット、一死後藤井のニゴロが「4-6-3」と渡ってダブルプレー。

 パ軍は2回裏、一死後木暮が四球を選んで出塁、しかし伊勢川の遊ゴロが「6-4-3」と渡って2個目のダブルプレー。

 巨人は3回表、先頭の九番呉新亨が左前打で出塁、トップに返り山田潔がレフト線にタイムリー二塁打を放ち2-0、山川の投ゴロの間に山田は三進、千葉の右犠飛で3-0、川上が右中間に二塁打を放って二死二塁、黒沢の中前タイムリーで4-0、中島の中前打で二死一二塁、多田が右中間に2点タイムリー三塁打を放ち6-0、中尾の中前タイムリーで7-0と大きくリードする。

 巨人は4回表、先頭の山田が中前打で出塁、山川喜作の遊ゴロでランナーが入れ替わり、千葉のニゴロが進塁打となって二死二塁、川上の右前タイムリーで8-0とする。

 パ軍は4回裏、一死後藤井が右前打で出塁、しかし森下のニゴロが「4-6-3」と渡って3個目のダブルプレー。

 パ軍は6回裏、一死後井筒が四球を選んで出塁、トップに返り白石は三振、スタートを切っていた井筒もキャッチャー多田からの送球に刺されて盗塁失敗で三振ゲッツー、これで4個目の併殺。

 巨人は7回表、先頭の多田が四球を選んで出塁、中尾は三振に倒れるが、呉新亨が左前打を放って一死一二塁、しかしトップに返り山田の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー。

 巨人は8回表、先頭の山川が右前打で出塁、千葉は遊飛に倒れるが、川上の中前打で一死一三塁、黒沢の右前タイムリーで9-0、一死一二塁から中島の三ゴロが「5-4-3」と渡って2個目のダブルプレー。

 パ軍は8回裏、先頭の佐竹一雄がストレートの四球で出塁、一死後平野徳松の投ゴロが「1-6-3」と渡って5個目のダブルプレー。

 パ軍は9回裏、一死後白石が中前打で出塁、しかし富松のファーストライナーに白石が飛び出しており、川上が一塁ベースを踏んで「L3A」で6個目の併殺を記録した。

 中尾輝三は6安打3四球3三振で今季初完封、6勝目をマークする。

 千葉の右犠飛は今季7個目の犠牲フライで、現在犠飛数ではトップである。打つだけの川上と比べて、千葉が実戦的なプレイヤーであったことが、こういう数字に表れている。

 実況のとおり巨人守備陣が6個の併殺を完成させた。「雑記」欄には「ジャイアンツの6併殺はタイ。合計8併殺もタイ。」と書かれている。

 現在残されいる公式記録は2リーグ分裂後だけであり、1試合最多併殺記録「6個」は3回記録されている。すなわち、1970年4月30日阪急(対近鉄戦)、1995年5月17日巨人(対横浜戦)、1996年8月18日横浜(対広島戦)の3回である。

 昭和21年8月20日の段階で認識されていた「1試合最多併殺6個」の記録とは、昭和15年11月6日に阪急が対巨人戦で記録したもの(2013年6月23日付けブログ「15年 阪急vs巨人13回戦」参照)である。しかしこの試合での巨人の併殺数は1個だけなので合計は7個。「合計8併殺」の試合は他にあるはずだが不明で、全試合を見直せばどこかにあるはず。戦後だと、「プロ野球審判員物語」とうサイトに「1979年7月29日のヤクルト対中日戦でヤクルトが5個、中日が3個、合計8個の併殺を記録した」と書かれている。

*2013年6月23日付けブログ「15年 阪急vs巨人13回戦」では、当時は「併殺記録」と「併殺打記録」を混同していたようなので、記載内容を修正しています。

*「雑記」欄には「ジャイアンツの6併殺はタイ。合計8併殺もタイ。」と書かれている。


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