2011年4月2日土曜日

13年秋 第3節 週間MVP

 今節は日本におけるプロ野球史上初めてとなる波乱の一週間であった。セネタースが2勝1分、ライオンが3勝1敗、阪急が3勝1敗、イーグルスが2勝1敗1分、名古屋が1勝1敗1分、ジャイアンツが1勝1敗1分、金鯱が2勝3敗、南海が1勝3敗、タイガースが0勝4敗であった。


週間MVP

 投手部門

 金鯱 常川助三郎 

 波乱の主役はタイガース、ジャイアンツを立て続けに破った金鯱であり、その立役者が常川助三郎であった。9月16日のタイガース戦では初回に佐々木常助と瀬井清の2本の三塁打であげた2点を守り、9回二死までタイガース打線を7安打2四球0三振1得点に抑える。公式記録では勝利投手はリリーフに出て一死をとった中山正嘉に記録されているが実質的な勝利投手が常川助三郎であることに異論を挟む者はいないでしょう。
 翌17日のジャイアンツ戦にも二戦連続先発して6回3分の0を6安打2四球0三振2得点に抑え、中山正嘉が3回を抑えて逃げ切り両巨頭を相次いで倒した。


 阪急 宮武三郎 1

 今節2勝をあげて阪急の二位浮上に貢献する。老骨に鞭打ってと言うのは32歳の宮武三郎に失礼であるが、東京六大学時代は長嶋に抜かれるまでの通算本塁打記録7本を記録するとともに、投手としても通算38勝をあげてこちらは現在でも慶應義塾大学史上最多勝利記録である。


 イーグルス 亀田忠 1

 9月16日のジャイアンツ戦で延長14回を投げて20奪三振。この記録は延長戦における最多奪三振記録として現在に至るまで破られていない。



打撃部門

 阪急 ジミー堀尾文人 

 阪急二位躍進の打の立役者。今節15打数5安打4得点7打点、二塁打2本、本塁打1本。


 ライオン 鬼頭数雄 

 ライオン快進撃の打の立役者。今節16打数6安打2得点4打点。



殊勲賞

 イーグルス 望月潤一 1

 9月18日の南海戦でプロ入り初勝利を飾る。昨年は投げるたびに四球で自滅していたが、今春はリリーフで試合を作ってきた。徐々に長いイニングを抑えられるようになりバックの援護もあって初勝利に結びついた。望月の成長振りを見ると、いかにステップを踏んでいく過程が重要であるかがよく分かる。


敢闘賞 

 阪急 黒田健吾 1

 今節17打数7安打5得点2打点。現在最も当っているバッターである。


 ライオン 水谷則一 1

 今節17打数5安打1得点4打点。鬼頭数雄と共に快調ライオンを引っ張る不動の四番。


 イーグルス 中河美芳 1

 9月17日のタイガース戦で延長12回を投げ切り完投勝利。



技能賞

 イーグルス 大貫賢 1

 イーグルス移籍後出番は少ないが、18日の南海戦では見事な補殺を決める。宝塚運動協会時代に快速球投手として鳴らした肩は未だ健在。

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