2011年6月19日日曜日

13年秋 ジャイアンツvs金鯱 5回戦

11月12日 (土) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 3 0 1 0 2 2 8 ジャイアンツ 28勝7敗1分 0.800 スタルヒン
0 0 0 4 0 0 0 0 0 4 金鯱       10勝28敗     0.263 常川助三郎 中山正嘉


勝利投手 スタルヒン 17勝2敗
敗戦投手 中山正嘉     5勝13敗


二塁打 (ジ)伊藤、水原 (金)浅井
三塁打 (ジ)千葉、川上
本塁打 (ジ)伊藤 4号

ジャイアンツ優勝決定!


 ジャイアンツはあと一つ勝てばタイガースが残り試合を全勝しても勝率で上回る。この試合の後はタイガースとの直接対決が控え、その後も昨日敗れたライオン、阪急と難敵が続くので今日は決めたいところ。金鯱は岡田源三郎監督がスタメンマスクを被り目の前での胴上げを阻止する構え。

 3回まで常川助三郎の軟投に1安打に抑えられてきたジャイアンツは4回、この回先頭の千葉茂がワンストライクからの2球目を左中間に三塁打、中島治康もワンストライクからの2球目を左前にタイムリー、1点を先制する。続く川上哲治はワンワンから中越えに三塁打、二順目にして常川の軟投にタイミングが合ってきたようだ。更に伊藤健太郎が中犠飛を放って3点を先行する。

 金鯱は4回、岡野八郎三振後、瀬井清がワンスリーから四球を選んで出塁、小林茂太はストレートの四球で一死一二塁、五味芳夫は三振に倒れるが高久保豊三がツースリーから四球を選んで二死満塁、ここで浅井太郎がノーツーから右中間に走者一掃の二塁打を放ち3-4とする。常川助三郎もツースリーから四球を選んで二死一二塁、ここで登場した九番岡田源三郎監督がツースリーからの6球目を右中間に弾き返して浅井が還り4-3と大逆転!

 ジャイアンツは6回、一死後川上の一ゴロをファースト浅井がエラー、キャッチャー岡田源三郎監督のパスボールで川上は二進、伊藤が四球を選んで一死一二塁、白石敏男の右飛で川上が三進、して二死一三塁、ここでダブルスチールを決めて4-4の同点とする。吉原正喜四球で二死一二塁となったところで常川は降板、リリーフに中山正嘉が登場してスタルヒンは右邪飛に倒れてスリーアウトチェンジ。スタルヒンは5回~7回を1安打無失点に抑える。

 ジャイアンツは8回、この回先頭の川上がストレートの四球、続く伊藤が初球を左翼スタンドに決勝ツーラン、6-4とする。

 ジャイアンツは9回、この回先頭の水原茂が右翼線に二塁打、千葉四球、水原は三盗に失敗するが中島四球で一死一二塁、岡田監督がこの日二つ目のパスボールを犯して一死二三塁、川上のライトライナーが犠飛となって7-4、伊藤がこの日4打点目となるタイムリーを中前に放って8-4として勝負を決める。

 スタルヒンは9回、浅井、中山を連続三振、最後は岡田監督の代打磯部健雄を二ゴロに打ち取りゲームセット、ジャイアンツが昭和13年秋季リーグ戦の優勝を決める。

 スタルヒンは5安打5四球10三振の完投で17勝目をあげる。4回はリードを貰って固くなったのか一度は逆転を許した。その後粘って味方の反撃につなげたのは成長の証であるが、依然として肝腎なところでの精神面に一抹の不安を残す。シーズン終了後は春季リーグ戦の覇者タイガースとの全日本選手権が控えているが、タイガース打線が昇り調子にあるだけにスタルヒンvsタイガース打線が勝負の分かれ目となりそうな気配である。





          *伊藤健太郎の優勝決定ホームラン







          *スタルヒン、完投で17勝目




 



          *岡田源三郎監督がスタメンマスク


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