2016年12月10日土曜日

18年 西鉄vs大和 6回戦


7月9日 (金) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 西鉄 12勝24敗3分 0.333 野口二郎
2 0 1 0 0 0 1 0 X 4 大和 19勝19敗1分 0.500 片山栄次

勝利投手 片山栄次 8勝12敗
敗戦投手 野口二郎 7勝9敗

二塁打 (西)濃人 (和)杉江、木村、金子
本塁打 (和)鈴木 3号

勝利打点 鈴木秀雄 2

猛打賞 (和)木村孝平 1


鈴木秀雄、現在ホームランキング

 大和は初回、先頭の木村孝平が左前打を放って出塁、苅田久徳のレフト線ヒットで木村は三塁に走るが、レフト黒沢俊夫からの好返球にタッチアウト、この間に打者走者の苅田は二塁に進み、鈴木秀雄が右前にタイムリーを放って1点を先制、小松原博喜の中前打で鈴木が三塁に進んで一死一三塁、ここで重盗を試みるが、キャッチャー中村民雄からの送球を野口二郎がカットしてホームに送球し、三走鈴木が「2-1-2」で刺される。二死二塁から小島利男の三塁内野安打で二死一三塁、金子裕が中前にタイムリーを放って2-0とする。

 2点しか入っていませんが、大和はトップの木村から六番の金子まで6連打を記録した。七番岡田福吉は二飛に倒れてスリーアウトチェンジ。


 大和は3回、先頭の鈴木がライトスタンドに第3号ホームランを叩き込んで3-0とする。


 西鉄は7回、先頭の濃人渉がレフト線に二塁打、黒沢がライト線にタイムリーを放って1-3とする。


 大和は7回裏、一死後杉江文二が左越えに二塁打、トップに返り木村も左中間に二塁打で続いて4-1と突き放す。追い上げられた直後のこの一打は効いた。


 片山栄次は6安打3四球1三振の完投で8勝目をあげる。


 初回に6連打を浴びた野口二郎は昨年までのキレが見られず9敗目。勤続疲労による肩の不調は深刻のようだ。


 鈴木秀雄が第3号を放って岩本章に並んでホームランダービートップに立った。今季の鈴木はほぼフル出場するが、この後はホームランが出ず、惜しくも本塁打王のタイトルを逃すこととなる。昭和18年の本塁打王タイトルは岩本章、加藤正二、古川清蔵の名古屋勢が4本で獲得する。



2016年12月7日水曜日

18年 第8節 週間MVP


 今節は名古屋が5勝0敗で首位に立ち、朝日が4勝0敗1分、阪神が3勝1敗1分、大和が3勝2敗、南海が3勝2敗、西鉄が1勝4敗、阪急が0勝5敗、巨人が0勝5敗と、好調チームと不振チームに二分された。


週間MVP

投手部門

 南海 別所昭 3

 2勝0敗1セーブ、2完封。

 名古屋 石丸進一 1

 2勝0敗。エースへの道を歩み始めた。

 朝日 林安夫 4

 2勝0敗。


打撃部門

 名古屋 古川清蔵 1

 19打数5安打7四球、10得点2打点。週間10得点は新記録の可能性が高い。

 名古屋 加藤正二 1

 16打数7安打5四球1死球、3得点5打点。真の殊勲打1、並列の殊勲打1。

 大和 小松原博喜 1

 12打数5安打、3得点6打点。6月29日の阪神戦で代打決勝三塁打、7月1日の阪急戦では渡辺絢吾のサヨナラランニングホームランの伏線となる殊勲の三塁打を放った。
 
 朝日 坪内道則 2

 19打数6安打、6得点5打点。二塁打2本、三塁打1本、本塁打1本。勝利打点1、並列の殊勲打1と爆発した。

 南海 猪子利男 1

 20打数5安打、4得点4打点。並列の殊勲打2本に加え、6月27日の西鉄戦では決勝本盗も記録した。


殊勲賞

 大和 渡辺絢吾 2

 7月1日の阪急戦で史上初のサヨナラランニングホームランを放つ。

 大和 広島清美 1

 7月6日の西鉄戦で4イニングを無安打に抑えてセーブを記録する。

 名古屋 野口正明 1

 7月6日の阪急戦で3安打完封。

 朝日 浅原直人 1

 2試合連続勝利打点を記録。


敢闘賞

 朝日 真田重蔵 2

 1勝0敗に加え、7月1日の阪神戦では延長11回完投引分け。

 名古屋 藤原鉄之助 1

 20打数8安打、4得点5打点と週間MVP級の活躍。

 阪神 玉置玉一 1

 18打数7安打、4得点3打点。


技能賞

 南海 増田敏 1

 7月5日の西鉄戦で貴重な送りバントを決める。

 名古屋 森井茂 3

 スローカーブを駆使して7月1日の南海戦で今季4度目の完封勝利。


2016年12月4日日曜日

史上最強打線


 名古屋打線の勢いが止まらない。

 第8節の成績は、


 石丸藤吉 21打数6安打
 古川清蔵 19打数5安打
 小鶴誠   21打数6安打
 吉田猪佐喜21打数5安打
 加藤正二 16打数7安打
 藤原鉄之助20打数8安打
 金山次郎 22打数8安打
 芳賀直一 21打数3安打
 石丸進一 8打数3安打


 レギュラー8人の成績は161打数48安打、2割9分8厘。石丸進一の8打数3安打を加えると169打数51安打でチーム打率は3割2厘となります。打撃不振の西鉄のレギュラーは132打数17安打、1割2分9厘ですから名古屋は西鉄の2倍以上の打線ということになります。

 一般に、昭和18年は使用球の質が悪くて「打撃不振の年」と言われていますが、事実は全く違うことが分かります。


 大本営発表には騙されないように気を付けましょうね。真実は当ブログにあります。



2016年12月3日土曜日

空前の混戦


 昭和18年ペナントレースも佳境に入ってきましたが、7月6日現在、名古屋が22勝13敗3分で単独首位、二位タイに朝日、阪神、巨人が21勝15敗2分で並ぶという空前の混戦模様となっております。

 名古屋はホームランバッターがズラリと並ぶ強力打線、投手陣ではベテラン森井茂が好調で、石丸進一が徐々にエースに成長してきています。


 朝日は竹内愛一監督のマジックが効いて好調をキープ。


 阪神は景浦将が戦列に戻って若手に刺激を与えています。


 巨人は須田博の病気による戦線離脱が痛く、中島治康監督の消極戦法も影響して第8節は5連敗。



18年 阪神vs巨人 5回戦


7月6日 (火) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 3 1 0 0 0 0 0 0 5 阪神 21勝15敗2分 0.583 若林忠志
0 2 1 0 0 0 0 0 0 3 巨人 21勝15敗2分 0.583 沢村栄治 藤本英雄


勝利投手 若林忠志 12勝4敗
敗戦投手 沢村栄治   0勝3敗

勝利打点 田中義雄 4

猛打賞 (巨)青田昇 2


沢村栄治 、最後のピッチング

 阪神は若林忠志監督が先発。巨人は沢村栄治 が今季3度目の先発、4度目の登板となった。

 阪神は初回、先頭の塚本博睦は右飛、金田正泰は投ゴロに倒れて二死無走者、御園生崇男が四球を選ぶと二盗に成功、玉置玉一も四球を選んで二死一二塁、ここから沢村はストライクが入らなくなり、門前真佐人はストレートの四球で二死満塁、田中義雄も押出し四球を選んで1点を先制する。


 阪神は2回、先頭の乾国雄が四球で出塁、武智修が送って一死二塁、トップに返り塚本博睦が右前にタイムリーを放って2-0、塚本が二盗を決め、金田の投前バントを沢村が一塁に送球するがファースト伊藤健太郎が落球して一死一三塁、金田のバントには犠打が記録される。御園生崇男が四球を選んで一死満塁、玉置の右犠飛で3-0、二走金田もタッチアップから三塁に進んで二死一三塁、ここでダブルスチールを決めて4-0とする。


 阪神はこの日プロ入り初のスタメンマスクを被った木村由夫の若さを狙った走塁を見せた。


 巨人は2回、先頭の青田昇がセンター右にヒット、伊藤が左前打で続いて無死一二塁、木村の投ゴロをピッチャー若林は三塁に送球して二走青田は三封、小池繁雄が四球を選んで一死満塁、沢村が引っ張って一二塁間を破る2点タイムリーを放ち2-4と追いすがる。


 阪神は3回、一死後若林が四球を選んで出塁、乾は左飛に倒れるが、武智が四球を選んで二死一二塁、トップに返り塚本が中前にタイムリーを放って5-2と突き放す。


 巨人は3回裏、先頭の中島治康が中前打、青田がピッチャー強襲ヒットで続いて無死一二塁、伊藤の遊ゴロは「6-4-3」と渡ってゲッツー、二死三塁から木村がプロ入り初ヒットを中前に放ち3-5と粘りを見せる。


 巨人は4回から沢村がベンチに下がり藤本英雄が登板、藤本は9回までの6イニングを1安打無失点に抑えたが6四球を与えた。


 若林は4回以降を無失点、7回には白石敏男、青田、多田文久三に中前打を打たれたが、センター塚本の好返球に救われた。


 若林忠志は11安打7四球5三振と荒れ気味ではあったが3失点で完投、12勝目をあげる。


 東邦商業出身のルーキー木村由夫は代打で出場した7月4日の名古屋に続いてこの試合では先発マスクを被り2打数1安打1打点を記録。木村のプロでの出場はこの2試合のみで、通算成績は3打数1安打1打点であった。


 沢村栄治 はこの日が生涯最後のピッチングとなった。3イニングを投げて2安打8四球無三振5失点。打撃では右前に2点タイムリーを放って意地を見せた。この後代打で出場することとなる布石となった打席であった。



2016年11月28日月曜日

18年 名古屋vs阪急 5回戦


7月6日 (火) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 0 3 0 0 0 0 0 1 6 名軍 22勝13敗3分 0.629 野口正明
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪急 14勝24敗 0.368 天保義夫

勝利投手 野口正明 3勝1敗
敗戦投手 天保義夫 5勝9敗

二塁打 (名)加藤、吉田2

勝利打点 吉田猪佐喜 6

猛打賞 (名)吉田猪佐喜 1


野口正明、プロ入り初完封

 名古屋は初回、先頭の石丸藤吉が四球を選んで出塁、古川清蔵の遊ゴロでランナーが入れ替わり、小鶴誠の右前打で一死一三塁、吉田猪佐喜の遊ゴロが「6-4-3」と転送されるが二塁セーフで一塁はアウト、三走古川が生還して1点を先制、吉田には打点が記録されてこれが決勝点、二死二塁から加藤正二がレフト線に二塁打を放って2-0とする。

 名古屋は3回、又も先頭の石丸藤吉が四球を選んで出塁、古川は左邪飛に倒れ、小鶴の遊ゴロをショート中村栄が二塁に送球するがセカンド上田藤夫が落球して一死一二塁、吉田の中前タイムリーで3-0、加藤が四球を選んで一死満塁、芳賀直一が中前に2点タイムリーを放ち5-0、藤原鉄之助は遊ゴロ併殺に倒れてスリーアウトチェンジ。


 名古屋は9回、一死後古川が四球で出塁、小鶴の遊ゴロをショート中村が失して一死一二塁、吉田の右中間二塁打で6-0とする。


 野口正明は3安打3四球2死球2三振の完封で3勝目をあげる。


 野口正明は戦後まで活躍することとなり、昭和27年の西鉄時代には23勝をあげて最多勝利投手となる。通算7度の完封を記録することとなるが、これが最初の完封勝利である。


 吉田猪佐喜が5打数3安打3打点で勝利打点と猛打賞を記録した。吉田は戦後、「吉田和生」として松竹水爆打線に名を連ねることとなる。



2016年11月27日日曜日

18年 大和vs西鉄 5回戦


7月6日 (火) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 1 7 0 0 0 0 0 9 大和 18勝19敗1分 0.486 石田光彦 広島清美
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 西鉄 12勝23敗3分 0.343 野口明


勝利投手 石田光彦 5勝3敗
敗戦投手 野口明     0勝2敗
セーブ     広島清美 1

二塁打 (和)岡田、小島
三塁打 (和)鈴木
本塁打 (和)苅田 2号

勝利打点 小島利男 1


広島清美、4イニングを無安打

 大和は初回、一死後苅田久徳が左前打で出塁、鈴木秀雄は左飛に倒れるが小松原博喜が四球を選んで二死一二塁、小島利男が中前にタイムリーを放って1点を先制する。

 大和は3回、先頭の木村孝平がストレートの四球で出塁、二死後木村が二盗に成功、小松原が四球を選んで二死一二塁、又も小島が右前にタイムリーを放って2-0とする。


 大和は4回、先頭の岡田福吉がレフト線に二塁打、石田光彦は三振に倒れるが、呉新亨が中前にタイムリーを放って3-0、呉が二盗を決め、木村の三ゴロをサード中村信一が一塁に悪送球、呉は三塁に止まり、打者走者の中村は二塁に進んで一死二三塁、ここで苅田がレフトスタンドにスリーランホームランを叩き込んで6-0、更に鈴木秀雄が右中間に三塁打、小松原の左前タイムリーで7-0、小島の左越え二塁打で一死二三塁、金子裕の二ゴロをセカンド鵜飼勉が二塁に悪送球、三走小島の生還には金子に打点が記録され、二走小島もホームに還って9-0とする。


 大和は先発の石田光彦が5回で降板して6回から広島清美がマウンドに上がる。広島は4イニングを無安打1死球無三振無失点に抑え、当ブログルールによりセーブが記録される。


 4イニングを無失点に抑えた広島清美は2年間のプロ生活で11試合に登板して通算成績は1勝4敗。現在の記録に照らすとセーブを記録していることは、当ブログが発掘するまで誰も知らなかった。


 大和は小島利男が猛打賞、苅田久徳、鈴木秀雄、岡田福吉もマルチヒットを記録した。一方、西鉄は中村民雄が2安打を放ったのみの完敗であった。