2019年3月16日土曜日

19年 産業vs阪神 7回戦


8月13日 (日) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 2 0 1 0 0 0 2 0 5 産業 13勝18敗1分 0.419 野口正明
0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 阪神 23勝6敗2分 0.793 若林忠志

勝利投手 野口正明   6勝4敗
敗戦投手 若林忠志 18勝4敗

二塁打 (産)藤原 (神)呉、若林

勝利打点 井上嘉宏 2


野口正明、終盤踏ん張って5安打完投

 阪神は勝てば単独優勝が決定。

 産業は2回、先頭の藤原鉄之助がレフト線に二塁打、野口正明はピッチャー強襲ヒット、二走藤原は動けず無死一二塁、藤野美登が送りバントを決めて一死二三塁、井上嘉弘の三ゴロをサード藤村冨美男が一塁に悪送球する間に三走藤原に続いて二走野口もホームに還り2-0、井上には1打点が記録される。

 産業は4回、先頭の藤原が四球で出塁、野口の三ゴロで藤原は二塁ベースを蹴って三塁に向かい、ファースト辻源兵衛が三塁に送球するが悪送球、藤原がホームに還って3-0とする。

 阪神は7回、先頭の呉昌征が右中間に二塁打、藤村の二ゴロが進塁打となって一死三塁、本堂保次が三遊間にタイムリーを放って1-3、門前真佐人は右飛に倒れるが、若林忠志のライト線二塁打で本堂が還って2-3、若林は二塁ベースを蹴って三塁に向かうが、ライト藤野からの送球を中継したセカンド小坂三郎の三塁送球にタッチアウト、この若林の長駆走塁が8回の失点につながる。

 産業は8回、先頭の小坂三郎がストレートの四球で出塁、松尾幸造の投前バントを若林が二塁に送球して小坂は二封、加藤正二は左飛、金山次郎の三ゴロを又も藤村が一塁に悪送球、二死一三塁から金山が二盗を決めて二死二三塁、藤原が中前に2点タイムリーを放って5-2と突き放す。

 阪神は8回裏、先頭の金田正泰の当りは一ゴロ、これをファースト松尾がエラー、武智修は四球を選んで無死一二塁、トップに返り塚本博睦の投前バントを野口が三塁に送球して二走金田は三封、辻は遊ゴロ、呉昌征は投ゴロに終わる。

 野口正明は5安打2四球2三振の完投で6勝目をマークする。野口は4回まで無安打ピッチング。5回、6回にヒットを許して7回は2失点。8回に崩れそうな場面も見られたがよく踏ん張った。

 阪神は守備が乱れて優勝決定を逃す。7回の若林の走塁も敗因の一つとなった。三塁まで走った若林は十分な休みが取れたのか。「野球狂の詩」でも、水原勇気が走者で走ってチェンジになった時、キャッチャー帯刀がベンチでプロテクターをぶち切って、審判にプロテクターが壊れたとアピールして時間を稼ぐ場面がありました。国立玉一郎までスパイクの紐を締め直して水原を助けましたね。

 筆者もキャッチャーをやっていた高3の夏の大会で、ピッチャーが走者で走ってチェンジになった時、一塁手にスパイクの紐をほどいて守備に就かせて時間を稼いだことがあります。「野球狂の詩」のシーンを知っていましたので。さすがに自分でやるのはわざとらしかったので、一塁手にやらせました(笑)。
 

2 件のコメント:

  1. 三塁打による投手の代償、昭和13年秋の菊矢吉男の面白い結果があります。
    このシーズンでは三塁打4本を打っていますが、全て10月の試合で記録したもの。
    1本目は5日のライオン2回戦(甲子園)で、2回裏に三塁打して犠飛で生還、直後の3回表に1失点。
    8日の阪神4回戦(甲子園)は、8回表2死から自ら先取点をあげる三塁打、そして暴投で本塁を突いてタッチアウトとなる。その裏の阪神打線を三者凡退(うち三振2個)にとったのは見事でしたが、9回に2四球と失策で満塁でピンチを作り、伊賀上の適時打で同点。延長11回裏に再び伊賀上のサヨナラ打で敗戦投手に。それでも11回まで投げ切ったのはタフガイ菊矢です。
    16日の南海3回戦(西宮)は、2回表に満塁の走者一掃三塁打を打ったが、その裏に3本の安打と自らの失策で2失点。
    30日のセネタース5回戦(甲子園)では、逆に8回表に失点後、その裏の攻撃で満塁の走者一掃三塁打を打っています。以上の試合では全て完投しています。

    返信削除
  2. なかなかコメント返しに悩ましいネタですね。因果関係は分かりませんが、ピッチャーが走者として走った直後にチェンジとなった場合、何かと理由を付けて時間を稼ぐのはよくやられている手法です。

    返信削除