2014年9月3日水曜日

17年 巨人vs大洋 2回戦


4月1日 (水) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 3 0 0 3 巨人 2勝2敗 0.500 中尾輝三
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 大洋 2勝2敗 0.500 三富恒雄

勝利投手 中尾輝三 1勝1敗
敗戦投手 三富恒雄 1勝1敗

二塁打 (巨)伊藤、中尾 (大)中村 2 

勝利打点 水原茂 1


雪辱

 3月29日の1回戦と同じく中尾輝三と三富恒雄が先発。1回戦では三富が5安打完封、一方の中尾は佐藤武夫のスリーランに沈んだ。巨人と中尾にとっては雪辱戦となる。

 試合は1回戦をなぞるような展開となった。1回戦の巨人は6回まで4安打無得点、この日の2回戦では6回まで3安打無得点。一方の大洋は1回戦では6回まで2安打無得点、この日は6回まで3安打無得点。

 試合が動いたのも1回戦同様7回表であった。巨人は7回表、一死後坂本茂の右飛をライト中村信一が落球、中尾が左中間に二塁打を放って一死二三塁、トップに返り白石敏男が四球を選んで一死満塁、水原茂が押出し四球を選んで1点を先制、伊藤健太郎が左前にタイムリーを放って、2-0、川上哲治が中前にタイムリーで続いて3-0とする。


 大洋には何度もチャンスがあった。1回、先頭の中村が右中間に二塁打、続く苅田久徳が四球を選び、濃人渉は遊飛に倒れるがダブルスチールに成功、四番・村松長太郎も四球を選んで一死満塁、続く古谷倉之助の当りは「1-6-4」と「4-3」によるゲッツー。ピッチャーを強襲した当りをショート白石がカバーして「6-4-3」と転送しダブルプレーを完成させたようだ。

 2回は先頭の山川喜作から佐藤武夫、三富恒雄と3連続四球で無死満塁、しかし織辺由三のセカンドライナーで二走佐藤が飛び出しダブルプレー、トップに返り中村は三振に倒れる。

 5回は先頭の中村がこの日2本目の二塁打を放つが後続なく、8回も濃人、村松が連続してレフト線にヒットを放ち無死一二塁とするが無為に終わった。


 中尾輝三は5安打7四球2三振の完封で1回戦の雪辱を果たした。スコアテーブルは1回戦の丸写しで、1回戦は大洋が7回表に3点をあげて3対0で巨人を降し、本日の2回戦は7回表に巨人が3点をあげて3対0で大洋を破った。


 戦場から戻ってきた伊藤健太郎がこの日も5打数2安打1打点、追撃のタイムリーと二塁打を放った。伊藤はこれで開幕から17打数8安打で二塁打を4本放っている。戦前の巨人では中島治康に匹敵するスラッガーである。中島との違いは、昭和14年から16年の22歳から24歳という貴重な時期を軍隊にとられたことに尽きる。昭和13年4月には伊藤と中島が月間MVPを争い、伊藤が受賞したことはお伝えしたとおりです。中島は戦後も活躍するが、伊藤は二度目の応召で戦死することとなる。




*中尾輝三は5安打完封で今季初勝利を飾る。














*伊藤健太郎は猛打を炸裂させる。













 

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