2018年1月21日日曜日

19年 朝日vs巨人 1回戦


4月15日 (土) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 朝日 1勝2敗 0.333 森本清三
1 0 0 0 3 0 0 1 X 5 巨人 3勝0敗 1.000 須田博

勝利投手 須田博     2勝0敗
敗戦投手 森本清三 0勝1敗

二塁打 (朝)坪内 (巨)藤本、須田

勝利打点 黒沢俊夫 1


呉新亨、試合を決める2点タイムリー

 朝日は開幕から四番を打つ森本清三がプロ入り初登板初先発で四番・ピッチャー。

 巨人の新監督となった藤本英雄は開幕からのポジションがピッチャー、サード、この日はライト。巨人のクリーンナップトリオは藤本、中村政美、須田博で全員投手登録。

 朝日は初回、先頭の酒沢政夫が三塁に内野安打、しかし続く大島渡の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー、坪内道則が右前にヒット、ライト藤本からの返球が悪送球となり坪内は三塁に走り、ショート杉江繁雄からの三塁送球も悪送球となって坪内がホームに還り1点を先制する。

 巨人は1回裏、一死後呉新亨が四球から二盗に成功、キャッチャー吉田弘からの二塁送球が悪送球となって呉は三進、藤本が左越えに二塁打を放って1-1の同点とする。

 巨人は5回、先頭の川畑博が右前打で出塁、渡部弘が三遊間にヒット、杉江の遊ゴロで渡部は二封、杉江が二盗を決めて一死二三塁、トップに返り黒沢俊夫の一ゴロで三走川畑がホームに突っ込み、ファースト内藤幸三がバックホームするがセーフ、野選が記録されて2-1と勝越し、内藤の送球が逸れる間に打者走者の黒沢は二塁人は8回、一死後須田が左越えに二塁打、近藤貞雄は右飛に倒れるが、川畑が右中間にタイムリーを放って5-1とダメ押す。

 須に進んで一死二三塁、呉が左前に2点タイムリーを放って4-1と突き放す。

 巨田博は6安打6四球2三振1失点、自責点ゼロの完投で開幕2連勝を飾る。

 プロ入り初登板の森本清三は7安打4四球3三振5失点で完投した。

 

2018年1月14日日曜日

政野岩夫の登録名


 昭和19年の「政野岩夫」の登録名は「中本政夫」とされているようです。

 スコアカードに推されているスタンプでは、昭和19年4月9日の朝日戦では「中本政夫」となっていたので当ブログでも「中本政夫」の表記としました。

 ところが、4月15日の産業戦では「政野岩夫」となっていますので、「政野岩夫」表記とさせていただいております。戦後のスコアカード清書作業では、スタンプの押し間違いは他にも事例がありますので今回も押し間違いかもしれませんが、当面はスコアカードのスタンプに従ってお伝えしていきます。しばらくは「政野」になったり「中本」になったりしますが、「同一人物」ですのでお間違いのないように。

 

19年 南海vs産業 1回戦


4月15日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
4 0 2 1 0 2 0 1 0 10 南海 1勝2敗 0.333 政野岩夫
0 0 0 1 0 0 0 0 0  1  産業 1勝2敗 0.333 森井茂 松尾幸造

勝利投手 政野岩夫 1勝1敗
敗戦投手 森井茂     1勝2敗

二塁打 (産)加藤
本塁打 (南)吉川 1号 (産)加藤 1号

勝利打点 なし

猛打賞 (南)岡村俊昭(4安打) 1 (産)加藤正二 1


吉川義次、5打点

 南海は初回、一死後岡村俊昭が左前打で出塁、清水秀雄が四球を選んで一死一二塁、堀井数男の三ゴロをサード鈴木秀雄が二塁に送球するがセーフ、野選が記録され、この間に二走岡村が快足を飛ばしてホームに還り1点を先制、吉水幸夫がレフトスタンドにスリーランホームランを叩き込んで4-0とする。

 南海は3回、一死後清水がストレートの四球を選んで出塁、堀井の三ゴロをサード鈴木がエラー、更にダブルスチールを決め、吉川が四球を選んで一死満塁、木下勇の右前タイムリーで5-0、八木進は浅い中飛に倒れるが、政野岩夫がストレートの押出し四球を選んで6-0とする。

 南海は4回、一死後岡村が中前打、清水も右前打を放って一死一二塁、堀井がセンター右にタイムリーを放って7-0とする。

 産業は4回裏、二死後加藤正二がレフトスタンドにホームランを叩き込んで1点を返す。

 南海は6回、先頭の松川博爾が四球を選んで出塁、岡村がライト線にヒット、清水は中飛に倒れて一死一二塁、堀井の中前打で一死満塁、吉川が中前に2点タイムリーを放って9-1とする。

 南海は8回、先頭の清水がストレートの四球で出塁、堀井も四球を選んで無死一二塁、吉川の三ゴロをサード鈴木が三塁ベースを踏んで清水は三封、木下は中飛に倒れるが、ダブルスチールを決めて二死二三塁、八木の左前タイムリーで10-1とする。

 政野岩夫は5安打3四球3三振の完投で今季初勝利をあげる。

 岡村俊昭は6打数4安打で3得点を記録した。

 吉川義次は4打数2安打、スリーランと2点タイムリーで5打点を叩き出した。

 

2018年1月10日水曜日

「小坂」か「小阪」か


 野球史研究上、コメント欄より貴重なご指摘をいただきましたので、情報共有させていただくため再掲載させていただきます。

コメント:
eiji1917 2018年1月9日 17:19


「小坂」ではなく「小阪」とするのが正しい表記と思われます。
名古屋の小阪三郎と、国鉄の小阪三郎マネージャーは同一人物です。国鉄からサンケイに変わった昭和40年までマネージャーを務めました。
7年の空白期間があるのは、昭和13年1月に応召され、復員後はマネージャーに転身したためです。この昭和19年は員数不足から選手に復帰しています。


返信
shokuyakyu 2018年1月10日 0:41


「小阪説」も存じておりますが、スコアカードの表記が「小坂」となっておりますのでそれに準じました。引用した著書:堤哲著「国鉄スワローズ 1950-1964」によると「元日本野球連盟員」とのことです。


 引用させていただいた著者の堤哲氏は、私がかつて寄稿していた「野球雲」の寄稿者仲間(面識はありません)なので、直接質問することは可能かもしれませんが、どこまでご存知であるかは分かりません。


*スコアカードの表記では「小坂三郎」となっています。


 

2018年1月9日火曜日

19年 阪神vs産業 1回戦


4月10日 (月) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 阪神 1勝1敗 0.500 若林忠志
0 0 0 0 0 0 0 2 X 2 産業 1勝1敗 0.500 野口正明 森井茂

勝利投手 森井茂     1勝1敗
敗戦投手 若林忠志 1勝1敗

二塁打 (神)藤村、御園生 (産)加藤

勝利打点 小坂三郎 1


小坂三郎、逆転決勝打

 阪神は産業先発の野口正明に5回まで2安打無得点に抑えられる。4回は先頭の御園生崇男が四球を選び、本堂保次は遊飛に倒れるが、藤村冨美男が右中間に二塁打を放って一死二三塁、門前真佐人の三ゴロで三走御園生がホームに突っ込むがサード鈴木秀雄からの本塁送球にタッチアウト、門前が二盗を決め、若林忠志が四球を選んで二死満塁、しかし森田明義に代わる代打田中義雄が三振に倒れて無得点。

 阪神は6回、先頭の御園生が中前打で出塁、本堂は捕邪飛に倒れるが、藤村がストレートの四球を選んで一死一二塁、門前の三ゴロで藤村が二封されて二死一三塁、門前が二盗を決めて二死二三塁、若林の二遊間タイムリーで1点を先制する。
 産業は阪神先発の若林に7回まで4安打無得点。


 産業は8回から先発の野口正明がライトに回って森井茂が二番手としてマウンドに上がり、阪神8回表の攻撃を三者凡退に抑える。

 産業は8回裏、先頭の加藤正二は遊ゴロ、続く岩本章の当りも遊ゴロ、これをショート武智修がエラー、岩本が二盗を決めて一死二塁、藤原鉄之助の遊ゴロを武智が一塁に悪送球して一死一三塁、藤原が二盗を決めて一死二三塁、このチャンスに小坂三郎が中前に逆転の2点タイムリーを放ち2-1と土壇場で試合をひっくり返す。

 森井茂は9回の阪神の反撃も三者凡退に抑えて今季初勝利をあげる。

 若林忠志は8回を完投して5安打3四球2三振2失点、8回の失点は武智修のダブルエラーが絡んでおり、自責点はゼロであった。

 決勝の逆転打を放った小坂三郎は昭和12年以来の復帰となる。国鉄スワローズの初代マネージャーが同姓同名の「小坂三郎氏」であるが、同一人物であるかは不明。

 

2018年1月6日土曜日

19年 阪急vs巨人 1回戦


4月10日 (月) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 2 0 0 0 0 2 阪急 1勝1敗 0.500 笠松実 大平茂
0 1 0 0 5 0 0 0 X 6 巨人 2勝0敗 1.000 須田博

勝利投手 須田博 1勝0敗
敗戦投手 笠松実 1勝1敗

二塁打 (急)野口明、坂田 (巨)杉江

勝利打点 渡部弘 1


巨人、先発全員安打

 巨人は2回、四番ピッチャー・須田博が左前打で出塁、近藤貞雄は右前打、川畑博が送りバントを決めて一死二三塁、渡部弘の左犠飛で1点を先制する。

 阪急は5回、先頭の遠山晴富の当りは遊ゴロ、これをショート杉江繁雄がエラー、代走に仁木安を起用、伊藤健一は四球、トップに返り山田伝も四球を選んで無死満塁の大チャンス、上田藤夫の投ゴロをピッチャー須田がホームに送球して三走仁木は本封、キャッチャー川畑がゲッツーを狙って一塁に送球するが悪送球、この間に三塁に進んでいた二走伊藤がホームに還って1-1の同点、一走山田は三塁に進んで一死一三塁、高橋敏の投ゴロの間に三走山田が還って2-1と逆転に成功する。

 阪急はショート遠山の代打に出た仁木がレフトに入り、レフトの三木久一に代わってショートに岐阜商業から加入したルーキー坂井豊司が入る。

 巨人は5回裏、先頭の黒沢俊夫がストレートの四球で出塁、小暮力三が右前打、藤本英雄の三前バントが内野安打となって無死満塁の大チャンス、須田の三ゴロで三走黒沢は本封、近藤の当りは遊ゴロ、これを代わったばかりのショート坂井がタイムリーエラーして2-2の同点、川畑は三振に倒れて一死満塁、渡部が押出し四球を選んで3-2と逆転、杉江がライト線に二塁打を放って2点追加し5-2、呉新亨の右前タイムリーで6-2と大きくリードする。

 須田博は8安打を喫したが阪急12残塁の拙攻に助けられて4四球6三振2失点、自責点ゼロの完投で今季1勝目をあげる。

 巨人は先発全員安打を記録する。

 初出場の坂井豊司は、「Wikipedia」によると2007年3月29日付四国新聞に掲載された「あの人」で須田について「それまでのピッチャーとは比べ物にならないくらい速かった。球を前に飛ばせなかった」と語っているとのこと。

 これは謙遜しているようで、初対戦となった7回の打席では三振に倒れているが、9回の第二打席では追い込まれてから2球ファウルで粘ってショートゴロを打っており打球を前に飛ばしている。坂井はこの後プロのスピードにアジャストしていき、戦後も活躍して通算167安打を放つ。昭和25年の広島を最後にプロの世界からは離れるが、社会人野球に移ってもその強打は衰えず、昭和27年の都市対抗には明治座からの補強選手として熊谷組で出場し、4試合で12打数4安打4打点(三位決定戦を含む)を記録、準決勝ではこの大会優勝した全鐘紡戦でスリーランホームランを放っている。この年日本で開催された第2回アマチュア野球世界世界選手権の日本代表チームは都市対抗優勝の全鐘紡の選手主体で選出されているが、坂井豊司は明治座から唯一人オールジャパン代表に選出されている(毎日新聞社発行「都市対抗野球60年史」参照)。

 

2018年1月5日金曜日

19年 朝日vs南海 1回戦


4月9日 (日) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 1 0 3 0 2 0 6 朝日 1勝1敗 0.500 内藤幸三
1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 南海 0勝2敗 0.000 中本岩夫

勝利投手 内藤幸三 1勝1敗
敗戦投手 中本岩夫 0勝1敗

二塁打 (朝)坪内 (南)堀井

勝利打点 酒沢政夫 1

猛打賞 (朝)坪内道則(4安打) 1


坪内道則4安打

 朝日は開幕戦9失点の内藤幸三が雪辱を期して先発。南海は政野岩夫から登録名が変わった中本岩夫が先発。下手投げのフォームが変わったかは不明。

 南海は初回、先頭の松川博爾が四球を選んで出塁、岡村俊昭は遊飛に倒れ、清水秀雄のライト線ヒットで松川は三塁に走り、ライト田中豊一からの返球を中継したショート酒沢政夫の三塁送球が悪送球となる間に松川が生還して1点を先制する。

 3回まで4安打を放ちながら無得点の朝日は4回、先頭の大橋一郎がセンター右にヒット、内藤が四球を選んで無死一二塁、田端美夫が送りバントを決めて一死二三塁、吉田弘は三振に倒れるが、田中豊一が四球を選んで二死満塁、トップに返り酒沢が押出し四球を選んで1-1の同点に追い付く。

 朝日は6回、先頭の田端の当りは左飛、これをレフト堀井数男が落球、吉田の遊ゴロで田端は二封、セカンド加藤喜作からの一塁転送が悪送球となる間に打者走者の吉田は二塁に進み、田中は四球を選んで一死一二塁、トップに返り酒沢の左前タイムリーで2-1と逆転、大島渡の左前打で一死満塁、坪内道則の三ゴロ併殺崩れの間に三走田中が還り、二走酒沢も三塁ベースを蹴ってホームに還って4-1、坪内には2打点が記録された。

 朝日は8回、二死後大島が四球を選んで出塁、坪内の中前打で二死一二塁、森本清三の中前タイムリーで5-1、坪内は三塁に進んで二死一三塁、ここでダブルスチールを決めて6-1として試合を決める。

 内藤幸三は2回以降を無失点に抑え、5安打7四球5三振1失点、自責点ゼロの完投で9失点だった開幕戦の雪辱を果たす。

 坪内道則が5打数4安打の猛打賞、ラッキーな2打点も記録。更に、重盗によるホームスチールも記録した。

 初回にタイムリーエラーを犯した酒沢政夫は4回に同点に追い付く押出し四球を選び、6回には決勝打を放って勝利打点を記録、坪内の三ゴロの間に二塁から生還する好走塁も見せる活躍であった。