2011年7月5日火曜日

13年 日本選手権 3回戦

12月1日 (木) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 1 2 1 5 タイガース    3勝0敗 1.000 西村幸生 御園生崇男
0 1 0 0 1 0 0 1 0 3 ジャイアンツ 0勝3敗 0.000 スタルヒン


勝利投手 御園生崇男 2勝0敗
敗戦投手 スタルヒン    0勝3敗


二塁打 (タ)伊賀上、西村 (ジ)川上
三塁打 (タ)本堂 (ジ)川上
本塁打 (ジ)吉原 1号、中島 1号

西村幸生投打に活躍、タイガースが王手


 11月27日に行われた二回戦から三日開いていますがこれは雨天順延では無く予定通りの日程です。11月23日付け読売新聞は「選手権の日程決る」の見出しと共に「・・・本年度も昨年と同様七回戦勝負とし、一、二回戦を26、27の両日甲子園で、三回戦以後優勝の決まるまで12月1日から毎日連続的に後楽園で、いずれも午後二時プレーボールで挙行することとなった」と伝えている。また、藤本定義監督の談話として「大阪でのスタルヒンは左足の軽い肉離れのために珍しく不調で水原も東西対抗で右手の親指を突き指したのでプレートに登ることができなかった」とも伝えている。

 タイガースは初回、一死後本堂保次の三ゴロをサード水原茂が一塁に悪送球、山口政信もストレートの四球で一死一二塁、しかし藤村富美男の投ゴロは1-6-3と渡ってダブルプレー。ジャイアンツはその裏、一死後水原茂が左前打、千葉茂の中前打で一死一三塁とするが中島治康の遊ゴロは6-4-3と渡ってダブルプレー。

 タイガースの2回は景浦将、伊賀上良平、門前真佐人と三者三振。

ジャイアンツは2回裏、一死後川上哲治がワンワンからの3球目を中越えに三塁打、白石敏男が初球を中前に先制タイムリー、1-0とする。

 ジャイアンツは3回、先頭の三原脩が二塁への内野安打から盗塁、水原は二飛に倒れるが千葉のピッチャー強襲ヒットで一死一三塁、しかし中島が二打席連続の遊ゴロゲッツーに終わる。

 ジャイアンツは5回、この回先頭の吉原正喜が左翼スタンドにホームランを放って2-0とする。

 タイガースは5回までに出した走者は四球と水原、三原のエラーによる合計三人のみで復調なったスタルヒンに無安打に抑えられる。一方ジャイアンツは5回まで8安打2得点。


 タイガースは6回、この回先頭の西村幸生がツーナッシングからの3球目を左翼線に初安打、トップに返り松木謙治郎の一ゴロをファースト川上が二塁に悪送球して無死一二塁、しかし本堂はツースリーから見逃し三振、山口の投ゴロで松木が二封されて二死一三塁、続く藤村の初球に山口が二盗を試みると吉原正喜が二塁に悪送球、三走西村が還って1-2とする。

 タイガースは7回、この回先頭の景浦将の三ゴロを水原が一塁にこの日二つ目の悪送球して景浦は二塁に進む。水原の突き指は治っていないのか。ここで伊賀上が右中間に二塁打を放って2-2の同点、カイザー田中義雄は捕飛、これはバント失敗の可能性もある。本日は八番に入る皆川定之は見逃し三振に倒れて二死二塁、西村が左翼線に二塁打を放って3-2と逆転に成功する。

 タイガースは8回、この回先頭の本堂が右前打で出塁、山口の二ゴロを三原がこの日二つ目のエラー、しかし藤村は三振、景浦の遊ゴロの間に二者進塁して二死二三塁、伊賀上の遊ゴロを今度は白石がエラーする間に本堂が還って4-2と突き放す。

 ジャイアンツは8回裏、この回先頭の中島がレフトスタンドにホームランを放ち3-4と追い上げる。一死後川上が右中間に二塁打、代走に平山菊二を起用、ここでタイガースベンチは西村から御園生崇男にスイッチする。白石が三遊間を破ると三塁コーチャーズボックスの山本栄一郎の右腕はぐるぐると回り平山はホームを突くがレフト藤村からの返球にタッチアウト。吉原が左前打でつなぐがスタルヒンは投ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。

 タイガースは9回、この回先頭の皆川の遊ゴロを白石が2イニング連続エラー、御園生が一塁線に送りバントを決めて松木の二ゴロで皆川は三進、ここで本堂が右中間に三塁打を放って5-3として止めを刺す。本堂は二回戦の決勝打に続く殊勲打。

 西村幸生は95球で7回3分の1を投げて11安打1四球2三振、打っても7回のタイムリー二塁打が決勝打となった。御園生崇男は16球で1回3分の2を投げて2安打無四球1三振。スタルヒンは128球で9回を投げ抜き5安打1四球7三振、失点5、自責点1であった。ジャイアンツは合計8失策、特に6回~9回に6失策を集中させて全て失点に結び付いたことが敗因であることは明白である。中島治康はホームランも打ったが二打席連続併殺打で前半突き放すチャンスを潰した。逆に言うとタイガースは皆川、本堂の守備でぎりぎり粘ってきたことが後半の逆転につながった訳である。

 ここで思い出していただきたい。11月16日のジャイアンツvsライオン5回戦、藤本監督の退場に抗議するかのように内野陣が連続エラー。1回戦のノックバット事件といい本日の8失策といい、この試合を引きずっていることがジャイアンツの三連敗につながっていると言えるのではないでしょうか。

 ところで、この試合の勝利投手は御園生崇男に記録されていますが現行ルールに照らせば西村幸生となります。「日本プロ野球記録大全集」でも勝利投手は御園生崇男となっていますが、松木謙治郎著「タイガースのおいたち」では西村幸生が勝利投手となっています。





     *西村幸生、御園生崇男のリレーでタイガースが三連勝。



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