2016年12月31日土曜日

18年 阪急vs南海 6回戦


7月11日 (日) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 4 0 0 4 阪急 15勝26敗 0.366 江田孝
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 南海 16勝24敗1分 0.400 別所昭

勝利投手 江田孝   1勝1敗
敗戦投手 別所昭 11勝11敗

三塁打 (急)江田

勝利打点 山田伝 1


江田孝、別所に投げ勝つ

 前半戦は別所昭と江田孝による火の出るような投手戦が展開された。

 阪急は別所に抑え込まれて3回まで無安打。4回、先頭の中村栄がセンター左にヒット、下社邦男が四球を選んで無死一二塁、しかし三木久一、松本利一は連続投ゴロ、池田久之は三振に倒れて無得点。5回は三者凡退。6回、一死後中村が四球から二盗に成功、下社も三塁内野安打から二盗を決めて一死二三塁、続く三木は三振に倒れるが3球目をキャッチャー八木進が弾いたため「三振ナットアウト」、三木は一塁に走るが八木からファースト中野正雄に送球されて三振が成立、スコアカードには正規の三振は「S.O」と記載されるが、この場合は「K」の下に「2-3」が記載される。続く松本に代わる代打笠石徳五郎は三振、こちらは「S.O」の記載。


 南海も江田に抑え込まれて6回まで無安打、四球の走者を2人出したのみであった。


 阪急は7回、一死後江田が四球を選んで出塁、伊藤健一の三前バントが内野安打となって一二塁、松本泰三も四球を選んで一死満塁、このチャンスに山田伝が二遊間にヒットを放ち二者生還して2点を先制、中村のピッチャー強襲ヒットで再度一死満塁、下社が押出し四球を選んで4-0とする。


 南海は7回、先頭の中野が四球で出塁、一死後別所が中前にチーム初安打を放って意地を見せるが、八木は一飛、鈴木芳太郎は遊ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。


 8回は三者凡退に終わった南海は9回、一死後中野が右前打、堀井数男の遊ゴロで中野は二封、別所が右前打を放って最後の反撃を試みるが、八木は左飛に倒れて試合終了。


 江田孝は3安打3四球1三振の快投を見せて今季初勝利を完封で飾る。自ら決勝のホームを踏み、8回にはこの試合両チーム唯一の長打となる三塁打を放つ活躍を見せた。


 別所は7回に3四球と乱れたことが敗因となったが、チーム総数3本のうち2安打を記録する意地を見せた。


 点差以上に若手両投手による投げ合いは見応えがあった。


 別所がこの後299の勝ち星を積み重ねて通算310勝に達するのはご存知のとおり。


 江田は昭和25年に23勝をあげて、セ・リーグ初代チャンピオンとなる松竹ロビンスの優勝に大きく貢献する。引退後は近鉄と西鉄・太平洋・クラウンライターでピッチングコーチとして数多の好投手を育て上げるが、クラウンラーターライオンズのピッチングコーチとして参加していた昭和53年早春の島原キャンプ中に急死することとなる。



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