2011年10月10日月曜日

14年 タイガースvs阪急 4回戦


5月21日 (日) 甲子園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 タイガース 18勝10敗1分 0.643 御園生崇男
2 0 1 0 0 0 0 0 X 3 阪急         19勝8敗          0.704 浅野勝三郎 高橋敏


勝利投手 浅野勝三郎 3勝1敗
敗戦投手 御園生崇男 8勝2敗
セーブ   高橋敏 1


二塁打 (タ)堀尾
三塁打 (タ)伊賀上

森弘太郎、全打点を叩き出す


 現在阪急は18勝8敗の6割9分2厘で首位、ジャイアンツは20勝9敗の6割9分でゲーム差では阪急を0.5ゲーム上回りながら勝率で2厘差の二位、タイガースは18勝9敗1分の6割6分7厘で三位という稀に見る(と言っても長期リーグ戦が始まってまだ三年目ですが)混戦となった。

  タイガースは阪急キラーの御園生崇男が先発。阪急は浅野勝三郎を持ってきた。

 阪急は初回、先頭の西村正夫が四球で出塁するとすかさず二盗を試みるも門前真佐人の強肩に屈する。しかしフランク山田伝が左前打、黒田健吾も左前打で続いて一死一二塁、山下好一の三ゴロで黒田が二封され山下好が二盗を決めて二死二三塁、ここで五番ファースト森弘太郎が中前に先制の2点タイムリーを放って2-0とする。

 阪急は3回、先頭の黒田が四球で出塁、山下好一の投ゴロを御園生崇男が二塁に悪送球して無死一三塁、森が右前にタイムリーを放って3-0とする

 タイガースは1回にジミー堀尾文人が二塁打、4回は伊賀上良平が三塁打を放つがいずれも二死からで得点には結び付かず4回まで浅野勝三郎に無得点に抑えられる。

 タイガースは5回、先頭の松広金一が右前打で出塁、皆川定之の遊ゴロをショート田中幸雄がエラーして無死一二塁、トップに返り松木謙治郎が四球を選んで無死満塁、本堂保次の遊ゴロが「6B-3」のダブルプレーとなる間に三走松広が還って1-3とする。二死三塁で堀尾は一邪飛に倒れてスリーアウトチェンジ。

 阪急は6回から高橋敏をリリーフに送る。高橋は4イニングを1安打無四球無失点に抑えて阪急が逃げ切り首位を守る。


 森弘太郎が4打数2安打3打点と阪急の全打点を叩き出した。昭和16年には30勝投手となる森であるが、投手に専念するのは来年からで、今季は山下実の応召もあって一塁手として10試合に先発出場することとなる。山下実は腰の故障のため即日除隊となっているのでもうすぐ復帰するかもしれない。このところ三番ファーストに入っている浅野勝三郎が先発ピッチャーということで本日は森弘太郎が五番ファーストに入って全打点を叩き出したものである。

 森弘太郎は一宮中学の出身。現在当ブログで活躍している同窓生は先日金鯱の16連敗を阻止した大宮清と名古屋の牧常一だけであるが、数少ないプロ在籍者である林安夫が昭和17年に登場することとなる。一宮中学は球史にはあまり登場してこないと思われがちですが、森弘太郎、林安夫の二人の30勝投手を輩出しています。

 なお、スコアブックには本堂保次に1打点が記録されている。既報のとおり、昭和14年4月22日から併殺打の際に三走が生還しても打者には打点が記録されないとルールが改正されたばかりなのに僅か1カ月後にこのようなミスが生じるとは信じられない。




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