2018年11月4日日曜日

3連覇


 「3連覇」と言えば昭和31~33年の西鉄ライオンズが代表格でしょうか。

 慶大野球部は今期、1971年秋~72年秋以来の「3連覇」にあと1勝までいきましたが早大に連敗してチャンスを逃しました。

 つい先日も白井健三が世界体操で得意の「床」3連覇を逃したばかりです。広島東洋カープもリーグ3連覇は達成しましたが日本シリーズでは勝てません。

 そんな中、伊藤美誠がやってくれました。

 ついさっき、スウェーデンオープン準々決勝で劉詩文、準決勝で丁寧、そして決勝で朱雨玲と、中国のトップスリーを「3連覇」して優勝したニュースが飛び込んできました。

 卓球ネタで恐縮ですが、私の父親はインターハイ団体優勝、国体出場のカットマンで、真間小学校時代はいつも相手をさせられていて「市川の愛ちゃん」と呼ばれていたものです(笑)。

 ということで、卓球は荘則棟の時代からよく知っています。

 美誠パンチが炸裂したようです。Tリーグを無視して海外武者修行を続ける根性を評価するべきですね。「西鉄3連覇」以来の快挙、日本卓球史におけるエポックメーキングであると断言させていただきます。私は中国の世代交代では丁寧がネックになると見ていますので、東京五輪は行けますよ!!


*西鉄3連覇を伝える西日本新聞。当時の熱狂的西鉄ファンが残してくれた「スクラップブック」は、私が引き継いでいます!



 

2018年11月3日土曜日

51年ぶり


 シリーズMVPは甲斐拓也。

 6個の盗塁阻止で阻止率100%が評価されました。

 古田や阿部は打撃も評価されたもので、守備を評価された捕手のMVPは1967年の森昌彦以来、51年ぶりとなります。


*シリーズMVPに輝いた森。「攻守に健闘」とありますがこのシリーズでは22打数5安打。堀内を立ち直らせた好リードが評価されたものでした。(日本スポーツ出版社「日本シリーズ50年」より)

 

19年 巨人vs阪神 4回戦


7月9日 (日) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計
0 0 1 0 0 1 2 0 1  0   2   0   7 巨人 13勝4敗2分 0.765 藤本英雄
0 0 3 1 0 0 0 1 0  0   2   0   7 阪神 14勝3敗2分 0.824 若林忠志

二塁打 (巨)藤本 (神)若林、呉昌征

勝利打点 なし

猛打賞 (巨)呉新亨(4安打) 2、藤本 1


三重盗と三重殺

 巨人は初回、二死後藤本英雄がピッチャー強襲ヒット、しかし中村政美は中飛に倒れて無得点。

 巨人は2回、先頭の近藤貞雄がピッチャー強襲ヒット、しかし川畑博は中飛、佐藤武夫はサードライナー、宮下信明は左飛に倒れて無得点。

 阪神は1回、2回と無安打で無得点。

 巨人は3回、二死後呉新亨が二塁にヒット、呉が二盗を決め、藤本は四球を選んで二死一二塁、中村のカウントがワンボールワンストライクとなったところで阪神ベンチは門前真佐人から中野道義に交代、阪神の先発は若林忠志監督であるが、誰がどういう経緯でキャッチャーを代えたのか理由は不明。ここで中村が左前に先制タイムリーを放って1-0とする。

 阪神は3回裏、先頭の若林が巨人先発の藤本英雄から四球を選んで出塁、武智修が送りバントを決めて一死二塁、トップに返り塚本博睦は四球、呉昌征も四球を選んで一死満塁、御園生崇男が三前にタイムリーバントヒットを決めて1-1の同点、藤村冨美男は浅い右飛に倒れて二死満塁、本堂保次が押出し四球を選んで2-1と逆転、なお続く二死満塁から金田正泰の打席で3走者がスタート、三重盗が決まって3-1とする。

 阪神は4回、一死後若林がレフト線に二塁打、武智が右前にタイムリーを放って4-1とする。

 巨人は6回、先頭の藤本が左中間に二塁打、中村の二ゴロの間に藤本は三進、近藤は浅い中飛に倒れるが、川畑が三塁にタイムリーを放って2-4と追い上げる。

 巨人は7回、一死後杉江繁雄が四球を選んで出塁、トップに返り黒沢俊夫も四球、呉新亨の中前打で一死満塁、藤本のカウントがツーボールノーストライクとなったところで阪神ベンチは二番手キャッチャーの中野をベンチに下げてセカンドの本堂がマスクを被る。これはどうも、マウンドの若林監督の采配のようです。余程サインが合わなかったのでしょう。しかし若林は藤本に2つボールを続けて押出し四球で3-4、続く中村の同点右犠飛で4-4と追い付く。

 阪神は8回裏、先頭の御園生が四球から二盗に成功、藤村の一二塁間へのヒットがタイムリーとなって5-4と勝ち越す。

 巨人は9回表、二死後呉新亨がレフト線にヒットを放つと二盗に成功、ここで藤本が左前に同点タイムリー、5-5と追い付く。

 阪神は9回裏、一死後武智が四球を選んで出塁、トップに返り塚本の当りはライトライナー、一走武智がスタートを切っており、ライト近藤からファースト佐藤に送球されてダブルプレー、試合は延長戦に突入する。

 巨人の10回表は三者凡退。

 阪神は10回裏、先頭の呉昌征が左中間に二塁打、御園生の送りバントをピッチャー藤本は三塁に送球するがセーフ、犠打と野選が記録されて無死一三塁とサヨナラのチャンス、藤村はスリーボールワンストライクから四球を選んで無死満塁、ここは藤本が塁を詰めたか。無死満塁となって、本堂の当りはショートへの内野飛球、インフィールドフライが宣告されて本堂はアウト、この打球をショート杉江繁雄が落球、この場合はインプレーなので三走呉昌征がホームに突っ込むが白球を拾いあげた杉江からの本塁送球にタッチアウト、この時、二走御園生は二三塁間、一走藤村は一二塁間に立っており、キャッチャー川畑が御園生を追いかけてタッチアウト、トリプルプレーが成立する。御園生と藤村がルールを勘違いしていたようだ。

 巨人は11回表、先頭の宮下が三遊間にヒット、杉江が送りバントを決めて一死二塁、トップに返り黒沢がストレートの四球を選んで一死一二塁、呉新亨の中前打で一死満塁、中村の遊ゴロでゲッツーかと思われたが、ショート武智からの二塁送球をセカンド小林英一が後逸する間に三走宮下に続いて二走黒沢も生還して7-5とリードする。

 阪神は11回裏、先頭の金田正泰がストレートの四球、小林に代わる代打辻源兵衛の三塁内野安打で無死一二塁、若林監督が中前にタイムリーを放ち6-7と1点差、武智の送りバントをピッチャー藤本は三塁に送球するがセーフ、10回に続いて犠打と野選が記録されて無死満塁、トップに返り塚本の左犠飛で7-7の同点に追い付く。

 結局、12回を戦って7-7の同点、球史に残る激闘は引分け。

 若林と藤本が投げ合ったこの試合で、三重盗と三重殺が記録された。


*「三重殺」の場面を説明する「雑記」欄。「インフィールドフライを落球し呉本塁を得んとしてアウトとなり、御園生、藤村判断をあやまり、二~三、一、二塁間にありしを川畑二塁近くまで追って御園生を刺す。」と書かれています。



 

2018年10月31日水曜日

髪を切ったデグロム


 「か~み~を~切~いった~わたぁ~~しに~~♪♪(聖子ぉ~~)違~うひとぉ~み~た~い~とぉ~~~♬♪」と言えば松田聖子の楽曲「夏の扉」(作詞:三浦徳子)ですが、髪を切って違う人みたいになったデグロムがCy Young賞有力候補となっています。

 ワールドシリーズも終わりましたので、MLBファンの注目は各種賞争いに移行しています。今年は候補が絞れますので予想は楽ですね(笑)。

 ア・リーグMVPはベッツでしょう。数字的にJ.D.マルティネスを推す声も聞こえますが、今年のボストン打線を考えればベッツだと思いますね。アメリカの記者はプロが多いので安心していますが、数字しか見れない人はJ.Dに投票するでしょうか。
 ナ・リーグMVPはイエリッチで決まりでしょう。


 ア・リーグのサイ・ヤング賞もブレイク・スネルでしょうね。

 問題はナ・リーグのサイ・ヤング賞です。

 私はデグロムだと思っていますが、10勝9敗の成績がネックとなります。勝星がデグロムを上回っている投手が21人いますからね。

 しかし、防御率1.70は二位を0.67引き離し断トツ。WHIPは下二桁までだとシャーザーと並びの0.91ですが、厳密にはシャーザーの0.91088に対してデグロム0.91244と僅かに劣ります。被打率もシャーザー1割8分8厘に対してデグロム1割9分6厘、奪三振もシャーザー300個に対してデグロム269個。何と言ってもシャーザーは18勝7敗ですから、数字だけを見れば圧倒的にシャーザー有利なのです。

 それでも多くの人がデグロムを推す理由は、不振のチーム状況の中でメッツの先輩グッデンの持つ連続QS記録を塗り替えた投球内容にあります。まぁ、グッデンの時代にQSの発想があったのか記憶に定かではありませんので、連続QS新記録は後付けの感がしないでもありませんが(笑)。

 あのスライダーだけでも、Cy Young賞の資格は十分だと思います。

*デグロムのカードは長髪時代が大宗を占めていますが、こちらは髪を切ったデグロムなので2018年Toppsです。



 

2018年10月20日土曜日

19年 阪急vs朝日 5回戦


7月9日 (日) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 3 0 4 0 1 0 1 9 阪急 9勝9敗1分 0.500 天保義夫
1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 朝日 6勝12敗1分 0.333 大橋一郎 菊矢吉男

勝利投手 天保義夫 1勝1敗
敗戦投手 大橋一郎 0勝3敗

三塁打 (朝)大島

勝利打点 坂田清春 2


両軍合わせて22四球

 朝日は初回、一死後田中豊一が四球を選んで出塁、坪内道則のニゴロをセカンド上田藤夫が二塁に悪送球する間に一走田中は三塁に、打者走者の坪内も二塁に進んで一死二三塁、金光彬夫の三ゴロをサード坂井豊司は三走田中が飛び出したところにタッチに行くがセーフ、野選が記録されて一死満塁、菊矢吉男が押出し四球を選んで1点を先制する。

 阪急は3回、先頭の伊藤健一が二遊間にヒット、トップに返り山田伝が四球を選んで無死一二塁、上田が送りバントを決めて一死二三塁、坂田清春が中前に逆転2点タイムリーを放って2-1、バックホームの間に打者走者の坂田は二塁に進み、髙橋敏は右飛に倒れるが、野口明はストレートの四球、三木久一も四球を選んで二死満塁、坂井が押出し四球を選んで3-1とする。

 阪急は5回、先頭の坂田が三前にセーフティバントを決めて出塁、高橋が四球を選んで無死一二塁、ここでワイルドピッチが飛び出して無死二三塁、野口は遊飛に倒れるが、三木が四球を選んで一死満塁、朝日は8四球を乱発した先発の大橋一郎を下げてファーストの菊矢吉男をマウンドに送り込むが、坂井が三遊間にタイムリーを放って4-1、天保義夫の遊ゴロでショート伊藤はセカンドゲッツーを狙って二塁に送球するがこれが悪送球、三走高橋に続いて二走三木も還って6-1、高橋の生還に対して天保に打点が記録されて一死一二塁、伊藤の捕前の当りをキャッチャー吉田弘が三塁に送球するがセーフ、野選が記録されて一死満塁、トップに返り山田が押出し四球を選んで7-1とダメ押す。

 阪急は7回、一死後山田が中前打で出塁、上田も中前打を放って一死一二塁、坂田は一飛に倒れるが、高橋の右前打で二死満塁、野口が押出し四球を選んで8-1とする。

 阪急は9回、一死後高橋が四球で出塁、ここで菊矢がワイルドピッチ、野口の二ゴロをセカンド桜沢三郎がエラーして一死一三塁、三木の二ゴロで三走高橋が還り9-1、ここで菊矢がこの回2個目のワイルドピッチ、坂井も四球を選ぶが、天保は三ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。

 天保義夫は4安打8四球4三振1失点、自責点ゼロの完投で今季初勝利をあげる。

 朝日先発の大橋一郎が8四球、二番手の菊矢吉男が6四球を乱発し、阪急の天保も8四球、両軍22四球の乱戦ということで、12時31分に始まったこの試合は14時21分に終了、当時としては異例の9イニングでの試合時間1時間50分を要した。

 阪急では坂井豊司が4四球、山田伝が3四球、髙橋敏が3四球を選び、野口明と三木久一も2四球と、5人で14四球を選んだのであった。

 菊矢吉男が9回に1イニング2暴投を記録。菊矢は1939年に14暴投を記録して永く日本記録保持者であったが、この記録は1990年に最晩年の村田兆治が17暴投を記録して更新した。

 

2018年10月18日木曜日

中飛失が犠飛


 お伝えしたとおり、産業1回表の攻撃、一死満塁で藤原鉄之助の中飛を近畿のセンター岡村俊昭が落球しましたが、三走小坂三郎がタッチアップから生還、この得点に「自責点」が記録されていますので藤原の「中飛失」は「犠牲フライ」と認定できます。

 「犠飛」が記録されていなかった時代であるにもかかわらず、公式記録員山内以九士氏は岡村のエラーが無くても三走小坂は生還できたと判断して「自責点」を記録しました。

 これは日本野球史における「記録」の正確性を伝える「貴重な記録」であると考えられますので再度ご紹介させていただきます。

*小坂の得点が〇で囲われていますので「自責点」を意味します。


 

19年 産業vs近畿 5回戦


7月9日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
4 0 0 0 0 0 1 0 0 5 産業 7勝11敗1分 0.389 森井茂
0 0 0 0 0 0 0 1 1 2 近畿 4勝14敗1分 0.222 中本政夫

勝利投手 森井茂     5勝8敗
敗戦投手 中本政夫 2勝8敗

二塁打 (産)藤原

勝利打点 藤原鉄之助 1


森井茂、自責点ゼロの完投

 産業は初回、先頭の小坂三郎が四球で出塁、鈴木秀雄が死球を受けて無死一二塁、加藤正二は左飛に倒れるが、金山次郎が四球を選んで一死満塁、藤原鉄之助の中飛をセンター岡村俊昭が落球、三走小坂はタッチアップから生還、この得点には「自責点」が記録されていることから、藤原の中飛失は当ブログルールに則り「犠飛」と記録される。この当時は公式記録では「犠飛」は記録されていませんが、「中飛失」で「自責点」が記録されているということは、山内以九士公式記録員は「犠飛」を意識した上で「中飛失」であるにもかかわらず「自責点」を記録したと推測されます。

 野口正明が中前打で続いて2-0、なお一死満塁から松尾幸造が右前に2点タイムリーを放ち4-0とする。

 産業は7回、一死後加藤が遊失に生き、金山は二飛に倒れて二死一塁、藤原の左中間二塁打で加藤が生還して5-0とする。

 近畿は8回、一死後松川博爾の三ゴロをサード井上嘉弘が一塁に悪送球、トップに返り加藤喜作の左前打で一死一二塁、吉川義次の当りは三ゴロ、これを又もサード井上が一塁に悪送球する間に二走松川がホームに還り1-5とする。

 近畿は9回、先頭の岡村が右中間にヒット、八木進の三ゴロをサード井上がエラー、井上は2イニングで3失策、荒木正が四球を選んで無死満塁の大チャンス、中本政夫に代わる代打木下勇は浅い右飛に倒れて一死満塁、松川の三ゴロ併殺崩れの間に三走岡村が還って2-5とするが、トップに返り加藤が三ゴロに倒れてゲームセット。

 森井茂は6安打2四球4三振2失点、自責点ゼロの完投で5勝目をあげる。
 中本政夫も9回を完投して森井茂と同じく被安打は6本であったが、6四死球を与えたことが敗因となった。