2012年9月17日月曜日

三冠への道 2012 ⑦



 昨日ミゲール・カブレラのバッティングは「線で捉えるタイプ」と書かせていただきましたが本日の38号スリーランは正にその通りのバッティングでした。右のサイドハンドの外角スライダーに身体を残して左越えに持っていきました。FOXのアナウンサーの「アンビリーバブル」は決してアメリカ人特有の誇張ではなく、人類最高のバッティングテクニックだと思います。


 今季の38本塁打の打球方向は、レフトポール際が1本、左越えが13本、左中間が5本、中越えが10本(うちバックスクリーン直撃は7本)、右中間が4本、右越えが4本、ライトポール際が1本となっており、左方向が19本、センターから右方向が19本ときれいに打ち分けています。画像はMLB.comで無料で見ることができます。MLB.comのホームページから「Scoreboard」に入り、見たいチームをクリックするとそのチームのページに入ります。「SCHEDULE」をクリックすると「Calendar」に入りますので後は見たい日の試合をクリックすれば全試合のハイライトシーンを無料で見ることができます。


 再びマイク・トラウトを抜いて首位打者、打点もジョシュ・ハミルトンに並んでトップ、本塁打はハミルトンに4本差となりました。残りは17試合、ハミルトンは最低でも3本伸ばして45本には乗せるでしょうからノルマはあと7本塁打となります。ミギーは今年休んだのは1試合だけですので残り試合は全試合に出場すると考えられます。順延試合が予備日に組み込まれますので明日のホワイトソックス戦以降10月3日まで休みなしの連戦が続きます。最後の13試合はプレーオフの可能性が無いロイヤルズと7試合、ツインズと6試合が組まれているので有利と言えば有利なのですが。


 アメリカン・リーグのMVP争いはマイク・トラウトとミゲール・カブレラに絞られた感があります。ジョシュ・ハミルトンは二冠の可能性が高いのですが打率が低くて本塁打・打点の二冠のパターンはMVP投票では票が伸びない傾向にあります。三冠王であればカブレラでしょうがタイトル無しであれば必然的にマイク・トラウトが首位打者になりますのでトラウト有利となるでしょう。大穴に浮上してきているのがデレク・ジーターで、逆転首位打者の目が残っていますので漁夫の利も考えられます。ESPNのMVP予想座談会で名前があがっているのはマイク・トラウト、ミゲール・カブレラ、デレク・ジーターでした。


 ナショナル・リーグのMVP候補にはバスター・ポージーが急浮上してきています。ライアン・ブラウンは本塁打・打点の二冠が濃厚で打率も3割1分台ですから普通の年であればMVP候補となりますが昨年オフの薬漬け疑惑は投票動向に影響するはずです。筆頭候補であったアンドルー・マカッチェンは打率の低下に比例してパイレーツの成績も低下してきましたので苦しくなってきました。当ブログではここまでは予想していましたがR.A.ディッキーはサイ・ヤング賞止まりでMVPとのW受賞までは厳しくなってきたと言わざるを得ません。現時点での最有力候補はバスター・ポージーでしょう。


 MVP投票では年々チーム成績の影響度合いが強くなってきています。マカッチェン株が暴落してポージー株が暴騰しているのはチーム状況に影響されていると考えられます。ジーターの名前が挙がっているのも同じ理由からでしょう。この点、プレーオフ進出が厳しくなっているエンゼルスのマイク・トラウトには不利となりますがフレッシュさでカバーしたいところです。アメリカン・リーグ中地区はワイルドカードの可能性がありませんのでタイガースは2ゲーム差のホワイトソックスを逆転する以外にプレーオフ進出の目がありません。明日のホワイトソックスとの最終戦はミゲール・カブレラ悲願のMVPを懸けた戦いともなります。





 

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