2019年8月17日土曜日

21年 巨人vsセネタース 1回戦


4月27日 (土) 後楽園 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
6 0 2 0 1 1 1 0 1 12 巨人 1勝0敗 1.000 近藤貞雄 
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0  セ軍 0勝1敗 0.000 一言多十 黒尾重明 

勝利投手 近藤貞雄 1勝0敗
敗戦投手 一言多十 0勝1敗 

二塁打 (巨)千葉、近藤、諏訪、林 (セ)黒尾、横沢、長持
三塁打 (巨)千葉

勝利打点 (巨)千葉茂 1

猛打賞 (巨)千葉茂 1、黒沢俊夫 1、林清一 1


巨人、16安打12得点の猛攻

 後楽園の第2試合は午後3時17分、池田豊主審の右手が上がりプレイボール。この試合も審判は池田と島の二氏。

 巨人は初回、先頭の山田潔がストレートの四球で出塁、続く呉新亨もスリーボールツーストライクから四球、スコアカードによるとこのフォアボール目にキャッチャー熊耳武彦が二塁に悪送球、一走山田は三塁に進んだ。スリーボールツーストライクから山田がスタートを切っていたと考えられるが、フォアボール目に二塁に送球した熊耳のミスである。呉が二盗を決めて無死二三塁、ここで千葉茂が左中間をライナーで抜く二塁打を放ち2点を先制、続く黒沢俊夫はストレートの四球、セネタース先発の一言多十は一死も取れず降板して二番手として黒尾重明がマウンドに上がる。多田文久三はスリーボールツーストライクまで粘って四球を選び無死満塁、諏訪裕良がストレートの押出し四球を選んで3-0、林清一の中犠飛で4-0、近藤貞雄が四球を選んで一死満塁、山川喜作が右前に2点タイムリーを放ちこの回6点を先制する。


 巨人は3回、二死後呉がストレートの四球、千葉が得意の右打ちを見せてライト線にヒット、黒沢が四球を選んで二死満塁、多田が左前に2点タイムリーを放ち8-0とする。



 巨人先発の近藤貞雄は3回までパーフェクトピッチング、4回に2四球を与えるが無安打、5回も無安打に抑えて戦後開幕日にいきなりノーヒットノーランかという投球を見せる。

 巨人は5回も千葉の右中間三塁打と多田の一ゴロで加点、6回は山田のバントヒットと黒沢のタイムリー、7回は諏訪と林の連続二塁打で1点追加、11-0とする。

 セネタースは6回裏、先頭の黒尾がライト線に二塁打を放って初安打、トップに返り横沢七郎の当りもライト戦にフラフラと上がり二塁打、ハーフウェイからスタートを切った二走黒尾は三塁ストップ、続く鈴木清一の遊ゴロの際に守備妨害で二走横沢がアウト、打者走者の鈴木は二塁に進んでおり記録は遊ゴロなので、横沢に打球が当たったのではなく二三塁間に挟まれている間に守備を妨害した模様、後続も抑えられて無得点。


 巨人は9回表、先頭の林が三遊間にヒット、近藤も左前打、山川はストレートの四球で無死満塁、セ軍は前進守備を取らず、山田の遊ゴロが「6-4-3」と転送されてゲッツーとなる間に三走林が還って12-0とする。


 セ軍は最終回、一死後飯島滋弥がストレートの四球で出塁、長持栄吉が右中間に二塁打を放って一死二三塁と最後の反撃を試みるが、上口政に代わる代打白木義一郎は捕邪飛、熊耳は三振に倒れて万事休す。


 近藤貞雄は3安打4四球5三振で戦後の公式戦初の完封勝利を飾る。打たれた3安打は全て二塁打であった。


 千葉茂がシングル、二塁打、三塁打の3安打、黒沢俊夫は3安打3四球で出塁率10割、林清一も3安打を記録するなど、巨人は開幕戦から16安打の猛攻を見せた。四球は3回までの10個を含めて15個で、17残塁を記録した。昭和18年10月16日に阪神が記録した18残塁に次ぐ記録である。1987年7月17日に近鉄が18残塁で並び、2014年7月15日にDeNAが19残塁で記録を更新し、2017年9月29日に日ハムが19残塁で並ぶこととなる。なお、昭和17年5月24日に名古屋が延長28回で記録した残塁も17個であった。


 セネタースは全くいいところなし、注目のルーキー大下弘は4打数無安打2三振のデビューであった。



*大下のデビュー戦。




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