2014年7月24日木曜日

16年 巨人vs阪急 13回戦


11月8日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 0 2 0 2 0 0 5 巨人 58勝22敗2分 0.725 中尾輝三 広瀬習一
3 0 1 0 0 0 1 1 X 6 阪急 50勝30敗1分 0.625 笠松実 森弘太郎

勝利投手 笠松実    11勝11敗
敗戦投手 中尾輝三 24勝9敗
セーブ     森弘太郎 6

二塁打 (巨)中尾 2、呉、水原 (急)新富、森田
三塁打 (急)新富

勝利打点 日比野武 6

猛打賞 (急)森田定雄 1

ファインプレー賞 (巨)呉波 4、5 (急)フランク山田伝 8


今季最高の好ゲーム

 阪急は初回、一死後フランク山田伝が四球で出塁、新富卯三郎が左中間に二塁打を放って一死二三塁、日比野武は四球を選んで一死満塁、黒田健吾の右前タイムリーで1点を先制、森田定雄のセンターへの当りは呉波がファインプレー、三走新富がタッチアップから悠々と生還して2-0、伊東甚吉が右前にタイムリーを放って3-0として試合の主導権を握る。

 巨人は3回、先頭の呉の二ゴロをセカンド伊東がエラー、中尾輝三の左越え二塁打で呉が快足を飛ばしてホームを駆け抜け1-3とする。

 阪急は3回裏、一死後日比野が中前打、黒田がストレートの四球を選んで一死一二塁、森田が左中間に二塁打を放って4-1と突き放す。

 巨人は5回、一死後呉が左中間に二塁打、中尾が左中間に2打席連続のタイムリー二塁打を放って2-4、トップに返り白石敏男は遊ゴロに倒れるが、水原茂が右中間を破って中尾が生還、3-4と追いすがる。打者走者の水原は二塁ベースを蹴って三塁に向かうが、ライト新富、セカンド伊東、サード黒田と中継されてタッチアウト。

 巨人は4回で先発の中尾をあきらめて5回から広瀬習一をマウンドに送り込む。

 阪急は6回から先発の笠松実に代えて森弘太郎をマウンドに送り込む。

 巨人は7回、一死後呉が四球で出塁、広瀬が三塁に内野安打、トップに返り白石が四球を選んで一死満塁、水原が押出し四球を選んで4-4の同点、千葉茂の遊ゴロの間に三走広瀬が還って5-4と逆転に成功する。

 阪急は7回裏、先頭の森田が左前打で出塁、伊藤の一ゴロの間に森田は二進、田中幸男の遊ゴロに二走森田が飛び出し「6-4」と送られてタッチアウト、しかし森が四球を選んで二死一二塁、トップに返り中島喬の代打井野川利春監督が左前に殊勲の同点タイムリーを放って5-5と追い付く。

 阪急は8回、先頭の新富が左中間に三塁打、日比野武が右前にタイムリーを放って6-5と勝ち越す。これが決勝打となった。

 巨人は最終回、一死後千葉が左前打で出塁、川上哲治の右前打で一死一二塁、川上に代えて代走に林清一を起用、しかし最後は中島治康の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレーで試合終了。


 両軍死力を尽くした激戦となった。両チームのセンター呉波が2つ、フランク山田伝が1つの美技を見せるなど内容の濃い試合となり、‶今季最高のゲーム”と言ってもよいでしょう。昭和16年通年の優勝は既に巨人に決まっており、消化試合となってもおかしくないのに何故このような好ゲームが生まれるのでしょうか。、昭和14年以降は実質三シーズン制で、昭和16年の秋季シリーズは巨人、南海が首位争いを繰り広げており、阪急はこれで8連勝となり現在絶好調と言ってよいチーム状況であることがこのような好ゲームを生んだ理由です。













 

0 件のコメント:

コメントを投稿