0 1 0 0 2 0 0 0 1 0 4 中日 16勝6敗 0.727 清水秀雄 服部受弘
1 0 0 0 0 1 0 2 0 1X 5 近畿 15勝9敗 0.625 別所昭
勝利投手 別所昭 9勝4敗
敗戦投手 清水秀雄 2勝3敗
二塁打 (中)加藤 2 (近)坂田
勝利打点(近)岡村俊昭 2
猛打賞 (中)杉浦清 2 (近)田川豊(4安打)3
白熱の首位攻防戦
西宮の第2試合は清水秀雄と別所昭の先発で午後2時55分、金政球審の右手が上がりプレイボール。
金政卯一審判員は5月16日から関東に出張していたが、杉村正一郎審判員が5月24日の試合中断の件の報告のため関東に出張したので、金政審判員が関西に呼び戻されたのである。
近畿は初回、一死後河西俊雄が三塁に内野安打、続く田川豊も三塁に内野安打、二死一二塁となってダブルスチール、これがキャッチャー藤原鉄之助の三塁悪送球を誘い、河西が還って1点を先制する。
中日は2回表、一死後杉浦清監督が三遊間を破るヒット、これをレフト堀井数男が後逸する間に打者走者の杉浦は三塁に進み、加藤正二がライトにタイムリー二塁打を放ち1-1の同点、三村が三塁に内野安打、二死後藤原が四球を選んで満塁とするが、トップに返り岩本章は三振に倒れて追加点はならず。
中日は4回も一死満塁のチャンスを逃す。
中日は5回表、先頭の金山次郎が三塁に内野安打、一死後四番小鶴誠に代わる代打大沢清が得意の右位置で右前打、杉浦はストレートの四球で一死満塁、加藤が中越えに2点タイムリー二塁打を放ち3-1とリードする。
近畿は6回裏、先頭の河西の当りは三ゴロ、これをサード三村がエラー、河西が二盗を決め、田川の遊ゴロもショート杉浦がエラー、田川が二盗を決めて無死二三塁、山本一人監督の右犠飛で2-3と追い上げる。
近畿は8回裏、先頭の安井亀和が四球を選んで出塁、河西が送りバントを決め、田川が中前に同点タイムリーを放ち3-3、バックホームの間に打者走者の田川は二塁に進み、二死後田川が三盗に成功、飯田徳治が左前に勝越しタイムリーを放ち4-3と試合をひっくり返す。
中日は9回表、一死後大沢が四球を選んで出塁、杉浦の投ゴロを別所が二塁に送球するがセカンド安井が落球して一死一二塁、二死後三村に代わる代打上林繁次郎が中前に同点タイムリーを放ち4-4と追い付く。
中日は10回表、先頭の藤原が中前打で出塁、しかしトップに返り岩本の遊ゴロは「6-4-3」と渡ってゲッツー。
近畿は10回裏、先頭の河西が一塁に内野安打、この時河西が怪我をして代走に筒井敬三を起用、続く田川も一二塁間に内野安打で無死一二塁、中日ベンチはここで先発の清水から服部受弘にスイッチ、山本が送って一死二三塁、飯田は敬遠で歩かされて一死満塁、堀井に代わる代打岡村俊昭がライトにサヨナラ犠飛を放ち激戦に終止符を打つ。
別所昭は172球の力投で13安打6四球5三振の完投、9勝目をマークする。
中日は13安打を放ったが別所の粘りの前に13残塁。
近畿の勝因は、田川豊が4安打4盗塁を記録するなど、チーム合計7盗塁を決めた機動力にあった。