2011年7月18日月曜日

14年 タイガースvs南海 1回戦

3月21日 (火) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 1 0 1 0 0 2 タイガース 1勝2敗 0.333 御園生崇男
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 南海      0勝3敗 0.000 劉瀬章


勝利投手 御園生崇男 1勝1敗
敗戦投手 劉瀬章         0勝1敗

タイガース片目を開ける


 タイガースは1回、2回と三者凡退。3回は先頭の門前真佐人が四球で出塁、森国五郎の三ゴロでランナーが入れ替わるが劉瀬章の牽制に森が釣り出されて1-3-6と渡ってタッチアウト、皆川定之も中飛に倒れてこの回も三人で攻撃を終える。4回も三者凡退とここまでノーヒット、劉の下手からの軟投に手を焼く。

 南海も1回、2回は三者凡退。3回は先頭の中田道信が左翼線にヒット、一死後山尾年加寿の中前打で一二塁とするがトップに返り小林悟楼の遊ゴロは6-4-3のゲッツー。4回も先頭の海草中学出身のルーキー岩出清が三塁に内野安打とプロ入り初安打を記録するが中村金次の遊ゴロで2イニング連続6-4-3のゲッツー。

 タイガースは5回、一死後御園生崇男が四球で出塁、伊賀上良平は左飛に倒れるが門前真佐人の右前打で二死一三塁、門前が二盗を決めて二死二三塁、ここで大分商業出身のルーキー森が左前に流し打つタイムリーを放って1点を先制、森はプロ入り初安打初打点を記録する。二走門前は三塁にストップするがレフト岡村俊昭からの返球は直接キャッチャー中田のミットへ、これを見て打者走者森は二塁に進む好走塁を見せる。第一打席では盗塁を狙っていたのか牽制に釣り出されてしまったが、失敗を恐れない走塁は今後タイガースの戦力となりそうな気配である。岡村はカットマンに返すという基本を怠った。皆川は遊ゴロに倒れてこの回は1点止まり。

 南海は6回、先頭の山尾が四球で出塁、トップに返り小林が送って一死二塁、岩出が中前に殊勲の同点タイムリーを放って1-1。岩出はルーキーとは言え嶋清一と共に何度も甲子園に出ている俊英、当時のプロ選手より経験を積んでいる。殊勲の岩出に代えて代走に伊藤経盛を起用、伊藤は次の回からレフトに入りレフトの岡村が岩出に代わってライトに回るがこのシフトが南海・高須一雄監督を後悔させることとなる。

 タイガースは7回、先頭の御園生の左飛を代わったばかりの伊藤がエラー、御園生は二塁に進む。翌日の読売新聞には「顛倒落球」と書かれているので足が引っ掛かったのであろう。因みに「顛倒」とは「ひっくりかえる」という意味のようです。続く伊賀上が左前に決勝タイムリーを放って2-1、御園生が南海の反撃を断ってタイガースがようやく片目を開ける。

 御園生崇男は6安打2四球3三振の完投で今季1勝目。劉瀬章も9回を完投して4安打5四球1三振と好投を見せた。


 この試合の最大のポイントは南海6回の攻撃でこの日2安打目となる同点タイムリーを放った岩出清に代走伊藤経盛を送り、7回からレフト岡村俊昭をライトに回して伊藤をレフトに入れた高須一雄監督の采配ミスにある。もちろんこれは結果論であるが、勝負に生きる人間は結果でしか評価されないのは言うまでもないところ。恐らく高須監督の頭には5回の守備で岡村が直接バックホームしてしまい打者走者森を二塁に進塁させてしまったプレーが刻み込まれていたのであろう。四番松木で切れて五番御園生からの攻撃では左が非力な森しかいないのでレフトに伊藤を入れて岡村をライトに回したのであろうがこれが裏目に出た。そもそも勢いのある岩出に代走を起用する必要があったのかということもありますが。

 南海は二番岩出清、四番国久松一、五番岡村俊昭とスタメンに新人を三人起用。鈴木芳太郎、納家米吉、高野百介、中野正雄、富永嘉郎を応召で失い若手の育成が急務である。3月13日付け読売新聞の今季展望で高須監督は「若い選手たちが旺盛な研究心を持って激しい練習にもヘバらないからなんとかやって行けるつもりだ」と語っている。

 タイガースは二番~五番がノーヒットで合計4安打。五番御園生崇男が二度塁に出て六番伊賀上良平、七番門前真佐人、八番森国五郎の1安打ずつを得点に結び付けた。ルーキー森国五郎は19日のジャイアンツ戦9回に代走で起用されているが八番ライトで先発出場した本日が実質デビュー戦となる。4打席2打数1安打1打点2四球2盗塁の活躍、積極的な走塁が目を惹いた。

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