2015年6月22日月曜日

17年 阪急vs名古屋 10回戦


8月3日 (日) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 2 1 0 0 0 0 1 2 6 阪急     31勝29敗2分 0.517 義川泰造 中田武夫 笠松実
2 0 0 0 0 0 3 0 0 5 名古屋 22勝40敗2分 0.355 西沢道夫 河村章

勝利投手 笠松実 10勝11敗
敗戦投手 河村章   5勝13敗

二塁打 (名)吉田
三塁打 (名)古川、吉田
本塁打 (急)森田 2号

勝利打点 なし

猛打賞 (名) 古川清蔵 1


下駄を履くまで

 名古屋は初回、二死後本田親喜が四球を選んで出塁、吉田猪佐喜が右中間に二塁打を放って本田が還り1点を先制、古川清蔵も右越えに三塁打を放って2-0、阪急ベンチは早くも先発の義川泰造をあきらめて中田武夫をリリーフに送り、飯塚誠は遊ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。

 阪急は2回、一死後森田定雄がストレートの四球で出塁、池田久之が三塁に内野安打、中村栄は三振に倒れるが、中田がストレートの四球を選んで二死満塁、トップに返りフランク山田伝が押出し四球を選んで1-2、上田藤夫が左前にタイムリーを放って2-2の同点、名古屋ベンチもここで先発の西沢道夫から河村章にスイッチ、黒田健吾は遊飛に倒れてスリーアウトチェンジ。

 阪急は3回、一死後中島喬が四球を選ぶと二盗に成功、更にワイルドピッチで三進、森田の遊ゴロをショート木村進一がエラーする間に中島が還って3-2と逆転する。

 名古屋二番手の河村は4回、先頭の中田に右前打を許してから俄然調子を上げ、8回二死まで14人連続凡打に打ち取るナイスピッチング。

 河村の好投に応えたい名古屋打線は7回、先頭の石丸藤吉が四球で出塁、続く岩本章のカウントがツーボールナッシングとなったところで、阪急ベンチはここまで何とか凌いできた二番手の中田から三番手笠松実にスイッチ、岩本は笠松からも2つボールを選んで四球で出塁、与四球は中田に記録される。本田は一塁線に送りバントを決めて一死二三塁、ここで吉田が右越えに逆転三塁打を放ち4-3、古川も左前にタイムリーを放って5-3とする。


 二番手河村が打てない阪急は8回も二死無走者、しかしここで森田がライトスタンドにホームランを叩き込んで4-5と1点差に追い上げる。当ブログが森田を「最も無名の最強打者」と呼んでいるのはご存知のとおり、ボールの飛ばない時代に流し打ちでスタンドインさせるパワーの持主です。

 1点差に追い上げた阪急は9回、先頭の中村に代わる代打日比野武が左前打を放つと代走に西村正夫を起用、笠松は送らずに打って出て中飛、トップに返り山田の打席で西村が勝負を賭けて二盗を試みるがキャッチャー古川からの送球にタッチアウト、誰しもが万事休すと見たが、山田が粘って四球を選び二死一塁、上田の当りは三ゴロ、今度こそ万事休すかと思われた瞬間、サード芳賀の一塁送球が低く逸れて白球はファウルグラウンドを転々とする。一走山田は快足を飛ばして二塁、三塁を回り同点のホームに突進、バックアップしたライトは強肩吉田猪佐喜、吉田からの本塁送球はタイミングはアウトで今度こそ本当に万事休すと思われた瞬間、キャッチャー古川がこれを後逸して山田が生還、5-5の同点、更に打者走者の上田も二塁、三塁を回ってホームに還り遂に6-5と大逆転。


 名古屋は9回裏、先頭の本田が三前にセーフティバントを決めるが、吉田は二飛、古川の遊ゴロで本田は二進、最後は飯塚が投飛に倒れて、二転三転のゲームは阪急が逆転勝ちした。


 勝負は一寸先は闇、下駄を履くまで分かりません。





*5人の投手の中で最も好投したのは敗戦投手となった河村章であった。











*壮絶な戦いを見せた両軍ナイン。








 

0 件のコメント:

コメントを投稿