2011年11月14日月曜日

14年 名古屋vsタイガース 5回戦


6月14日 (水) 甲子園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 名古屋      11勝23敗3分 0.324 繁里栄 大沢清
0 3 2 0 0 0 0 0 X 5 タイガース 21勝12敗2分 0.636 西村幸生


勝利投手 西村幸生 6勝4敗
敗戦投手 繁里栄     3勝9敗


二塁打 (名)服部 (タ)門前
本塁打 (タ)堀尾 1号

西村幸生、9奪三振の力投


 タイガースは2回、先頭の門前真佐人が左中間に二塁打、御園生崇男の遊ゴロで門前が三塁に走り、ショート芳賀直一が三塁に送球するがセーフ、野選となって無死一三塁、ここでジミー堀尾文人が左翼スタンドにスリーランホームラン(翌日の読売新聞でも「左翼スタンドへ叩き込む大本塁打」と書かれていますので間違いなくオーバーフェンスでしょう。)を放ち3点を先制する。

 タイガースは3回、松木謙治郎が四球で出塁、門前も四球を選んで無死一二塁、御園生の右邪飛で松木はタッチアップから三塁に進む。一走門前、三走松木の場面でダブルスチールを敢行して成功させ4-0、堀尾は力が入ったか捕邪飛に倒れるが、珍しく七番に入った岡田宗芳の三塁内野安打で二死一三塁、松広金一の右前タイムリーで5-0とする。

 名古屋は8回、先頭の村瀬一三が死球で出塁、桝嘉一は左邪飛に倒れるが大沢清が珍しく引っ張って左前打、加藤正二は三振に倒れて二死一二塁、三浦敏一が左前にタイムリーを放って1点を返す。

 名古屋は9回、先頭の芳賀直一は三振に倒れるが、服部受弘が死球で出塁してパスボールで二進、トップに返り石田政良も四球、更に村瀬も四球を選んで一死満塁、しかし桝は三振、大沢は右邪飛に倒れてゲームセットを告げるサイレンが高々と鳴り響く。


 西村幸生は前日の御園生崇男に続いて完投勝利をおさめるが内容は6安打7四球1死球。奪三振が9個といつにない力投を見せる。西村のピッチングは全盛期においてもランナーを出しながら抑えていくピッチングスタイルであったことはこれまでもお伝えしてきたとおりであり、数字で話せば防御率が良い割にWHIPが悪いという客観的事実に現れている。西村は本年限りで三年間のプロ野球生活から足を洗うこととなるが、当ブログではこれまで全投球内容をお伝えしてきているので賢明な読者の方々は既に理解されていることと思いますが年々ピッチング内容が悪化してきている。本日も4回までは1安打に抑えてきたが5回以降毎回安打を許し8回には2安打で1失点、9回は三連続四球を出しながら何とか凌ぎきった。9奪三振に西村の意地を見るが、客観的に見ると酒の飲み過ぎでスタミナが切れてきていると言わざるを得ないのではないでしょうか。筆者は約40年間に渡り西村幸生は大好きなピッチャーなのでこういうことを公表するのは忍びないのですが、昭和14年のシーズンも半ばに差しかかり、事実から目を背ける訳にはいかないと思います。本日の9奪三振を評価したいと思いますが、これは本来の西村幸生のピッチングではないことも事実です。




     *西村幸生は6安打7四球1死球9三振の完投で6勝目をあげる。




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