2020年1月27日月曜日

第8節の試合消化について


 6月13日~16日の第8節は、西宮の7試合のみとなります。

 梅雨時なので東京は雨続きかと思いきや、気象庁のホームページによると昭和21年6月13日から15日に東京では雨は観測されておらず、16日に5ミリの降雨があった模様です。


 ということは、初めから後楽園での試合予定はなかったようです。


 神戸でも13日から15日は降雨が観測されておらず、スコアカードの「天候」欄でも好天であったことが確認できます。16日は8.6ミリの降雨が観測されており、第1試合は小雨の中で行われましたが、第2試合は中止になった模様で、第8節は合計7試合のみとなりました。


 第9節は6月20~24日に連日東西で2試合ずつ、合計20試合が行われます。週間MVPの表彰は、第8節と第9節を統合して行いますのでご了承ください。



21年 第7節 週間MVP


週間MVP

投手部門
 巨人 近藤貞雄 2

 2勝0敗1完封。タイガース戦に2戦連続起用されて2連勝、今節巨人4連勝の立役者となった。巨人は伝統的にタイガースにエースを、阪急に二番手をぶつけるローテーションを採用してきた。沢村はタイガース戦に、スタルヒンは阪急戦に起用されてきた。今季は近藤をタ軍に、藤本を阪急にぶつけており、ここまで7勝2敗防御率1.15の近藤をエース扱いしている。


打撃部門
 ゴールドスター 菊矢吉男 1

 巨人4連勝の打の立役者となった黒沢を推す声も多かったが、15打数9安打3得点2打点、二塁打3本、本塁打1本の猛打を見せ付けた菊矢が選出された。



殊勲賞
 タイガース 御園生崇男 2
 9日の阪急戦で1安打完封。

 グレートリング 木村勉 1
 13打数5安打4得点5打点。

 タイガース 池端忠夫 1
 9日の阪急戦で野口二郎から決勝スリーラン

 巨人 多田文久三 2
 15打数3安打ながら6打点、勝利打点2個。

敢闘賞
 巨人 黒沢俊夫 1
 15打数6安打3得点3打点。巨人4連勝の打の立役者。MVP候補筆頭であったが、菊矢の猛打に譲る。

 阪急 上田藤夫 1 
 21打数8安打3得点5打点。

 ゴールドスター 石田光彦 1
 2勝0敗、2試合連続完投勝利。

 グレートリング 安井亀和 1
 18打数8安打4得点。

 ゴールドスター 田中宣顕 1
 17打数7安打4得点4打点。

技能賞
 パシフィック 佐竹一雄 1
 6月7日のゴ軍戦で初回から連続盗塁阻止で勝利を手繰り寄せる。

 巨人 千葉茂 1
 12打数5安打4得点3打点5四球。得意の右打ちで黒沢と共に巨人4連勝の立役者。

 パシフィック 辻井弘 4
 15打数6安打5得点2打点。「曲者」。何かをやらかす男。

 グレートリング 別所昭 1
 投手兼任で10打数6安打。

2020年1月26日日曜日

21年 タイガースvs巨人 4回戦


6月10日 (月) 後楽園 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 0 0 2 0 0 0 2 タ軍 12勝13敗 0.458 渡辺誠太郎 
2 0 0 0 0 0 0 4 X 6 巨人 15勝9敗1分 0.625 近藤貞雄 

勝利投手 近藤貞雄     7勝2敗
敗戦投手 渡辺誠太郎 1勝7敗 

二塁打 (タ)藤村 (巨)多田

勝利打点 (巨)多田文久三 6

猛打賞 (タ)土井垣武 3 


巨人が2度「5-2-3」のゲッツー

 後楽園の第2試合は渡辺誠太郎と近藤貞雄の先発で午後3時14分、池田主審の右手が上がりプレイボール。

 タ軍は初回、一死後金田が四球を選んで出塁、土井垣のニゴロをセカンド千葉が二塁ベースを踏んで一塁に送球、「4B-3」のダブルプレー。


 巨人は1回裏、先頭の呉新亨が四球を選んで出塁、山川は中飛に倒れるが、千葉が四球を選んで一二塁、黒沢のニゴロの間に二者進塁して二死二三塁、このチャンスに多田が左中間二塁打を放ち2点を先制する。


 タ軍は3回表、先頭の乾国雄の当りは三ゴロ、これをサード山川が一塁に悪送球して乾は二塁に進み、渡辺の三塁内野安打で無死一三塁、長谷川善三の二遊間のゴロは中前に抜けるが三走乾は動かず無死満塁、トップに返り呉昌征は遊飛に倒れて一死満塁、金田の当りはショートライナー、二走渡辺が飛び出しており、捕球したショート山田が二塁ベースを踏んで「無捕殺併殺」。


 タ軍は4回表、先頭の土井垣が右前打、藤村も中前打、御園生が死球を受けてクリーンナップトリオが無死満塁のチャンスを作るが、池端は三振に倒れ、乾に代わる代打本堂の三ゴロをサード山川は本塁に送球して三走土井垣は本封、キャッチャー多田が一塁に転送して「5-2-3」のダブルプレー。


 タ軍は6回表、先頭の土井垣が左前打、藤村のレフト戦二塁打で無死二三塁、御園生は二飛、池端は浅い左飛に倒れるが、本堂が四球を選んで二死満塁、渡辺が左前に同点の2点タイムリーを放ち2-2と追い付く。


 タ軍は7回表、一死後金田が四球を選んで出塁、土井垣が左前打、藤村も四球を選んで一死満塁、ここで御園生の三ゴロを山川が又も本塁に送球、三走金田は本封、多田が一塁に転送して再び「5-2-3」のダブルプレー。


 巨人は8回裏、先頭の呉新亨がセンター右にヒット、山川が送りバントを決め、千葉はストレートの四球で一二塁、黒沢が左前に流して一死満塁、多田が押出し四球を選んで3-2と勝ち越し、林清一が押出し死球を受けて4-2、藤本が中前に2点タイムリーを放ち6-2と大きくリードする。


 タ軍は9回表、一死後呉昌征が中前打、金田も右前打を放って一二塁、しかし土井垣の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー、ゲームセット。


 近藤貞雄は11安打4四球1三振の完投でハーラートップタイの7勝目をマークする。


 巨人守備陣は5個の併殺を決めた。その内「5-2-3」のゲッツーが2度。サード山川の正面に緩いゴロが飛んだため山川は本塁に送球したのであろう。正面の早いゴロや三遊間寄りのゴロであれば「5-4-3」を狙ったはずである。但し、2度とも1点もやれない場面だったので本封を優先させた可能性もある。




2020年1月23日木曜日

21年 セネタースvsゴールドスター 5回戦


6月10日 (月) 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 0 0 1 1 0 2 4 セ軍 9勝16敗 0.360 黒尾重明 
1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 ゴ軍 11勝13敗1分 0.458 内藤幸三 

勝利投手 黒尾重明 3勝4敗
敗戦投手 内藤幸三 4勝7敗 

二塁打 (セ)長持 (ゴ)菊矢

勝利打点 (セ)白木義一郎 1


白木が打で活躍

 西宮の第2試合は黒尾重明と内藤幸三の先発で午後3時5分、金政主審の右手が上がりプレイボール。審判は金政、杉村の二氏。

 セ軍は二番レフトに白木義一郎を起用。現在最下位のセ軍としては何とか打開策を図りたいところ。


 ゴ軍は初回、一死後大友が四球を選んで出塁、坪内の遊ゴロの間に大友は二進、田中宣顕の中前タイムリーで1点を先制する。打者走者の田中が二塁に向かおうと一塁を大きくオーバーラン、センター一言多十からのバックホームをカットしたピッチャー黒尾が一塁に送球して田中はタッチアウト。ここは大友の本塁生還を助ける目的と言うよりも田中の走塁ミスと見るべきか。


 ゴ軍は2回裏、先頭の菊矢が右中間に二塁打、菊矢は二塁ベースをオーバーラン、センター一言からの送球を受けたサード飯島が二塁に送球するが悪送球、菊矢は二塁に戻り記録は二塁打と飯島にも失策が記録される。一死後末崎のサードライナーで二走菊矢が飛び出しており、捕球した飯島が二塁に送球、これが菊矢に当たって、一旦二塁に戻りかけた菊矢は再び三塁に走るが白球を拾い上げたセカンド横沢がタッチしてアウト、併殺が記録された。不慣れなサードを守る飯島の送球が乱れた回であった。


 ゴ軍は3回裏、先頭の辻功が左前打で出塁、坂本勲も二遊間にヒットを放って無死一二塁、トップに返り酒沢は一邪飛に倒れて一死一二塁、続く大友はフルカウントから三振、塁上の走者がスタートを切っており、キャッチャー熊耳が三塁に送球して二走辻はタッチアウト、三振ゲッツーが記録された。


 セ軍は4回までノーヒット、5回に初安打が出るが無得点が続く。


 セ軍は6回表、一死後大下の当りはニゴロ、これをセカンド大友が一塁に悪送球、黒尾の三ゴロの間に大下は二進、長持が右越えに二塁打を放ち1-1の同点に追い付く。


 セ軍は7回表、二死後一言が中前打を放つと二盗に成功、白木が左前に勝越しタイムリーを放ち2-1とリードを奪う。


 ゴ軍は8回裏、先頭の酒沢が四球を選んで出塁、しかし大友の一ゴロが「1-4-3」と渡ってダブルプレー、坪内も三振に倒れて無得点。


 セ軍は9回表、先頭の横沢が左前打、レフト田中からの返球が悪送球となる間に横沢は三塁まで進み、一死後鈴木清一がストレートの四球から二盗に成功、一言は三振に倒れて二死二三塁、ここで白木が左前に2点タイムリーを放ち4-1と突き放す。


 ゴ軍9回裏、一死後菊矢が四球で出塁、しかし内藤のニゴロが「4-6-3」と渡ってダブルプレー、万事休す。


 黒尾重明は7安打4四球1死球5三振の完投で3勝目をあげる。


 セ軍は野手で起用した白木義一郎が2安打3打点の活躍。白木はこの後、野手兼任でこき使われることになる。


 セ軍は4併殺を記録して、飯島の送球ミスはあったものの守り勝ちでもあった。



2020年1月22日水曜日

21年 中部日本vs阪急 3回戦


6月10日 (月) 後楽園 

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計 
0 0 0 0 0 1 2 0 0   3 中部 8勝13敗2分 0.381 森井茂 西沢道夫 
0 6 2 0 0 0 3 2 X 13 阪急 17勝10敗 0.630 天保義夫 

勝利投手 天保義夫 6勝2敗
敗戦投手 森井茂     6勝5敗 

二塁打 (急)青田、山田
本塁打 (中)加藤正二 5号

勝利打点 なし

猛打賞 (急)上田藤夫(4安打)4、青田昇 6


九番尾西が攻撃の起点

 後楽園の第1試合は森井茂と天保義夫の先発で午後1時8分、島主審の右手が上がりプレイボール。

 阪急は2回裏、先頭の野口明が四球を選んで出塁、一死後坂田が左前打、天保も四球で一死満塁、尾西のニゴロをセカンド木下政文が後逸、更にバックアップのライト加藤正二も後逸、このダブルエラーの間に三走野口明に続いて二走坂田も還って2-0、一死二三塁から山田伝は三ゴロに倒れるが、上田が中前に2点タイムリーを放ち4-0、青田のライト線二塁打で二死二三塁、野口二郎が左前に2点タイムリーを放ちこの回一挙6点を取って試合の主導権を握る。


 阪急は3回裏、二死後尾西が中前打で出塁、トップに返り山田のレフト戦二塁打で二死二三塁、上田が右前にタイムリー、青田も二遊間にタイムリーを放って2点を追加、8-0と大きくリードする。


 中部先発の森井は3回で降板し、4回から西沢道夫がマウンドに上がる。


 5回まで1安打無得点の中部は6回表、二死後岩本がツーナッシングと追い込まれながら四球を選んで出塁、金山の当りは三ゴロ、これをサード三木がエラー、古川の三塁へのヒットがタイムリーとなって1点を返す。


 中部は7回表、先頭の加藤がレフトスタンドにホームランダービー独走となる第5号を叩き込んで2-8、一死後服部の三ゴロをサード三木が一塁に悪送球、西沢が四球を選び、服部が三盗を決めて一死一三塁、藤原が左前にタイムリーを放ち3-8とする。


 阪急は7回裏、先頭の尾西が左前打で出塁すると二盗に成功、トップに返り山田がレフト線にヒット、上田が4打点目となるこの日3本目のタイムリーを右前に放ち9-3、青田の三ゴロをサード木下が二塁に送球するが鈴木秀雄が落球、これを見て三塁に進んだ山田がホームを狙うが、白球を拾い上げた鈴木からのバックホームにタッチアウト、一死二三塁となって下社の中前タイムリーで10-3、野口明の右犠飛で11-3とする。


 阪急は8回裏、先頭の坂田が四球で出塁すると二盗に成功、一死後尾西のニゴロの間に坂田は三進、トップに返り山田が四球から二盗に成功、上田も四球を選んで二死満塁、青田がレフト線に2点タイムリーを放ち13-3とする。


 天保義夫は大量点をバックにテンポ良く好投、5安打2四球2三振の完投で6勝目をマークする。


 中部は加藤正二がホームランダービー独走となる第5号ホームランを放った以外は良いところがなかった。


 阪急は九番尾西が2安打3得点で攻撃の起点となった。尾西が塁に出た時の阪急は強い。



2020年1月21日火曜日

野球週報2020 その3


1月15日(水) 天王洲アイルのグラウンドで品川ベースボールクラブの今季初練習。小雨交じりの中で3時間程度。

1月16日(木) 野球殿堂博物館で資料閲覧。その前に秋葉原のバッティングセンターで90キロのストレートを1セット、110キロのストレートを2セット、カーブ1セット。ミート中心の練習でした。


1月17日(金) 1月8日以来の休養日。


1月18日(土) 雪のため品川ベースボールクラブの練習は中止。代わりに、昼から品川エンジェルスのチーム運営についてミーティング。夕方からアメリカ野球学会東京支部の定例会及び懇親会(飲み会)。その前に、午前中は自宅マンションのランニングマシンで30分ランと15分ウォーク。


1月19日(日) ジムで体幹、筋トレの無酸素運動。肩トレはインナーとアウター。足上げ腹筋は10回を10セットで100回。


1月20日(月) ジムでLSDの有酸素運動。ラン1時間、ウォーク15分。


1月21日(火) 野球殿堂博物館で資料閲覧。その前に秋葉原のバッティングセンターで110キロのストレートを3セット、カーブを1セット、スライダーを1セット。



2020年1月20日月曜日

21年 グレートリングvsパシフィック 6回戦


6月10日 (月) 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 0 1 2 3 0 0 6 グ軍 13勝11敗 0.542 別所昭 松川博爾 丸山二三雄 
0 2 0 0 0 4 2 0 X 8 パ軍 13勝13敗2分 0.500 真田重蔵 

勝利投手 真田重蔵     7勝4敗
敗戦投手 丸山二三雄 5勝4敗 

二塁打 (グ)木村、田川 (パ)木暮

勝利打点 なし

猛打賞 (グ)別所昭 1


真田重蔵、ハーラー単独トップに立つ

 第7節の最終日は後楽園と西宮で2試合ずつ。西宮の第1試合は別所と真田の先発で午後1時丁度、杉村主審の右手が上がりプレイボール。

 パ軍は一番ショートに白石敏男、四番ライトに藤井勇を起用。この日から正式に登録が認められた可能性がある(←要調査)。


 パ軍は2回裏、その藤井が先頭打者として四球を選んで出塁、森下が中前打を放ち、一走藤井は二塁にストップしたが打者走者の森下は一塁をオーバーラン、「8-1-6」と渡ってタッチアウト、一死二塁から辻井が右前にゴロで抜けるヒット、二走藤井は三塁にストップしたがライト岡村が三塁に送球、これを見た打者走者の辻井が二塁を陥れて一死二三塁、いかにも「曲者」辻井らしい好走塁であるが、岡村の三塁送球は意味がなく隠れたミスとなった。このチャンスに高須清がレフト線に先制の2点タイムリーを放ち2-0とする。


 グ軍は5回表、先頭の木村勉が四球を選んで出塁、別所が中前打で続き、宮崎の投ゴロを真田が三塁に送球して二走木村は三封、一死一二塁となってトップに返り安井が左前にタイムリーを放ち1-2と追い上げる。


 グ軍は6回表、先頭の山本一人監督が4球ファウルで粘って四球で出塁、堀井の一ゴロの間に山本は二進、清水は中飛に倒れるが、木村がライト線に同点のタイムリー二塁打を放ち2-2、別所がレフト線に勝越しのタイムリーを放ち3-2と逆転に成功する。


 パ軍は6回裏、一死後小島利男が3球ファウルで粘って四球で出塁、藤井が右前打で続き、森下は二直に倒れるが、辻井が四球を選んで二死満塁、高須が押出し四球を選んで3-3の同点、伊勢川の中前タイムリーで4-3と逆転、更に真田もストレートの押出し四球を選んで5-3、グ軍ベンチは突然乱れた別所を退けて松川博爾をリリーフに送るが、トップに返り白石も押出しの死球を受けて6-3と大逆転に成功する。


 ところがグ軍は7回表、先頭の田川が左中間に二塁打を放って反撃開始、岡村の左前タイムリーで4-6、山本もレフト線にヒット、堀井が四球を選んで無死満塁、清水は初球を叩いて三飛に倒れるが、木村が押出し四球を選んで5-6、松川の投ゴロで三走山本は本封されて二死満塁、宮崎がレフト線に同点タイムリーを放ち6-6と追い付く。更に二死満塁が続くが、トップに返り安井は三振に倒れて同点止まり。ここは真田が踏ん張った。


 グ軍は7回から松川に代えて三番手として丸山二三雄をマウンドに送る。


 パ軍は7回裏、二死後森下が四球を選んで出塁、辻井の右前打で森下は三塁に進んで二死一三塁、高須が四球を選んで二死満塁、伊勢川の遊ゴロで万事休すかと思われた瞬間、ショート宮崎の二塁送球が悪送球となって三走森下に続いて二走辻井も生還、8-6と勝ち越す。


 息を吹き返した真田重蔵は8回、9回と1四球ずつを出すものの無安打に抑え、157球の力投で11安打6四球6三振の完投、ハーラー単独トップに立つ7勝目をあげる。


 グ軍の直接の敗因は宮崎仁郎のタイムリーエラーであるが、勝負のポイントは7回表、木村の押出し四球で1点差に迫ってなお一死満塁で松川博爾をそのまま打席に送った場面。確かに松川は昭和19年には野手としてフル出場しているが今季はここまで13打数2安打で、代打や野手としての起用もない。次の回から丸山二三雄をリリーフに送っているのだから、打撃の良い丸山を代打に送る手もあった。何より、この日は木村勉がスタメンマスクで筒井敬三が代打要員として控えていた。実際、9回表には清水秀雄の代打として筒井を起用している。


 但し、山本一人監督の頭には別の考えがあったかもしれない。松川がこの試合の前に出場したのは6月1日のセネタース戦、この試合で松川は4打数ノーヒットに終わっているが3打席連続セカンドライナーを打っている。山本監督はこの松川のミートの巧さに賭けた可能性が考えられる。



*6月1日のセネタース戦、松川博爾は3打席連続でセカンドライナーを打っている。このミート力が、山本監督の脳裏に刻み込まれていた可能性がある。