2010年11月9日火曜日

12年秋 タイガースvsイーグルス 7回戦

11月13日 (土) 甲子園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計
0 0 2 0 0 0 0 0 0  0   0  2  タイガース  33勝8敗1分    0.805  若林忠志
0 0 0 0 1 1 0 0 0  0 1X  3  イーグルス 25勝16敗1分  0.610  畑福俊英


勝利投手 畑福俊英 12勝10敗
敗戦投手 若林忠志    8勝4敗


二塁打 (タ)若林 (イ)野村
三塁打 (タ)景浦


イーグルス、サヨナラで十二連勝


 タイガースは3回、一死後藤村富美男が二遊間に内野安打、山口政信四球で一死一二塁、景浦将が中越えに三塁打を放ち二者還って2-0と先制する。


 4回まで若林忠志の前に無安打に抑えられていたイーグルスは5回、先頭のサム高橋吉雄が中前打で出塁、一死後杉田屋守も中前打、畑福俊英の遊ゴロで杉田屋が二封されて二死一三塁、辻信夫に代わる代打野村実が三前にセーフティ・バントを決めて三走高橋が生還し1-2。更に6回、寺内一隆中前打、中根之が一塁前に内野安打、バッキー・ハリスの中飛を中継したショート岡田宗芳の悪送球に間に寺内が還って2-2の同点に追い付く。


 畑福俊英は7回に若林忠志に二塁打、松木謙治郎に四球を許した以降、8回~11回までをパーフェクトピッチング。イーグルスは7回は野村、寺内のヒットで二死一二塁、8回は高橋の左前打、10回もハリス左前打、高橋四球で二死一二塁と終盤にかけて一方的に押し気味に進めるが決定打を欠く。


 イーグルスは11回裏(第一試合のため最終回)、先頭の杉田屋が中前打で出塁、畑福が送って一死二塁、ここで野村が右翼線にサヨナラの二塁打を放って3-2でタイガースを降し十二連勝を飾る。


 畑福俊英は11回を投げ抜き5安打4四球2三振の完投で12勝目。景浦に打たれた三塁打のみが悔いの残るところではあるが、畑福にとって生涯最高のピッチングと言っても過言ではないのではないか。




 イーグルスは今季タイガースに5勝2敗でこのカードを終了する。タイガースはこここまで33勝8敗1分であり、8敗のうち5敗をイーグルスに喫したものである。因みに昭和12年秋季リーグ戦をタイガースは39勝9敗1分で優勝するので、イーグルスは優勝チームの敗戦の過半数を占めるというねじれ現象を起こすこととなった。大学リーグ戦のように試合数が少なければ同様のねじれ現象は起こりうるが、プロ野球における長期リーグ戦においては、全世界を見渡しても空前絶後の記録であろう。

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