2012年6月13日水曜日

15年 セネタースvsライオン 1回戦


3月19日 (火) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 
0 2 0 0 0 0 1 0 0   3 セネタース 0勝3敗1分 0.000 金子裕 村松長太郎
0 3 4 1 0 0 0 5 X 13 ライオン    2勝2敗 0.500 菊矢吉男

勝利投手 菊矢吉男 2勝0敗
敗戦投手 金子裕     0勝3敗

二塁打 (セ)織辺、横沢 (ラ)菊矢
三塁打 (ラ)鬼頭
本塁打 (ラ)菊矢 1号

勝利打点 菊矢吉男 1


菊矢吉男、歴史的独り舞台

 古今東西スポーツの歴史では数々の「独り舞台」が演じられてきたと考えられるが、本日の菊矢吉男程の独り舞台は例がないかもしれない。

 初回の苅田久徳、野口二郎の連打を活かせなかったセネタースは2回、一死後佐藤武夫が四球を選んで出塁、金子裕の二ゴロの間に佐藤は二進、織辺由三が左中間に二塁打を放って1点を先制、トップに返り横沢七郎も左翼線に二塁打を放ち2-0とする。

 ライオンは2回裏、二死後西端利郎が四球を選びパスボールで二進、松岡甲二も四球を選んで二死一二塁、ここで菊矢吉男が左翼スタンドに今季全チーム初ホームランとなるスリーランを叩き込んで3-2と逆転に成功する。

 ライオンは3回、先頭の水谷則一が四球で出塁、鬼頭の右前打で無死一三塁、広田修三が移籍後初のタイムリーを左前に放って4-2、山本尚敏は中飛、西端は一邪飛に倒れるが松岡が四球を選んで二死満塁、ここで菊矢が右中間に走者一掃の二塁打を放って7-2とリードを広げる。菊矢はここまで2打数2安打6打点!

 ライオンは4回、先頭の坪内道則が四球で出塁、二死後坪内が二盗を決めて、鬼頭の右前タイムリーで8-2とする。

 セネタースは5回から先発の金子裕に代えて村松長太郎をライトからマウンドに送り込む。

 セネタースは菊矢の前に3回~5回は三者凡退。6回、初回に続いて苅田、野口が連打を放つが石井豊は三振、柳鶴震は一飛、佐藤は一邪飛に倒れる。完全に菊矢の球威に押されているようだ。

 セネタースは7回、先頭の西岡義晴が四球で出塁、二盗と二失で西岡が三塁に進みキャッチャー広田の牽制悪送球で西岡が還って3-8とする。

 ライオンは8回、山本、西端が連続ヒット、松岡は三振に倒れるが菊矢の遊ゴロをショート柳が失して一死満塁、トップに返り坪内が押出し四球を選び、玉腰年男が右前にタイムリー、水谷は浅い左飛に倒れて二死満塁、鬼頭が中越えに走者一掃の三塁打を放ってこの回5点をあげて13-3とする。

 菊矢吉男はセネタース最終回の攻撃を三者凡退に退けて8安打2四球5三振の完投で2勝目をあげる。菊矢は打っても4打数2安打2得点6打点、二塁打1本、本塁打1本の活躍であった。鬼頭数雄も5打数3安打1得点4打点、三塁打1本であったが霞んでしまった。セネタースの苅田久徳監督も4打数3安打だったが更に霞んでしまった。

 野球体育博物館の職員の方のアドバイスにより写真を掲載できないのが残念ですが、翌日の読売新聞に菊矢がスリーランホームランを放った打撃フォームの写真が掲載されている。左足に体重が乗った素晴らしいフォームで、この打ち方であれば2012年に使用されている飛ばない統一球でもオーバーフェンスできるのではないでしょうか。今の日本でプレーしているバッターはステイバックを意識しすぎて体重移動が悪いことだと勘違いしているのが打てない原因ではないでしょうか。









               *菊矢吉男は8安打完投で2勝目をあげる。









     *菊矢吉男の独り舞台を伝えるスコアカード













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