2011年7月2日土曜日

13年秋 11月 月間MVP 

投手部門


 ジャイアンツ スタルヒン 3


 スタルヒンは9月、10月に続いて3カ月連続の月間MVPで昭和13年秋季リーグ戦を完全制覇した。

 今月は7試合に登板して7勝0敗、完投勝利6、うち完封が2。11月10日の南海戦だけリリーフで登板したがこの時も4回をパーフェクトに抑えている。58回を投げて防御率1.40、WHIP0.86、奪三振率7.91。

 今月の自責点は9点であるが、二度の金鯱戦が8対4、9対4の完投勝利で自責点が8点となっており、9点の内8点が金鯱戦のものとなっている。金鯱相手には手を抜いている可能性があり、まともに投げていればとんんでもない成績であった可能性がある。

 一方でタイガース戦とジャイアンツが三連敗したライオン戦での登板は無く(三連敗の始まりとなる10月26日には敗戦投手となっているがこれは先月のもの)、偏った成積であるとも言える。タイガースとの日本選手権の前哨戦とも言える11月13日のタイガース5回戦では登板しておらず、タイガースがエース西村幸生できたのとは対照的であった。東西対抗1回戦では西村幸生に投げ勝っているが。


 タイガース投手陣は西村幸生が6試合に登板して4勝0敗、防御率2.80、WHIP1.18、奪三振率3.80。御園生崇男が6試合に登板して5勝1敗、防御率1.44、WHIP1.04、奪三振率4.14。若林忠志が4試合に登板して4勝0敗、防御率1.29、WHIP0.86、奪三振率3.86。スタルヒンはこの強力三本柱に一人で挑むこととなる。


 

打撃部門

 タイガース 藤村富美男 1


 打撃部門は松木謙治郎と藤村富美男の争いとなった。

 松木謙治郎は15試合にフル出場して53打数15安打、打率2割8分3厘、22得点12打点19四球、二塁打1本、三塁打1本、本塁打3本、出塁率4割7分2厘、長打率5割9厘、OPS0.982。

 藤村富美男は15試合にフル出場して53打数15安打、打率3割3厘、13得点18打点4四球、二塁打5本、三塁打2本、本塁打0本、出塁率3割4分3厘、長打率4割3分9厘、OPS0.782。

 正に甲乙つけがたい成績でありどちらが受賞してもよい。OPSの差は四球の差であり、一番打者の松木がボールを見ていくのに対して、主に三番を打つ藤村は性格的にも積極的に打っていくというタイプの違いが表れただけである。松木は15試合中無安打が5試合、藤村は無安打が6試合。猛打賞は松木が3安打が1回、藤村は3安打が2回、4安打が2回と4回ある。藤村の爆発力を評価して、月間MVPは藤村富美男とする。

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