2011年4月17日日曜日

13年秋 名古屋vsイーグルス 3回戦

10月1日 (土) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 0 0 0 0 1 0 0 1 4 名古屋    8勝6敗2分 0.571 松尾幸造
0 0 0 0 0 0 0 3 0 3 イーグルス 6勝6敗2分 0.500 亀田忠


勝利投手 松尾幸造 3勝4敗
敗戦投手 亀田忠     2勝3敗


二塁打 (名)松尾、桝、大沢
本塁打 (名)鈴木 2号


名古屋、ハリスから4盗塁


 名古屋・松尾幸造、イーグルス・亀田忠の両剛腕エース対決。

 名古屋は初回、先頭の戒能朶一がストレートの四球、二番鈴木秀雄がワンワンからの三球目をレフトスタンドに叩き込んで2点を先制する。更に桝嘉一がストレートの四球、白木一二の二ゴロでランナーが入れ替わり、大沢清の三塁内野安打で一死一二塁、倉本信護がストレートの四球を選んで一死満塁、続く三浦敏一のカウントもノースリーとなって亀田忠は絶対絶命の大ピンチ。ところがここからストライクが三つ続いて見逃し三振、更のバッキー・ハリスが一塁に牽制球を投げて一走がタッチアウトとなってダブルプレー。ところがスコアブックに残された記録は何故か三塁ランナー白木に「2-3」(キャッチャーハリスからファースト中河に送球)でスリーアウト目が記録されている。「併殺数」の欄には「ハリス、中河」と記録されているので本来であれば一塁ランナーの倉本にスリーアウト目が記録されるはずでこれは誤記載であろう。

 名古屋は6回、この回先頭の大沢が珍しく引っ張って左中間に二塁打、倉本の右飛で大沢が三進、三浦四球で一死一三塁、続く松尾のカウントワンワンからの三球目にダブルスチールを敢行、白球はハリスからショート山田潔、山田からハリスに2-6-2と転送されて大沢はタッチアウト。大沢には盗塁失敗が記録され、二塁に進んだ三浦は重盗失敗の片割れで盗塁は記録されない。更にカウントツースリーからの六球目に三浦が三塁にスチール、虚を突かれたハリスの送球が悪送球となって三浦が生還して3-0とする。二死二塁のカウントツースリーなのでもしかしたら三浦が塁が詰まっていると勘違いしてスタートを切ったとも考えられなくはないが、これがサインであれば根本行都監督のファインプレー、三浦の判断であれば大ファインプレーである。

 松尾幸造は3回まで1安打1四球。4回、5回は三者凡退、ここまで2三振と打たせて取るピッチングが板に付いてきた。6回に先頭の山田に右前打を許し漆原進四球で無死一二塁のピンチを迎えるが寺内一隆を三ゴロに打ち取り5C-3のダブルプレーに仕留める。7回も亀田に中前打を打たれるが後続を抑えてここまで3安打2四球2三振無失点。

 イーグルスは8回、杉田屋守遊飛後、山田が四球を選んで出塁、漆原は右飛に倒れて二死一塁、トップに返り寺内四球で二死一二塁、ここで中根之が中前にタイムリーを放って1-3、センターからの返球をキャッチャー三浦が後逸する間にランナーそれぞれ進塁して二死二三塁、続くハリスの遊ゴロをショート村瀬一三がトンネルして二者還って3-3の同点に追い付く。ここまで打たせて取ってきた松尾もさすがに力が入ったか続く四番亀田は三振に打ち取る。

 名古屋は9回、手痛いエラーを犯した村瀬が粘って四球で出塁、戒能の投ゴロでランナーが入れ替わり、鈴木の一塁内野安打で一死一二塁、ここで桝嘉一がワンワンからの三球目をセンター前に弾き返して戒能を迎え入れて4-3とする。

 松尾幸造は最終回のイーグルスの攻撃も落ち着いたピッチングで中河を遊ゴロ、野村実を三ゴロ、杉田屋を三ゴロに抑えて完投勝利。4安打4四球3三振3失点、自責点1の見事なピッチングであった。

 亀田忠は7安打10四球10三振4失点、自責点3と相変わらずの「三振か四球」。打たせて取るピッチングに改造中の松尾と共に両エースが持ち味を発揮した好ゲームであった。

 名古屋の勝因はバッキー・ハリス何するものぞの積極的な走塁にあった。本盗失敗の大沢清も8回四球で出ると二盗に成功、5回には鈴木秀雄が二盗、9回には桝嘉一が三盗を決めており、6回の三浦の三盗と合わせて4盗塁を記録、失敗は大沢の本盗失敗だけであった。



*ここまではっきりした誤記載は珍しい。下の写真のとおりこの日のイーグルスの併殺は「ハリス、中河」による一度だけ、中河はもちろんファーストを守っている。
 1回、三浦の打席で三振ゲッツー。ハリスの送球は一塁ランナー倉本に対するもであったが、白木にアウトが記録されている。公式記録への影響は白木の残塁数が1増えて倉本の残塁数が1減じられるだけなのでほとんど影響は無い。









*松尾幸造と亀田忠の投げ合いを伝えるスコアブック

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