2013年11月10日日曜日

16年 大洋vs南海 4回戦


5月12日 (月) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 3 0 0 1 0 0 4 大洋 14勝8敗 0.636 古谷倉之助
0 1 0 0 0 0 0 0 1 2 南海 8勝12敗 0.400 川崎徳次

勝利投手 古谷倉之助 2勝1敗
敗戦投手 川崎徳次     2勝5敗

二塁打 (南)村上、岩本、鬼頭

勝利打点 古谷倉之助 1


百万ドル内野復活!!

 大洋はベテラン古谷倉之助、南海は若手の川崎徳次が先発。

 南海は2回、一死後村上一治が左中間に二塁打、岡村俊昭が右前にタイムリーを放って1点を先制する。木村勉が四球を選んで一死一二塁、前田貞行は三振、スリーストライク目にキャッチャー佐藤武夫が二塁に牽制、二走岡村を刺して珍しい形の“三振ゲッツー”が完成する。

 川崎の前に3回までノーヒットに抑えられてきた大洋は4回、先頭の高橋輝彦が中前打で出塁、濃人渉が送って一死二塁、黒澤俊夫は四球、森田実も四球を選んで一死満塁、ここで百戦錬磨の古谷倉之助が右前に逆転の2点タイムリー、更に一死一三塁から石井豊の左犠飛で1点追加して3-1とリードする。

 大洋は7回、先頭の古谷が又も右前打、石井が送りバントを決め、佐藤の左前打で一死一三塁、織辺由三の遊ゴロで三走古谷はホームに突進、ショート前田からの送球をかいくぐって生還し4-1とリードを広げる。記録はフィルダースチョイス。

 南海は9回、一死後岩本義行が左翼線に二塁打、鬼頭数雄も右中間に二塁打を放って2-4とするが、村上は三振、岡村は一飛に倒れて大洋が逃げ切る。


 古谷倉之助は南海打線に9安打を許すも老練なピッチングで6個の併殺を奪い、2四球4三振の完投で2勝目をあげる。打っても逆転の決勝打を放って勝利打点を記録、走っても激走を見せて4点目のホームを踏んだ。


 南海の6個の併殺は以下のとおり。初回、一死一塁で岩本の三ゴロで「5-4-3」、2回は上記のとおり変則“三振ゲッツー”。4回、一死一塁で木村の三ゴロが「5-4-3」、5回は無死一塁で川崎の遊ゴロが「6-4-3」、6回は一死一塁で鬼頭の遊ゴロが「6-4-3」、7回は一死一塁で木村の二ゴロが「4-6-3」と渡って6個のダブルプレーが完成。


 古谷のドロップを南海打線が引っ掛けて併殺の山を築いていったようです。大洋の前身であるセネタースは昭和11年にはセカンド苅田久徳、サード高橋輝彦、ショート中村信一の「百万ドル内野」を形成し、華麗な併殺プレーで観客を魅了していました。高橋と中村を兵役で欠いて「百万ドル内野」は一旦解消しましたが昭和15年終盤に相次いで戦場から復帰、金鯱と合併して大洋となった今季はショートには旧・金鯱の濃人渉で固定されていますがセカンド、サードを苅田、高橋、中村の旧・百万ドル内野トリオが守っています。





          *古谷倉之助はベテランの味を見せて若き川崎徳次に投げ勝つ。










*大洋守備陣が記録した6個の併殺。スタメンはファースト石井豊、セカンド中村信一、サード高橋輝彦、ショート濃人渉で途中からセカンドが苅田久徳に交代している。











     *6個の併殺を喫した南海打線。「}」で括ってあるのが「併殺」です。



















 

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