2013年2月17日日曜日

15年 ジャイアンツvsセネタース 9回戦 満州リーグ


8月18日 (日) 新京 児玉公園球場

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 1 0 0 1 0 0 0  2 ジャイアンツ 50勝20敗 0.714 スタルヒン
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 セネタース    37勝24敗8分 0.607 野口二郎

勝利投手 スタルヒン 24勝11敗
敗戦投手 野口二郎  23勝8敗

二塁打 (ジ)吉原、水原、千葉

勝利打点 呉波 1


スタルヒン、今季10度目の完封でハーラー単独トップ

 第一試合でジャイアンツが南海を降した試合の終了時間は午後4時14分でした。大連で行われたタイガースvs名古屋戦でタイガースが敗れたのは4時10分のことで、ジャイアンツが第一試合に勝った瞬間夏季シリーズの優勝が決定したこととなります。第二試合の開始時間である午後4時41分の段階で大連でタイガースが敗れたことが伝わっていた可能性は高いと考えられますが、ジャイアンツはエーススタルヒンが先発、セネタースは肩を痛めている野口二郎が11日の名古屋戦以来の登板となった。優勝争いもさることながら、スタルヒン、野口二郎共に現在23勝で、ハーラー争いの直接対決となった。

 ジャイアンツは3回、一死後吉原正喜が左翼線に二塁打、スタルヒンが中前打で続いて一死一三塁、トップに返り呉波が中前に先制タイムリーを放って1-0とする。

 ジャイアンツは6回、先頭の呉の投飛を野口が落球、これはセーフティバントの可能性もある。続く水原茂の左翼線二塁打で呉が還り2-0とリードを広げる。

 野口二郎は1回、2回、4回、5回は三者凡退で切り抜けている。6回も水原の二塁打のあと川上哲治を四球で歩かせるが中島治康を二ゴロに打ち取り「4B-3」のゲッツー、8回にも呉と川上のヒットで一死一二塁とするが又も中島を遊ゴロに打ち取り「6-4-3」のゲッツー。翌日の満州日日新聞によるとストレートは完全回復はしていないものの「スピードあるカーブで巨人を攻め立てた」とのことで、中島に対してもスライダー気味のカーブで2つの併殺に打ち取ったようだ。


 セネタース打線はスタルヒンのストレートにバットを合わせていったが、翌日の満州日日新聞によると「何れも野手の正面を衝いたのは手痛く・・・」とのことであった。最も惜しかったのは3回の攻撃で、一死後織辺由三の二ゴロをセカンド千葉茂がエラー、トップに返り苅田久徳が左翼線にヒット、横沢七郎の左前打で一死満塁、ここで野口を打席に迎えたが「野口の猛直球は川上の頭上に飛び、川上ジャンプして漸く掴む有様であったが、これが少しでも外れていたなら走者を一掃して勝敗を逆転せしめていた」とのことである。


 スタルヒンは6安打2四球5三振で今季10度目の完封、野口二郎との直接対決を制して24勝目をあげ、ハーラー単独トップに躍り出た。







      *スタルヒンは今季10度目の完封で24勝目をあげてハーラー単独トップに躍り出た。










 

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