2012年6月16日土曜日

15年 セネタースvs阪急 1回戦


3月20日 (水) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計 
0 0 0 0 0 0 0 0 2  2  4 セネタース 1勝3敗1分 0.250 野口二郎
0 0 0 0 0 1 1 0 0  0  2 阪急          2勝2敗 0.500 重松通雄 石田光彦

勝利投手 野口二郎 1勝0敗
敗戦投手 石田光彦 0勝2敗

二塁打 (セ)石井

勝利打点 苅田久徳 1


苅田久徳監督延長10回決勝打

 セネタースは5回まで3安打無得点、阪急も5回まで3安打無得点と序盤戦は互角のスタートとなった。

 阪急は6回、先頭の伊東甚吉が四球を選んで出塁、重松通雄が送って一死二塁、トップに返り西村正夫が左前に先制タイムリーを放って均衡を破る。

 阪急は7回、山下好一の遊ゴロをショート柳鶴震が一塁に悪送球する間に山下は二塁に進む。上田藤夫の右前打で一死一三塁、上田が二盗を決めて一死二三塁、黒田健吾の二塁内野安打で山下好一が還って2-0とリードを広げる。

 6回~8回は無安打に終わったセネタースは9回、一死後野口二郎が右前打で出塁、石井豊は四球を選んで一死一二塁、苅田監督は同点のランナーとなる石井に代走保手浜明を起用する。村松長太郎に代わる代打浅岡三郎の当りはスコアカードには「1-5-3」で一塁アウトとなり走者はそれぞれ進塁と記録されている。セーフティバントをピッチャー重松が三塁に送球したがセーフでサード黒田から一塁に送球されて浅岡はアウトになったか、エンドランが掛かっていて三封出来なかったなどのプレーが考えられる。いずれにしろ二走野口二郎のスタートが素晴らしかったのであろう。と言うことで二死二三塁、ここで柳が右前に起死回生の同点タイムリーを放って土壇場で2-2に追い付く。

 セネタースはファースト石井の代走に出た保手浜がライトに入り、ライトの西岡がセンターに回り、センター村松の代打に出た浅岡がファーストに入る。

 阪急の9回裏の攻撃はフランク山田伝二ゴロ、新富卯三郎遊ゴロ、山下好一右飛に終わって延長戦に突入する。阪急は10回から先発の重松に代えて石田光彦をマウンドに送り込む。

 セネタースは10回、先頭の織辺由三が四球を選んで出塁、トップに返り横沢七郎が送って一死二塁、西岡義晴は三ゴロに倒れて二死二塁、ここで苅田が中前に決勝タイムリーを放って3-0、苅田がバックホームの間に二塁に走るとセンターフランク山田伝からの返球をカットしたピッチャー石田が二塁に送球、これが左中間塀際まで達する大暴投となる間に苅田も生還して4-2とする。更に野口が中前打、保手浜が四球を選ぶが浅岡は左飛に倒れる。

 阪急は10回裏、先頭の上田は一ゴロに倒れるが黒田が左前打、池田久之に代わる代打浅野勝三郎が右前打を放って一死一三塁のチャンスを迎えるが、伊東に代わる代打田中幸男は三振、石田は投ゴロに倒れてゲームセットを告げるサイレンが高々と鳴り響く。

 17日の南海戦でも延長11回を完投して3対3で引き分けた野口二郎はこの日も延長10回を完投して8安打2四球7三振で今季初勝利をあげる。

 7回に2点目につながるエラーを犯した柳鶴震は9回に同点タイムリーを放って名誉を挽回した。柳は今季75個の年間最多失策記録を作ることとなるが、苅田久徳監督は強肩強打の柳をショートに使い続けている。

 その9回に代走に起用されて同点のホームを踏んだ保手浜明は呉港中学時代、昭和9年に藤村富美男と共に第20回全国中等学校優勝野球大会(夏の甲子園)に出場して優勝している。保手浜は今季5試合に出場して引退することとなるが、プロでの通算記録は3打数1安打1得点1四球であり、本日の同点のホームインがプロで記録した唯一の得点で、延長10回に回ってきた打席で記録した四球も唯一のものとなった。





               *野口二郎は延長10回を完投して1勝目をあげる。










     *延長10回の激戦の末阪急を破ったセネタース打線。









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