2010年5月7日金曜日

三冠への道 ⑧&一騎打ち ②

 本日はいよいよお楽しみのロイ・ハラデーvsアルバート・プホルスの対決が見られましたので、特別バージョンとして三冠への道 ⑧及び一騎打ち ② を同時にお送りいたします。
 MLBホームページではランナーを三塁に置いてプホルスが三遊間にタイムリーを放ったシーンを見ることができます。ハラデーの投じたツーシームが珍しく高めに浮いたところを見逃しませんでした。試合はフィラデルフィア・フィリーズがセントルイス・カージナルスを三連戦スウィープし、ナショナルリーグ・東地区で順当にトップを走っています。中地区ダントツトップだったカーズは三連敗でちょうど良くなった位のトップを維持しています。西地区は何とサンフランシスコ・ジャイアンツがトップ、自慢になりますが、4月12日付けブログ「三冠への道 ②」に鍵を握るのはバリー・ジトと書いたとおり、開幕5連勝で4連勝のリンスカムと共にジャイアンツを引っ張ります。リリーフ陣が心もとないので、恐らくブルペンの補強に走るでしょう。こちらはナショナル・リーグ東地区のワシントンン・ナショナルズとは違って春の椿事ではなさそうです。

 他地区についても言及しておきましょう。アメリカン・リーグ東地区はようやく私の好きなトレード下手のボストン・レッドソックスが戻ってきました。矢張りレッドソックスは期待が強いながら負けるのパターンの方が似合っています。J.D.ドリューのような金食い虫を獲った時に厭な予感がしていましたが、ついにエイドリアン・ベルトレを獲り、ここにメジャー2大金食い虫が集結することとなりました。このトレード下手こそがボストンの真骨頂、地力がありますから2着争いには食い込んでくるでしょうが、バンビーノの呪いは解けてもガルシアパーラの呪い(これは私の造語であり、2004年に1918年以来86年ぶりにワールドチャンピオンになりバンビーノの呪いが解けた代償にノマー・ガルシアパーラ(今年引退を表明したようです。)を放出した呪い、その後ショートには苦労のしっ放しです。)は当分解けそうにありません。因みに私とレッドソックスとは永い付き合い、フレッド・リン(1972年の第1回日米大学野球選手権(これは本当は第2回らしく、かつて第1回があったらしいのですが詳しい資料がなく一般的に言われているとおりこちらを第1回としておきます。)で関西大学の山口高志から150メートルの大ホームランを打ったことから、アメリカよりも早く日本で有名になった。)の1975年以来カージナルスに次いで好きなチームなので何を言っても許されるでしょう。

 中地区はミネソタ・ツインズが頑張っているのが何より、5月2日付けブログ「プレイヤー・オブ・ザ・ディケード」をお読みいただければ分かるとおり、私はカービー・パケットの大ファンであり、ミネソタには頑張ってもらいたい。MM砲のいるうちに1991年以来のワールドチャンピオンになることを期待しています(因みにMM砲とは1960~61年のニューヨーク・ヤンキース、ミッキー・マントル及びロジャー・マリスのことを指しますが、現代のMM砲と言えばミネソタの誇るジョー・マウアー及びジャスティン・モウノーを指します。)。

 最も注目度の薄い西地区(これは私個人の話であり一般的には最も注目度が高いかも)は予想通りシアトル・マリナーズが定位置の最下位、順当な結果でしょう。クリフ・リーを三角トレードで獲得した瞬間に厭な予感がしましたが(その時はまだ当ブログを開設していなかったので予言することはできませんでしたが)、リッチ・セクソン以上の高値掴みとなったことは間違いないでしょう。クリフ・リーは元々それほど力のあるピッチャーではありませんでした。2008年のサイ・ヤング賞受賞イヤーはカーブが低めに決まり素晴らしい内容であり、日本では松坂サイ・ヤング賞論が実しやかに語られていましたが、断然トップの票を集めてクリフ・リーが受賞しました。しかし、2009年前半は元のクリフ・リーに戻っていました。フィリーズ移籍後は大分良くなっていましたが、2008年で材料出尽くしの感は否めません。

 本題の「一騎討ち」に戻りましょう。5月4日のティム・リンスカムのピッチングを見てください。7回で13奪三振、6回を終わって12奪三振でしたので、マジでロジャー・クレメンス及びケリー・ウッドの20奪三振を狙ってくるのではと期待させるほどでした(記録達成が無くなったので降板させたのでしょう。7回にも2つ取っていれば続投させたのではないでしょうか。)。ここまで6試合に登板し4勝0敗、防御率1.70、42回3/1を投げて56奪三振、1試合平均11.91個となります。奪三振数は両リーグトップ(と言うより突出している、と言うより神がかり的。) 。三年連続の期待を抱かずにはいられません。
 一方、ロイ・ハラデーは7試合に登板して6勝1敗、防御率1.45、56回を投げて48奪三振。6勝のうち完投勝利が3。更にその内完封勝利が2です。内容的にはリンスカムを上回っており、70対30でサイ・ヤング賞はロイ・ハラデーと考えております。

 松坂は「ロイ・ハラデーのピッチングを見習いたい。」と常々語っています。本日、今期初勝利をあげました。まずはホッとしたことでしょう。内容は言わずもがな、初回に4点を取られたことより、味方が逆転してくれた直後にKO(記録的にはKOとはなりませんが誰の目から見ても内容はKOです。)された点は猛省を促したい。「喜んでいられる内容ではなかった。」というコメントに期待したい。


0 件のコメント:

コメントを投稿