2012年4月13日金曜日

14年 ジャイアンツvs金鯱 11回戦


10月7日 (土) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 3 0 2 0 0 0 5 ジャイアンツ 57勝20敗2分 0.740 楠安夫 スタルヒン
0 0 0 2 0 1 0 0 0 3 金鯱       30勝47敗3分 0.390 古谷倉之助 内藤幸三


勝利投手 スタルヒン 36勝12敗
敗戦投手 古谷倉之助 6勝15敗


二塁打 (金)小林茂、野村、小林利
三塁打 (金)野村

スタルヒン好リリーフで36勝目


 ジャイアンツは初回、先頭の白石敏男が左前打で出塁、水原茂が四球を選んで無死一二塁、千葉茂の投ゴロの間に二者進塁して一死二三塁、中島治康は四球で一死満塁、しかし川上哲治の投ゴロは「1-2-3」と渡ってダブルプレー。

 ジャイアンツは4回、先頭の中島治康の二ゴロをセカンド五味芳夫がエラー、続く川上は三振に倒れるがアチラノ・リベラ(アデラーノ・リベラ)が中前打を放って一死一二塁、三田政夫は三振に倒れて二死一二塁、吉原正喜の遊ゴロをショート濃人渉が一塁に低投して二死満塁、楠安夫が押出し四球を選んで1点を先制、トップに返り白石が右前に2点タイムリーを放って3-0とする。

 金鯱は4回裏、二死後古谷倉之助の一ゴロをファースト川上がエラー、小林茂太が左中間に二塁打を放ち一走古谷は一気にホームインして1-3、更にバックホームされたボールをキャッチャー吉原が逸らす間に打者走者の小林茂太もホームに還って2-3と1点差に詰め寄る。

 金鯱は5回表に先発の古谷が先頭の千葉に中前打を許すと内藤幸三にスイッチ、内藤が後続を抑えてこの回無得点。

 ところが内藤が突然崩れてジャイアンツは6回、楠、白石、水原が三連続四球を選んで無死満塁、千葉の右犠飛で4-2、二走白石もタッチアップから三塁に進み、中島の左犠飛でこの回ノーヒットで2点をあげて5-2とする。

 金鯱は6回、先頭の濃人が死球を受けて出塁、五味が四球を選んで無死一二塁、野村高義が左翼線に二塁打を放って3-5としてなお無死二三塁、ジャイアンツベンチはここでスタルヒンを投入し、先発の楠安夫は勝利投手の権利を持ったまま降板する。スタルヒン内藤を三振、小林茂太を浅い右飛、小林利蔵を二飛に抑えて圧巻のリリーフを見せる。

 金鯱は7回、先頭の武笠茂男の遊ゴロをショート白石が一塁に低投、瀬井清は右飛に倒れるが長島進が中前打を放って一死一二塁、吉原の二塁牽制が悪送球となる間に二走武笠が三進して一死一三塁、濃人の投ゴロで武笠はホームに突っ込むがスタルヒンのバックホームにタッチアウト、スコアカードの記載だけでは分からないがまだ7回なのでスクイズ失敗の可能性もある。なお二死二塁とするが五味は三振に倒れてスリーアウトチェンジ。スタルヒンは2つのエラーにも腐らず無失点で切り抜ける。

 金鯱の8回は三者凡退。9回、先頭の小林利蔵が右中間に二塁打を放つがここも武笠が三振、瀬井が二ゴロ、長島が遊直に倒れてジャイアンツが5対3で逃げ切る。


 現行ルールでは楠安夫に勝利投手が記録され、圧巻のリリーフを見せたスタルヒンにセーブが記録されるところであるが公式記録ではスタルヒンに勝利投手が記録されて36勝目をあげる。

 ジャイアンツの5得点には全て打点が記録されているが楠安夫の押出し四球、千葉茂と中島治康の連続犠飛で3打点が記録されており、適時打は白石敏男の2点タイムリーだけであった。

 ジャイアンツ5回の攻撃は先頭の千葉茂が中前打を放ち中島治康は三飛に倒れて一死一塁、ここで第一打席併殺打、第二打席三振で前の回にはエラーも犯した川上哲治に代打鈴木田登満留が起用された。鈴木田はピッチャー強襲ヒットを放つが後続なく無得点に終わった。鈴木田は今季通算7打数2安打ですから貴重な1本です。藤本定義監督は中島治康がどんなに不振でも代えることはないが千葉茂、川上哲治、吉原正喜は少しでも気を抜くとスパっと代えている。若手の育成にはこれくらいの厳しさがなければならない。ゆとり教育で甘やかされてきた現代の若者では泣いちゃうかもしれませんが。







*スコアブックの記載でも分かる通り楠安夫は勝利投手の権利を持ったまま降板しているので現行ルールでは楠に勝利投手が記録されるが公式記録ではスタルヒンに記録されて36勝目をあげる。





*ジャイアンツ6回の攻撃で千葉茂と中島治康が連続犠飛を記録した場面。「四角」で囲ってあると「犠打」を表します。


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