2014年5月26日月曜日

16年 阪神vs巨人 9回戦


10月5日 (日) 中百舌鳥

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 4 0 0 0 0 0 0 0  4 阪神 31勝34敗 0.477 松本貞一
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 巨人 48勝18敗2分 0.727 中尾輝三 泉田喜義

勝利投手 松本貞一   3勝2敗
敗戦投手 中尾輝三 18勝8敗

二塁打 (神)土井垣 (巨)千葉

勝利打点 なし

猛打賞 土井垣武 1、森国五郎 2


松本貞一、巨人打線を翻弄

 阪神は2回、先頭の土井垣武が右前打、上田正が四球を選んで無死一二塁、松本貞一の三前送りバントが内野安打となって無死満塁、野口昇は三振に倒れて一死満塁、続く森国五郎の投ゴロは絶好のゲッツーチャンス、と思われたところこれをピッチャー中尾輝三がホームに悪送球、三走土井垣に続いて二走上田もホームに還って2点を先制、翌日の読売新聞によると「中尾は不覚にも尻餅をつきその崩れた体勢のままで投じた球が悪投となり・・・」とのこと。一走松本は三塁に進み打者走者の森も二塁に進んで一死二三塁、トップに返り宮崎剛の右前タイムリーで3-0、なお一死一三塁から皆川定之がスクイズを決めて4-0とする。

 巨人は初回、二死後千葉茂が右翼線に二塁打、しかし川上哲治は二ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。

 巨人は初回の千葉の二塁打で阪神先発の松本貞一を舐めてかかったようだ。2回~5回は全て三者凡退。6回には一死後中尾が中前打、白石敏男の三振後水原茂の右前打で二死一三塁とするが千葉は三ゴロに倒れる。7回も先頭の川上が二遊間に内野安打、中島治康と平山菊二は左飛に倒れるが楠安夫が四球を選んで二死一二塁、呉波の中前打で二走川上がホームを突くがセンター森からのバックホームを中継したピッチャー松本がホームに送球してタッチアウト。8回も二死後水原と千葉が連続四球、しかし川上は中飛に倒れてこの回も無得点。9回は先頭の中島が左飛、平山は右前打を放つが楠は三ゴロ、呉は二飛に倒れて松本貞一の前に完封負けを喫する。


 巨人の攻撃を見て何かお気づきでしょうか?

 ヒットは全てセンターから反対方向へのものですが凡打は引っ張りばかり。実際、4打数無安打の中島治康は第一打席の投ゴロの後は三打席連続左飛に倒れる。右打ちの千葉茂も2度の凡退は遊ゴロと三ゴロ。4打数無安打2三振の白石敏男は残る2つの凡退が左飛と遊ゴロ。好打の呉波までが中前打以外は一邪飛、二ゴロ、二飛とほぼ全員が引っ張っての凡打を繰り返すばかりであった。

 翌日の読売新聞は「巨人打線は選球の余裕を失って悪球を振回し松本の超緩球に名をなさしめてしまった」と伝えている。巨人打線が松本貞一の緩球を引き付けてセンターから逆方向に打つバッティングに徹していればこの試合の結果も逆方向に行っていたかもしれません。







*松本貞一は巨人打線を6安打に抑えて今季2度目の完封、3勝目をあげる。















*巨人打線は松本貞一の超緩球を引っ張り回して零封された。凡退時の打球方向にご注目ください。投ゴロと中飛を除き、流し打った凡打は泉田喜義の三邪飛だけです。











 

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