2015年1月18日日曜日

17年 朝日vs大洋 5回戦


5月23日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 朝日 13勝19敗2分 0.406 林安夫
0 0 0 0 0 1 0 0 X 1 大洋 20勝12敗1分 0.625 野口二郎

勝利投手 野口二郎 12勝6敗
敗戦投手 林安夫      7勝8敗

本塁打 (大)濃人 2号

勝利打点 濃人渉 2号


野口二郎、快投乱麻

 朝日は林安夫、大洋は野口二郎、両エースの先発で午後1時2分、沢東洋男主審の右手が上がりプレイボール。塁審は一塁が島秀之助、三塁が横沢三郎の三氏、池田豊がネット裏に控えている。

 両チーム無得点で迎えた6回裏大洋の攻撃、一死後濃人渉がレフトスタンドに先制ホームラン、この一発で決着がついた。

 林安夫は5回まで4安打無失点、6回に濃人の一発を浴びたが7回、8回は三者凡退に抑える。


 野口二郎は凄まじい出来であった。初回、先頭の好調坪内道則を三振に打ち取ると波に乗り五味芳夫は左飛、岩田次男は三邪飛。2回、鬼頭政一を左飛に打ち取り広田修三も三振、内藤幸三の遊ゴロをショート濃人がエラーするが伊勢川真澄を二ゴロに打ち取る。3回は室井豊を三振、林安夫を遊飛、坪内を二飛に打ち取る。

 4回以降も三者凡退を続け、8回は広田からこの日6個目の三振、伊勢川から7個目の三振を奪う。誰の目にもノーヒットノーランと映った9回、室脇に代わる代打早川平一を遊ゴロに打ち取り打席は九番の林安夫、ここで林が中前打を放って無安打無得点は露と消えた。トップに返り坪内から8個目の三振を奪い、五味に代わる代打福士勇を一邪飛に打ち取り今季4度目の完封で12勝目をあげたが、南海とも後味の悪い締めくくりであった。


 当時の「野球界」によると、林安夫の中前打はセカンドを超える小飛球となってポテンヒットであったとのこと。当ブログの調べによると、野口二郎はこれで2試合連続完封、5月17日の黒鷲戦から32イニングス連続無失点、11日の南海戦から50イニングス連続自責点ゼロを継続中である。





*野口二郎は8回まで快投乱麻のピッチングで1安打完封。9回に林安夫に打たれた唯一のヒットはセカンド越えポテンであった。







 

2 件のコメント:

  1. 翌日の大洋軍対名古屋軍5回戦が楽しみですね。大記録を逃したこの日の晩の野口二郎は一体何をしていたか。
    ……「その日、以前タイガースにいた平桝さん(敏男・15年に1年だけ在籍した)がきましてね、川上哲ちゃんとぼくにご馳走したいというんです。当時宝塚のスター神代錦の兄さん、哲ちゃんはおばさんの関係で平桝さんとはよく知っていたので、2人が呼ばれた。もうその頃は酒もビールも配給制でね、普通なら1軒の店でビール1本とか酒1合……というふうに、きめられた量しか飲めない。ところが、平桝さんは、どういう背景があったのか、日比谷の料亭で私たちにたっぷりご馳走してくれましてね。すっかり嬉しくなって、ふだんは飲めないのに、その日はしこたま飲んじゃった。夜中に合宿まで帰ったのは覚えているけれど、あとはどうなったか、わからない。朝、目がさめたら食堂のテーブルの上に寝てましたよ」……
    大道文(昭和55年)「プロ野球の謎とロマン-初代・鉄腕投手 野口二郎(下)」『ベースボールマガジン8月号』より

    野口は二日酔いのままマウンドに立ったのです。

    http://baseballgleaning.blog.fc2.com/

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    1. その直前に巨人の春季優勝というビッグイベントがあるのですが全く知られていません(笑)。

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